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日記:サバの煮付けと俺とのちょうどいい関係

サバを煮付けた。焼いて食べようと思っていた塩サバ(甘塩)2匹が材料。白ネギとゆで卵も一緒に煮付ける。上白糖がなかったので三温糖を使う。いつもなんかしら足りない。落し蓋(落し蓋もない。キッチンペーパーを切って作ったやつ)をして鍋の中がクツクツしている時間が好き。ガルボと牛乳を食べながら鍋を見ている。鍋肌のところでクツクツ言っている。グツグツだと火が強い。一度火を止めて30分コンロから降ろす。それからまたクツクツする。5分間のクツクツを待つ。ベビースターラーメンを食べながら待つ。煮付けってほとんどが待ち時間だ。人を待つ時間、合格発表を待つ時間、頼んだビールを待つ時間、新しい小説の発売を待つ時間、未だ見ぬ恋人を待つ時間。煮付けを待つ時間は良い匂いがする。「俺だったらもう少し煮込むけどな」って気持ちのとこで火を止める。俺と煮物との関係はそれくらいの感じがちょうどいい事を、俺は過去の俺の失敗から知っている。

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