見出し画像

個性あふれるエネルギーの循環を生み出したい|ダンサンブルな人々Vol.2(藤平真梨、柴崎容子、みうらしゅう)

2024年7月に自主公演を控えるダンサンブル、今回の公演のテーマは
エナジー↑→↓←↑
どんな想いでテーマを設定したのか、ダンサンブルの公演ならではの魅力とは何か?主宰の藤平真梨に語ってもらいました!
また、出演者にはダンス歴、ダンサンブル歴(?)もさまざまな人たちが集まっています。今回はその中でもダンサンブル歴の長い柴崎容子さんと、ダンサンブルで舞台に立つのは初めて!のみうらしゅうさんに話を聞きました。


(ダンサンブルな人々シリーズについては下記の記事をご覧ください)

エネルギーのかけ合わせで生まれる反応を見たい

▲ダンサンブル代表の藤平真梨

藤平)
今回のテーマ「エナジー↑→↓←↑」は…降りてきました(笑)
でもなぜ降りてきたのかなと考えてみると、ダンサンブルは「エネルギーがすごい」「観ていてエネルギーが湧きました」と言ってもらえることがすごく多くて。実際その言葉の通りだと思っています。

私もダンサンブルの演出をする時に、参加者一人ひとりをエネルギーのかたまりのように捉えていて…。それぞれが持つエネルギーが「この人は元気なエネルギーが強い」「この人は休まるエネルギーだな」と違いがあるんですよね。

そんなさまざまなエネルギーのかたまりが一緒に踊ることでかけ合わさる、また音楽や空間のもつエネルギーともかけ合わさることで、どんな化学反応が起こるんだろう?と考えて演出しています。

エネルギーが流れている場が心地よい

藤平)
エネルギーは自分が持っているもの、人が持っているものという意識が強かったんですが、改めて考えると自然など人間以外にもエネルギーはあふれているんですよね。あらゆるエネルギーが存在していて、それを渡したり、受け取ったりしている。

そうやって、エネルギーが流れている場が心地よいと思います。公演自体も出演者が発するエネルギーと、お客様から発されるエネルギーとあると思いますが、それらのエネルギーが流れあって影響を派生できるといいですね。

過去の公演もそうなのですが、ダンサンブルの公演テーマは「これを伝えたい!」ではなく「こんなことをみんなで実感したい!」という想いで決めています。「シュジンココーー!」の時は「みんなが主人公だ!」と実感したかったし、「青春EVERYDAY」の時も、ちょうど新型コロナウイルスの影響で大変な時期でしたが「今この瞬間が青春だ!」とみんなで感じたかった。

今回もみんなでエネルギーを感じ取れる時間にしていきたいですね。特にダンサンブルのパフォーマンスは「この地球上の、人間という生き物」をとても強く感じることができると思います(笑)

体をすごく鍛え上げたダンサーとはちょっと違う、全くバラバラのバックグラウンドをもつ身体、そのそれぞれの癖が色濃く出てくるので…その人じゃないとできない表現や作れない作品がたくさんあって、唯一無二で面白いです!


舞台に立つことは緊張もありますが、とても楽しくなってしまうもの。ダンサンブルでは特に「出演者が踊っていて楽しいこと」を舞台公演で大切にしています。
本番で楽しむためには、練習の場も非常に重要です。容子さん、しゅうさんのお二人がダンサンブルや舞台公演に参加しようと思ったきっかけや、練習の様子について伺ってみました。

踊ることにずっと憧れていた

▲ダンサンブルの舞台で踊る柴崎容子さん(中央)

容子)
柴崎容子です。会社員に向いていませんが会社員をしています。ダンサンブルには2018年の夏頃から参加しています。

子どもの頃から踊ることにずっと憧れはあって、でも人前で踊るという概念がなかったし、習えませんでした。音楽を聴くことはずっと好きなので、小学生の頃から洋楽を聴いていたり、ピンクレディを踊っていたりしていました。

そうやって音楽やダンスは聴く、見るものだったのですが、家庭や仕事が落ち着いた頃にやっと「習ってみよう!」と決心して。ベリーダンスを始めたんですね。でも予想以上に難しく、全然身体を動かせなかったので、身体の動かし方を教えてくれる先生を探し始めました。

そういった経緯で2015年頃に通い始めたコンテンポラリーダンスのスタジオが、ダンサンブル代表の真梨さんと初めて出会った場所です。当時、真梨さんもクラスの生徒だったのですが、時々クラスの代講をされたりしていて。真梨さんがベートーヴェンの「月光」で教えたクラスはとても素敵で今も覚えています。

その後細々と連絡を取り合う仲だったのですが、真梨さんがダンサンブルのクラスを本格的に都内で始めるようになって、それでダンサンブルにも参加し始めました。

「真梨さんって変な人だなあ」が参加のきっかけ

▲みうらしゅうさん

しゅう)
みうらしゅうです。音楽的なことをやっています。好きなこと、楽しめることが共通して「つくる」ことで、音楽もそうですが、絵を描いたり、美術館に行ったり、料理をすることも好きです。偏頭痛で頭が痛い時に、痛いから食べられないし頭痛が治るわけでもないのに、料理に没頭したりします(笑)

ダンサンブルとの出会いは、2023年の春です。登戸にある友人のお店(カレー屋さん)が時々多摩川の河川敷でキッチンカーを出していて、そこに遊びに行った時ですかね。

遠くから代表の真梨さんが大きな荷物をガラガラひいて「○○さん〜(カレー屋さんの名前)」と大声で呼びながら走ってきて。その時に初めてお会いしたのですが、多摩川河川敷で開催するイベント「気ままにオドリバー」のチラシをもらいました。

