見出し画像

イスラエルの砂漠を散歩してたら戦争が始まった話⑨10/8(日)脱出編3rd

おはこんばんにちは。れんちょんと申します。

色々あって、今はインドのとある空港のベンチで執筆しています。随分時間が空いてしまいましたが、これにて一旦完結です。


無事空港に着いたはいいものの、ここベン・グリオン国際空港は世界で最も厳重だと言われる空港です。日本での出国審査の時のように、またかなり面倒なことになるのではないかと危惧していましたが、流石に今は緊急事態ということもあり、チェックインから保安検査場までさくさく進みました。なんかラッキー(?)



世は大バイオメトリック時代
空港内部です パノプティコンみたいな構造です(?)


びっくりしました…… 日本出国時のトラウマから、どんな質問が呼んできても答えられるようにChatGPTに模擬出国質問をしてもらうほど念には念を入れてきたのですが、女性のイスラエル人の方にポケットと胸元をパンパン叩かれるだけで終わりました……!(いろんな意味でドキドキしました)

日本出国時は、イスラエルのおっさんにパンツ一丁になるまで脱がされて謎の質問(将来の夢やイスラエルの歴史について語らさられた)投げかけられまくったのですが、これじゃイスラエルより日本の方が厳しいじゃんかよ……😿

なにはともあれ、まだ30分ほど時間はありますが(30分しかないとも言える)搭乗口に向かいます。

搭乗口には、おそらく観光で来ていたであろうロシア人家族や、ユダヤ教の宗教指導者・ラビの家族、その他大勢の人々がいました。ここで、普通は海外への旅行や移動って1人じゃなくて誰かとするものなのかな……って少しばかり万年ぼっちの自分への悲哀を感じましたが、正直ぼくの旅路はぼく以外真似出来ないルートとかかなり多いので、人を誘うのは危ぶまれるなあと感じます。それでも大丈夫な方はいつか誘ってください。

さてさて、搭乗時間までゆっくりと待ちます……

……

普通に搭乗時間(19:40搭乗開始でした)になってもなにもアナウンスされる気配がありません。

家族連れのロシア人女性が不審がって、空港の職員さんに質問します。すると……

職員さん「我々は攻撃されている!飛行機は飛ばせない」

ぼくたち乗客「な、なんだってー!?」

と一瞬思いましたが、正直予想の範疇です。ぼくが武装勢力なら、空港を攻撃します。犯罪係数が高いので、犯罪係数が高い人の思考回路がわかる、みたいなやつですね。

ちょっとパニック気味になったロシア人女性が少しうたた寝をしていた夫を起こし始めました。

こんな感じです。

ロケット弾はアイアンドームである程度対処出来ますが、それは地上への着弾を防ぐ、という観点においての話です。地上ではなく直接上空の飛行機へ向けて撃てば、航路を妨害するのは比較的容易だと考えたのでしょう。実際問題、そう簡単に空港や飛行機を陥落させることは難しいでしょうけど、それでも万が一成功すれば、海外の民間人も多く巻き込んでしまうと考えられますし、かなり破壊力は高いです。そう、空港への攻撃ははっきり言って禁じ手です。国際人道法の観点からも当たり前にアウトですが、まあ今回海外の民間人も数多く犠牲になってしまったので、何が起こるか本当にわかりません。しかも普通に地上から戦闘員が侵入してくるという懸念もあります。というかぶっちゃけテルアビブ空港乱射事件・ロッド空港の虐殺思い出しました、気になる方はググってください…… まさに彼らのせいでイスラエルへの出入国でだるい思いしてるので、不幸は重なるものです。


攻撃されてるとか襲われているって日常生活であんまりないですよね

正直、いちばんヤバい「飛行機が撃ち落とされてタヒぬパターン」にはなりたくありません。Fate/Zeroの衛宮切嗣の前日譚をふと思い出します

正義とは


戦争とは

大人しく、空港の床で坐禅を組んで待ちます。日本人らしく、「和」の精神で精神を落ち着かせます。


1時間経過。


未だに飛行機飛ばせないらしいです。おっさんが職員さんにめっちゃゴネてます。



空港職員を激詰めするシーン


2時間経過。



未だに飛行機飛ばせる目処が立たないらしいです😿泣き出す子どもも出てきました、本当にかわいそうです……

この辺りで、今日はさすがに出国無理かもなあ、空港の床で寝てまた作戦練り直すか……と考え始めました。こういうこともあろうかと思って、ホテルの朝食のパンをいくつかテイクアウトしてたので、それを食べてお腹を満たします。


黒パンです

音楽も聴いて精神を落ち着かせます。


神曲


当時のツイートです オススメ曲


ヤバランチ

REIRIEの曲を聴きながら、黒宮れいちゃんは可愛いなあと考えてたら、3時間近く経っていました。すると、イヤホンをつけていたのですが、いきなりイヤホン越しにも聴こえる大音量で歓声が聞こえてきました。

どうやら、飛行機を飛ばせる目処が立ったらしいです。みんな歓喜して国籍関係なく喜んでウオオオオオって叫んでいます。今、この瞬間だけは世界平和が実現しているようです。やったぜ。


ぶっちゃけ歓声うるさいなあって思いながらイヤホンを片付け、スマホを機内モードにし、飛行機に乗り込みます。その瞬間の気分は村上春樹作品の主人公かのように、「周りが騒いでいても、自分は常に冷静であるかのようにイキる」ような感じでした。

やれやれ、ぼくは出国した。


グッドバイ、イスラエル。


貴重な当時の機内の写真

あっさりとした内容ですが、実際ずっと坐禅してたので、こんなもんでした。どうしようもない状況だと、何しても変わらないので、ただ座して待つのみです。

この後、アテネに向かい3日間過ごした後に帰国して、次はインドへ行って出家するのですが、それはまた別の話ということで……

一旦、完結です。後日、番外編として伏字にした部分などまとめた有料版を錬成できたら錬成します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?