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眠れないから錆色のアーマ-繋ぐ-の愛知公演で感じたことを書いた話

 舞台錆色のアーマ新作についての感想です。少しモヤっとしてしまったところも含めて書いてしまってるので、お好きな方はご注意ください。

 6/23(日)の愛知県岡崎の公演にいってきました。前作は2年前に配信と円盤で視聴済。2年間ずっと新作待ってた勢です。あと、舞台にハマるきっかけの作品だったのでなんとしても生で見たかった夢が叶いました。

 あと、前作には出ていなかった、現在私がメインで応援してる役者さんの出演が決まるという、びっくりびっくり展開もありました。

 6/29と30の大阪公演も行くのできっとまた感想は変わると思うのですが、ひとまず愛知で観て感じたことを、マイナスの意見もそのままにTwitterに落としました。それの再掲です。

 もちろんネタバレだらけですのでご注意ください。

 印象をまとめると、耳に残るような台詞と歌が一作目とくらべて激減して、詰め込みすぎた設定の説明が多かったなーと。

※※※※※

※全て個人の感想です。 
※広く統計を取ったといったこともなく、自分の視界に入っているものだけを材料に書いた、視野の狭い文章です。 

 前作を見ていた私の身近な人たち(Twitterのフォロワーさん)の様子と、前作の円盤を見た自分自身の感想を合わせてアーマの魅力を考えてみたんだけれども、 

・印象的な歌&台詞 
・生演奏 

が要素として大きかったな、と思ってる。 


 2作目も確かに楽しかったし、行ってよかった。この後の公演も楽しみだし、次回作も絶対に行きます。ただ、今作【繋ぐ】は、サブタイトル通り、他のメディアや次回作に繋げることを意識しすぎていて、上記の良さが自分にとってはなくなってしまっていたなと感じております。 

※この錆色のアーマ、逆2.5プロジェクトと称しまして、アニメや漫画の原作として展開されている舞台作品です。通常の2.5系舞台ですと、アニメや漫画があってそれを舞台化する…という流れですが、これについては全く逆。現在漫画が連載されており、アニメも予定されてます。


 1作目ってとてもシンプルだった印象がある。信長と孫市という2人の主人公。それぞれの信念があって、美学があって。途中その他の登場人物の物語も挟みつつ、共闘やすれ違いを経験しながら、最終的に共通の敵に立ち向かっていく。お話としては目新しい要素は特にない。登場人物たちが操る固有の武器に固有技なんて、その辺の漫画雑誌をパラパラとめくれば嫌というほど目にできるし。ただ、その土台のシンプルさゆえ、遊び心のある台詞や歌がお話の彩になっていたし、だれかが『アーマ』と発すればすぐTLが劇中歌や台詞で埋まってしまうほど、観劇者の心に残ったんだなと思う。 

 『原作』には、在り方が色々ある。想像の余地をたくさん残した、あえて設定をぼやけさせた出し方をして、『あとはご自由に広げてください』、というスタイルをとるものもあれば、細やかに説明をしていくものもある。

 アーマ新作は後者だったのかな、と感じています。舞台が"原作"としての役割を背負う以上は、漫画やアニメへと展開していくためにもいろんな設定を出していこう、とういう方向になったのかなと勝手に推測してたり。キャラの生い立ちなどの説明が2作目開幕前のキャラ紹介でいきなり増えたのも、2時間半の上演時間では説明しきれないから予習しといて!ってことなのかもしれない(あんまりにも知らないことが多すぎて、初めて読んだとき戸惑った)。 

 だからなのか、実際の舞台ではありとあらゆることを詰め込んで説明に必死になって、話の軸がどこなのかわかりにくくなってしまっていたように私には思えたし、歌もガクンと減らされていた。目まぐるしく切り替わっていくシーン構成からは、「歌わせる暇なんかない」とでも言われているかのようで、歌の無さに悲しくなりかけたところにやってきた1幕終わりの『電光石火』が、オアシスみたいに感じられました(一作目に出てきた曲がアレンジされて使われていました)。歌を削らずとも、そこに説明を込めることもできると思う。前作の、光秀が己の中の信長像と実際の信長様との乖離から闇落ちしていくところだって、歌だったし。(記憶違いだったらごめんなさい) 

