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【社内報の作り方】NG集

社内報を自由に編集している、と思われても実はNG事項があります。逆に言うと、このNGさえ避ければ、あとは自由に作ってもいいということです。自由に社内報を編集したい言う人は、このNG集を必ず抑えるようにしましょう。

NG1 経営方針に沿わない
「利益重視で、売り上げは追わない。」もしこういった経営方針があり、それに疑問を持っていたとしても、この方針に沿わないことは掲載してはいけません。社内報はあくまで経営伝達ツールであり、編集者が会社を論評したり、批判したりする場所ではありません。

NG2 出演者が損をする
社内報に登場いただく方が、登場して損をしたと感じさせないように配慮しましょう。例えば投稿いただいたプライベートの写真が、ふざけ過ぎていた。コメントが攻撃的だった。間違いが多い。たとえ投稿だとしても、文責が本人にあるように感じていても、社内報というフィルターを通じて世に出すものです。投稿文面も編集側で責任をもつという意識を絶対に持ちましょう。

NG3 著作権を無視する
社内報といえども、権利関係は無視できません。ネットで拾った画像を無断で使用したり、コラムをそのまま転載したりするようなことは、法律に違反します。訴えられないにしろ、見る人が見ればわかります。コンプライアンス上緩い会社だというメッセージを社員に発信することになりますし、内部告発的にSNSで拡散される可能性もあります。

NG4 経営者のチェックを受けない
テレビや新聞は「編集権」というものがあり、スポンサーの事前検閲を禁止しています。社内報の場合、編集権が誰にあるかといえば、これは経営者です。経営者の確認をとらずに発行するということは、あり得ません。必ず経営者のチェックを発行前に受けるフローを構築しましょう。

NG5 社員と敵対しない
経営ツールだからと言って、経営側からの上から目線が過ぎると、媒体としての親和性が損なわれ、効果的なツールではなくなります。経営側からの社員に対するお小言は、トップメッセージという形で、経営トップが直接語る形をとり、編集側で作る特集などの企画は、決して上から目線にならず、社員に寄り添っていることを表現しましょう。また「社内美人コンテスト」のような、ハラスメントと捉えられるような内容もNGです。これも結果社員と敵対することになりますので、十分気を付けましょう。

以上、5つのNGを挙げさせていただきました。自由に編集するために、この5つだけは常に意識してほしいと思います。

今回の1冊

山崎豊子著
花のれん

 今、全国ネットのテレビも、YouTubeも、吉本興業の芸人を見ない日はありません。この巨大なお笑い王国を作り上げた吉本せい。彼女の半生を描いた山崎豊子の傑作「花のれん」は、当時落語が頂点だったお笑い界のルールを、漫才を武器にことごとく打ち破ってきた、常識との闘いの物語です。コロンブスの卵に代表されるように、イノベーターは世の中のこうした慣習を打ち破ったからこそ、新しい世界を生み出しています。クリティカルシンキングの重要性を教えてくれる、ビジネスマン必読の書。

Connecting the Booksは、これまで培ってきたクリエイティブディレクター、コピーライター、編集者としてのノウハウを公開するとともに、そのバックグラウンドである「本」のレビューを同時に行うという新たな試みです。