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『小説すばる新人賞』と向き合い、書き終わってカテゴリーエラーを疑う

それにしても書く速度が上がった。
無事、小説すばる新人賞に投稿する作品が書き終わった。
一度間をおいて、ちゃんと整えるとして、完走した自分をまず褒めたい。

タイトルの件、
心地よい浮遊感に浸りながらボーっと気分で
改めて『小説すばる新人賞』を調べていた際に沸いた疑問である。

「おいおい今更かよ」と自分がうんざりするのだけど、
改めて書き終わった自分の小説を思い返すと、
その不安がモクモクと成長していく。

『小説すばる新人賞』は、広義なエンタメなんでもOKと謳ってはいるが
前回の「コーリング・ユー」とか、「櫓太鼓がきこえる」とか、
そして直近の「楊花ヤンファの歌」しかり・・・

エンタメといいつつ、ちょい文学的な、
知的刺激に溢れた舞台設定や
感性をくすぐる情緒的文脈、
それらが尊重されている賞、そんな印象を受けた。

それを踏まえて、出来上がった作品はどうだ
どうもエンタメ・エンタメし過ぎちゃいないか?
そんな不安だった。

お話は面白いのだが、
展開はどったんばったん、
感情はあれやこれや、
どうも騒がしい。

『小説すばる新人賞』が『まじめなエンタメ』であるなら
今回の作品は『ふざけたエンタメ』なんじゃないか、
それが表題のカテゴリーエラーを疑い始めたきっかけである。

勿論無計画に『小説すばる新人賞』に狙いを定めたわけではない
テーマは至極『小説すばる新人賞』向けの、知的かつ情緒的文脈なのだ

しかし、そのテーマを描く世界や展開が、
知的かつ情緒的雰囲気から外れてしまったのが問題だ
動的かつ本能的な登場人物や舞台が、自信満々に躍動してしまっている
審査委員に「うるさい」と一喝されてしまいそうだ

原因は分かっている。
「書いているうちに楽しくなってしまった」のだ

一度間をおいてからの判断になると思うのだけど、
これからどうするか考えモノだ…

応募先をメフィストにする?
いやあ、メフィスト向けにするなら、ミステリー要素は弱いし
テーマも説教くさい・・・

雰囲気を『小説すばる新人賞』向けに、少し静かにする?
うーん、今の作品のキャラクターたちが好きになっちゃってるしなあ
このテンションの高さが、テーマの暗さといい具合に均衡を保ってる気もするし・・・

最適解はメフィストに出してダメなら来年の小説すばる新人賞に出す?
小説すばる新人賞を一年見送るのは機会損失?

そんなモヤモヤの吐露でした



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