オドリバーの当日、会場には行ったのですが、友人と映画の話で盛り上がりすぎて全く踊らず(笑) それなので後日、向河原で開催されている「誰でも踊れるコンテンポラリーダンスWS」に行きました。

とても自由な感じで、ダンスって面白いな〜と思ったと同時に、真梨さんって変な人だなあと感じました。真梨さんが身体を動かしながら話す言葉や、話し方が、こちらもほぐれる感じでいいんですよね。それからダンサンブルの「作品づくりWS」にも参加するようになりました。

振付を覚えられなくてもプレッシャーがない

▲容子さんがダンサンブルで初めて踊った「アラビアの踊り」

容子)
ダンサンブルに参加し始めてから、いきなり公演に出ることになりました(笑) 人前でのパフォーマンス自体は初めてではなかったのですが、今までと全然違う踊りで、新鮮ですが難しく、なかなか踊れなかったです。真梨さんにうまくリードしてもらって、本番を乗り切ることができました。

その後も本番への出演を重ねていますが、なかなかうまくならない……。でも、大人から始めたダンスの、大人なりの開拓の仕方があると思っています。

振付を覚えることがすぐにできないので、練習には回数を重ねてよく行く方です。でも、ダンサンブルの大きな特徴だと思うんですけど、振付を覚えられないことがあまりプレッシャーにならないですね。振り覚えのいい人に助けられている面もありますが、間違えても恥ずかしくないし、練習は楽しいです。

まだダンサンブルに参加し始めたばかりの頃、真梨さんが「本当はみんなから1円も貰わないでやりたいくらいなの〜」と言っていて。誰でもウェルカムだし、それが表面的なものじゃないんですよね。公演に来ると、それが分かってもらえると思います。

他人のいいところを見つけるのがうまい

▲ダンサンブル 練習の様子

しゅう)
作品づくりWSに参加して最初に「めっちゃ自由度高いね?!」と感じました。音楽で言えば作曲が元々できているわけではなくて、みんなで曲を作っていくようなイメージです。事前に作曲(振付)が事前にできていたとしても、流動的に変わるしアドリブもあるんですよね。ちょっと驚きました。

真梨さんが変わった人というのは分かっていましたが(笑)、その分どんな場なのか最初は想像がつきませんでした。でも参加してみて分かったのは、真梨さんと同じくらい参加されている方も個性が強くて、またみんな他人のいいところを見つけるのがうまいということ。

以前真梨さんの前で「振付ちゃんと覚えられたらいいなあ」と呟いた時に、
「しゅうさんはアドリブの表現が生き生きしてていいよ〜!」
と言われて。自分自身もアドリブでの表現は楽しいと感じていたので、人のことをよく見てるなあと思いました。

他の人もいいところを見つけるのがうまくて、練習の場はいつも「いいね!」という空気感です。参加していて楽しくなっちゃいます。またダンサンブルの、自由な動きを自発的に促すような進め方によって、ダンスがそれぞれの個性を発露する装置みたいになっています。真梨さんは天性のほめ上手だと思います(笑)


7月の公演に向けて

最後に、今回の公演に向けての意気込みを伺いました。

容子)
ダンサンブルで踊り始めてから、自分のパーソナルスペースが狭くなってきたような気がします。以前より気を張らずに、人とコミュニケーションできるようになったかも。踊る中で人と至近距離で触れ合うことによって、日常にも変化が起きた気がします。

本番前のどきどきは今でもありますが、最初の頃のどうしようもない緊張に比べたらマシになってきました。最初の頃は緊張を紛らわすためにお酒を飲もうか考えたくらいです(笑) 今回は自分の踊りたい曲をリクエストしたので、集中して頑張りたいですね。また日常では着ないような衣装も楽しみたいです!

しゅう)
最近、自分で楽しむ「ダンサンブルプレイリスト」ができました。日常の中でも自然と踊りたい曲を探すようになったので、それをプレイリストに保存して、聴きながら踊っています。

本番では「バカ大人にちゃんとなって、バカ動きをしたい」です。バカというのは、自分にとってとてもポジティブな作用をする、ある種の思い切りだと捉えていて。自分の生活の中で「バカ」を感じることが減ったので、自分にも観ている人にも供給したいです。

藤平)
ぜひ構えないでみてほしいと、お客様には伝えたいですね。ダンサンブルの舞台はストーリーや必ず伝えたいことなどもありません。自分の思うままに観てよくて、笑いたくなったら笑っていいし、休みたくなったらぽやんとみてもいい。リラックスして感じるままに観ていただきたいです!


ダンサンブル第5回自主公演「エナジー↑→↓←↑」

何かから受け取るエナジー。
溜める?出す?繋ぐ?
なんにせよ地球は回る!
多様なキャストがお送りする
ダンサンブル、100人100色のエナジーでお送りします。

■日時

2024年7月6日(土) 15:00-/19:00- (2回公演)
※19:00の回のみ配信あり(1週間アーカイブ可)

■会場

神楽坂セッションハウス
[住所] 東京都新宿区矢来町158

■料金

▶︎前売り
[一般] ¥3,000 [学生] ¥2,000 [配信] ¥2,000
▶︎当日
[一般] ¥3,500 [学生] ¥2,000 [配信] ¥2,000
ーーーーー

★ご予約方法★

下記のチケット予約フォームよりご予約をお願いします。

<チケット予約フォーム>
https://t.livepocket.jp/e/dancensemble_energy

公演詳細についてはこちらをご覧ください。

皆様のご来場を心よりお待ちしております!

▼クラスやWSの参加など、ご連絡はLINE公式アカウントから♪

▼ダンサンブルな人々Vol.1はこちら!

▼代表・藤平真梨のインタビュー記事はこちら!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?