 友達にも観劇直後に語ってしまったのだけど、やっぱりねぇ、悔しいのです。 
あんなに楽しかった要素が減らされてしまっていたこと。『ここが楽しいから!』ってほかの人にプレゼンして回っていたものが、なくなってしまっていたこと。もっともっと面白おかしく魅せられるはずの舞台なのに、ひたすら説明をして回ることに注力していたこと。(これは自分個人の感性なのでどうしようもないのですが)耳に残る台詞が少なかったこと。 

 「展開についていけなかった」っていう感想を東京公演の時からよく目にしていました。実際に自分の目で見るまでは2作目のことを調べなかったし、憶測で言及もしないでおこうと思ったけれど、見終わったあと『確かにこれはついていけないな』って感じました。

 アーマに限らず続きモノの舞台にノー予習で行くことについては、予習必須とは言わないし自分もしないで行くことあるし良し悪しの判定はできないんだけども、楽しみたいなら予習したほうがいいだろうし、自分の予習不足を棚に上げてストーリーがわからなかったと文句言うのは言語同断だなとは思ってます。ただ、アーマ新作は前作観てても、情報が洪水みたいに出てくるから整理が追い付かなかった…。 

 前作観ずに今作に行って「わけわかんなかったし嫌い!もう行かない!」という状態にまでなっていた人は私の周囲には居らず、みんな好意的な反応で嬉しかったのですが、初見さんにも優しい展開であったならもっともっとアーマのこと好きになってもらえてたかな……とか余計なことを考えてしまったりもしています。 

 生演奏は予算とか演出とかの都合で難しかったのかな。仕方ないと納得はしているのですが、台詞がBGMでかき消されてる時なんかは、『生だったらもっと優しかったかもな…』と考えたりしてました(全然納得してないやんけ)。 


 上にも書いたけれども、アーマ新作が嫌いとかもう見たくないとかいうわけではないです。1作目のここがよかったっていうことをたくさん書いてしまったけれども、2作目には2作目の良さがいっぱいありました。まずもって2作目を上演してくださったこと、これに感謝の気持ちは尽きないです。上のほうでキャラの背景が一気に出てきて戸惑ったとは書きましたが、個人的なわがままとしてそれを舞台上の展開のなかでゆっくり知らせていって欲しかったというだけで、背景を知れるのは設定好きとしてめちゃくちゃ嬉しかった! 
 アゲハちゃんの過去知りたい!って騒ぎ倒していたので、それが描かれたのはものすごくうれしかった。茨木童子君が自我を保つために、絶望の中で名前を呼ばせたくてアゲハちゃん(正確にはお姉さん)を殺したという解釈であってるのかな?
 黒氷さんの雑賀愛も可愛かったし、在昌は厄介な道化として存在感あったし。蛍とお頭の馬鹿やりとりがもう楽しくて、秀勝様の演技は珠玉で。もりもりの設定、こんだけ盛ったんだからどんどん舞台で消化していってくれるんでしょうね?!やってくれなきゃ困るよ!今後も全部行くからね!!という気持ちです。 

 以上、愛知楽公演見ての現時点での感想です。また大阪見たら変わる(それも手のひら返しする可能性もある)と思うので、書けそうならまた追記したいなと思ってます。 


大阪公演楽しみなんだーーーーーよーーーーーーーー。アーマちゃん大好きだよ。 

お頭の、銃声が聴こえたよ!!!!! 


最後に、在昌へ 

 次回作も表に出まくる裏ボスみたいな感じで引っ掻き回していって、今度こそ最後にえげつなく主人公サイドに殺されてください。断末魔楽しみです。 

ファンより 

2019.6.24

2019.7.6追記
大阪公演を観てからの感想も書きました。

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