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GW2日目、我が家の場合

「うっわ、誰ーこんなとこにペンで書いたの。ずっるー」
「やったー、オレ先取ったー」


昨日から私の実家に来ている。
いつも長期休暇には顔を見せに帰っているが、春休みはたまたま日程が合わず帰らなかったので、子どもたちが遊びに来たのはお正月以来。
朝からそんなに食べないと思うよ、と言っているのに、無いならともかく有るんだから、出したら誰か食べるでしょと言って、食卓におかずを並べまくる母。
ありがたい話。
まだ、朝の用意が整うまで時間があるので、子どもたちは、着替えだけ済ませて遊び始めた。

「キャー」
母が冷蔵庫前で叫んでいる。
見ると、小麦粉?の袋が開いたらしく、エプロンが粉まみれになっていた。
床の被害は最小限。良かったね。
一つ一つのリアクションが私と同じで笑ってしまう。いや、私が母に似てきたんだろうな。

みそ汁をよそう。子どもたちにも、遊びを中断してお箸を並べたり取り皿を運んだりするよう促す。
「何これー、閉まんないんだけど。」
母がまた叫んでいる。今度は何?
大皿を入れてある食器棚の戸が、何度も閉めても勝手に開いてくるらしい。
「ちょっと父さん見てー」
「んー?どこって?」
父も台所にやって来る。


母は父について、歳とってどんどん自分勝手になって困る、ほんとに自分のことしか考えてないんだから、と愚痴るけれど、私から見れば父は、この世代の人にしたら随分マメで温厚な、優しい夫ではないかと思う。
でも、娘から見た姿と妻から見る姿はまた違うのかも知れないし、私にだって「この世代の人」に対してステレオタイプがあるかも知れない。
出来るだけ長く元気で、互いに我慢を溜め込むことなく、でも出来るだけ仲良く、やっていて欲しい。

結局、棚の戸が何故開いてくるのかは分からないまま、とりあえず母はゴムで取っ手を固定することにした。
「見てみて、これ、こないだの結婚記念日の時の。ご飯も結構美味しくて良かったよ。」
母が、テレビの横に飾っている写真を指して言う。先月一泊で温泉旅行に行ったらしい。出来るだけ仲良く、の方は心配しなくても大丈夫そうだ。

朝からお腹いっぱいになった子どもたちが、お皿を下げて再び遊びだした。今度は国旗カルタ。負けるのが嫌だからどちらも読み手をしたがって、遊びが始まる前からケンカになる。全く‥。結局長男はカルタを諦めて漫画を読み始め、次男と私二人でカルタをすることになった。対戦相手のいないカルタ遊び、「ユニオンフラッグに‥」分かった!とイギリスを探すが、ない。えー?
次男の読んでるやつ合ってる?「ユニオンフラッグに、南十字星を合体、オーストラリア」そっちかー。
100均のカルタも、なかなか役に立っている。

カルタの相手を夫に頼んで、洗い物に回ることにした。
「この人数の料理作るのだって大変なんやで、普段年寄り二人なんだからー」と言われるが、台所に立っても、母には母の段取りがあって、結局狭い台所でウロウロしてしまい邪魔になるので、滞在中は準備と片付けに専念しようと思う。

弟が起きてきた。
大阪で一人暮らしをしている弟も、GWで帰省中。仮にKとしておく。
帰省が重なると、我が家のボーイズはいつでも喜んでKの後をくっついて歩き、その度相手をしてもらって、ますます喜んで離れなくなる。明日はボーイズをマリオの映画に連れてってくれるらしい。ありがたい話。

明日は、映画から帰ってきたら、柱に傷‥じゃなくてマジックでボーイズの身長を書き込もう。それはもう毎年の行事になっている。ちょうど2年前の長男の記録を次男が追い越し、長男はまた新しく数センチ上に印を付ける。毎年出している鯉のぼりと兜とを喜んでくれるのは、後何年だろう。
それより、鯉のぼりはいつまで飾るものなのだろうか。同じ悩みを記事に書いている方がいたが、私も、きっと飾らなくなるタイミングと処分の仕方に悩むと思う。悩んで、そのまま何年も捨てられず置いておくだろうと思う。‥それもまだもう少し先のことだけれど。

「ママー、ぴったしめんめんしようー」
えー、絶対ママ負けるわ。ママこっちのお皿洗っちゃうからKに遊んでもらいよー。
「わー、K、ぴったしめんめんやろー!」
「ごめん先ご飯食べさせて」
そう、冒頭で彼らが遊んでいたのは、私と弟が子どもの頃遊んでいた神経衰弱のおもちゃ、〝ぴったしめんめん〟だった。
ひっくり返すとカップ麺の絵が描いてあるコマを、1番多くペアにして取れた人の勝ち。当時東京に住んでいた叔母が、面白いのがあるよと送ってくれたのだ。なんて物持ちの良さだろう。結局シンプルな物が、一番長く遊べるということかな。



あの、どん兵衛のコマに、ちょんってペンで印入れたのは、30年前のKだよ。ママじゃないからね。


この状態から2つひっくり返します。全部カップ麺!
緑のたぬきもあるよ。


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