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森岡毅氏の名著「確率思考の戦略論」をSNSでどう活用するか

こんにちは、SNS×店舗集客コンサルタント前大信(まえ だいしん)です。webマーケティングを武器に店舗集客、EC販売戦略などのサポートをしています。経営、マーケティング、SNS集客など、学びにつながる発信をしています。店舗オーナー、経営者、個人事業主、これから起業する人などにおすすめです。また、無料で各種相談受けてます。
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僕が最も尊敬する日本屈指のマーケター、森岡毅氏の書籍「確率思考の戦略論 USJでも実証された数学マーケティングの力」。僕が統計学の勉強をするきっかけにもなった書籍です。

森岡氏は、天候などの運の要素もあり100%の成功は無いが、限界まで精度を高めることで、成功確率を100%に近付けることはできることを言っています。本格的なマーケティング戦略の本なので、経営者やマーケティング責任者以外はあまり読まれていないかもしれません。しかし、内容が非常に本質的で素晴らしいものなので、今回はそこから一部を抜粋し、SNS運用での活用法という視点で説明していこうかと思います。

販売戦略は3つの要素の掛け合わせに集約

「確率思考の戦略論」の中で森岡氏は、販売戦略は3つの要素しかないと言っています。
Preference:好意度
Awareness:認知
Distribution:配荷

この3つの要素の掛け合わせで成功確率が見えるというのです。
つまり、好意度80%×認知80%×配荷80%=51.2%というわけです。もう少し具体的に言うと、各項目に対して事前にしっかりと目標数値を立てておかなければいけません。その目標数値に対する達成度を各項目で%で表しているわけです。では、各項目について、SNS運用の視点で説明していきます。

①好意度

これはすぐピンときた人はいるでしょう。そう、エンゲージメントです。SNSにおけるエンゲージメントとは、いいねやコメント、DMのやり取りなど、ユーザーとのつながりの深さをあらわすものです。エンゲージメント率を好意度の目安にするのがよいでしょう。そして、好意度が低い段階で認知を取りに行っても失敗します。認知を増やしつつ高速でPDCAを回して調整していくことが非常に重要になってきます。そして森岡氏は好意度には無限の可能性があると言っています。エンゲージメント率の確認方法は以下の通り。

Twitterの場合:

ツイートアクティビティを表示して数値を確認。
(エンゲージメントの総数)÷(インプレッション数)= エンゲージメント率

Instagramの場合:

インサイトを表示して数値を確認。
(エンゲージメントの総数)÷(インプレッション数)= エンゲージメント率

②認知

認知とは、自分がどれだけの人に知られているか、ということ。ここで注意点。「名前を知られている」と「名前だけでなくサービスや商品についても知っている」では雲泥の差があるということ。例えば、フォロワーが1万人いたとして、1万人の認知が取れていると果たして言い切れるでしょうか。フォロワーの内訳が以下のようだったらどうでしょうか。

投稿がバズっていてなんとなくフォロー(70%)
コメントのやり取りなど時々絡んでいるが、サービスは知らない(20%)
サービスや商品のことも知っている(10%)

これでは、実質の認知は10%(=1,000人)ということになります。SNSでフォロワーを増やす事は、見せかけの権威付けには貢献しますが、ターゲット層の認知を増やす、という視点が無いと時間と手間ばかりかかって成果が無い、という状況に陥ってしまいます。

また、認知の際に、そもそもの好意度の質が悪いと、ずれたターゲットからのフォローも自ずと増えていきます。それが掛け合わさっていくので成功確率に影響を及ぼすのです。

③配荷

配荷って何?という方もいるかもしれません。これは、ユーザーに届けることができるか、という部分です。例えば、沖縄に系列店が無いのに沖縄で認知を取っても商品購入にはつながりません。つまり、ターゲットとなる人にサービスを届ける道筋を整理しておく必要があります。SNSで言えば、興味を持ったユーザーにLINE登録してもらう、などです。LINE登録がないと、販売したい商品やサービスの告知ができないからです。

まとめ

「確率思考の戦略論」の中では一切SNSの話はしていませんが、今回の記事はSNSの戦略の立て方に関してもある程度理解につながったのではないでしょうか。大事なポイントとしては、SNSを運用しながら数字を把握することです。把握しながら仮説を立て、このくらいのエンゲージメント率で、このくらいフォロワーを集めて、このくらいLINE登録につなげると、いくらの売上になる、みたいな数字を追うようにしましょう。3つの要素の何が足りないのか(ほとんどの場合は好意度が足りない)分析しつつ、日々精進しましょう!

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