ちょっと年を重ねただけさ
夫は、BSで放送されている「小林克也のベストヒットUSA」を毎週録画して見ている。
私は、(毎週と言う訳ではないが)それを時々隣で見ている。
おかげで、テイラー・スウィフトにポスト・マローン、ビリー・アイリッシュ‥といった今どきのアーティストの、顔と声と名前が何とか一致するようになった。
日本のヒットチャートもろくに分からないのだけどね。
番組では、最新のヒットチャートと並行して、「スター・オブ・ザ・ウィーク」「ホット・メニュー」と称し、新旧様々なスターを取り上げて作品紹介をしてくれる。
私は最近のアーティストにはあまり興味はないのだけれど、番組予告に名前が上がるたび「次は見なくちゃ!」とテレビの前に座るスターが、二組ある。
一人は、デヴィッド・ボウイ。
彼は、私にとってほぼほぼ初恋の王子様みたいなもの。(ここではそれについては語らないことにします。)
そしてもう一組が、ボン・ジョヴィだ。
彼らの音楽を初めて聞いたのは、私が中・高校生の時。
当時はまだCDを持っていなくて、94年にリリースされたベストアルバムをレンタルし、カセットテープにダビングして聞いていた。
カセットテープて‥!!
媒体は変わっても、音楽の魅力は変わらない。
ただ、あの時の方が今よりも、曲に耳を傾けて、「聴いて」いたのかもしれないと思うことはある。
今回、二度目のバトンリレー企画[ミエハルカラオケ]にお誘いいただいたので、私の印象に残るボン・ジョヴィの曲を幾つか紹介していこうと思う。
(なお、この企画はタイトルこそ[カラオケ]とついていますが、別にカラオケで歌えなくてもよい、好きな音楽を紹介する、と言う企画なので、私はボン・ジョヴィをカラオケで歌ったことは一度もありません‥!)
◯Livin’ on a prayer /‘86
私が繰り返し聞いていたベスト・アルバム「クロス・ロード」の一曲目に収録されていた。
86年シングル・リリースだそうです。
あの頃、歌詞カードをコピーして、ノートに写していた。学校の授業と関係ないところで英語を学びたいと思った、今に繋がる動機の一つになっていた気がする。
対訳まで写す時間がなくて、私の英語学習はそこで少し頓挫したけれど、今にして思うと、ボン・ジョヴィの曲は、歌いやすかったんだろうなという気がする。
何にしても、そのおかげで私は、未だに何曲かの歌のサビを口ずさむことができる。
映像は2011年のもの。
こんなライブ会場で、これだけの人数の人たちと歌う‥もしその場に居合わせて、一緒に歌えたら。人生の中で片手に入る思い出の一つになるんだろうな‥!!
◯These days/‘95
95年リリースのアルバム・タイトル曲。
先述した「クロス・ロード」が94年発売なので、多分私が一番聴いていたのはこの二枚だろう。
切ない感じのメロディがめちゃめちゃ好きだったな。
なのに、今回この記事を書こうとして探したら、アルバムが手元にない。
「クロス・ロード」は後にCDを手に入れたけど、「These days」はカセットでしか持っていなかったからだった‥
当然、カセットテープも今は残っていない。
今になってYouTubeで当時の曲を聴くことができるのは、なんて幸せなことだろう!と思う。もう一度探して買おうか‥買えるのか?
若い時のジョン、今見たらやっぱりかっこいい。
ともあれ、「these days =最近、近頃」というフレーズを覚えることができた曲です。
◯It’s my life /‘00
2000年発売アルバム「クラッシュ」収録。
今や、なかやまきんに君の代名詞みたいになってて、ちょっと複雑な気持ちではあるけれど。でもおかげで、世代の違う人にも知られて、今でも一番よく耳にしていると思う。
ボンジョヴィ本人も、きんに君が自曲を使っていることを知って感謝のメッセージを送ったそうで、さすがスターって、器が大きいんだなって思います。
ここに紹介した映像は、全くイメージが違うバージョン!(さすがにこのアレンジでは筋肉アピールはできないと思うけど、)ミュージシャンってこういうことが出来るから、人生豊かになるんだろうなと思う。音楽の世界の広がりって無限。
ちなみに映像は2020年、世界中がコロナのパンデミックに見舞われた年だ。
ボン・ジョヴィは2020年にアルバムも出している。
ずばりコロナ禍のアメリカをテーマにした「Do what you can」という歌もそこには収録されている。
びっくりするぐらい、前向きでまっすぐな歌だ。
映像を見ると、ああ、あの時はこうだった‥と、もしかしたら気持ちが下を向いてしまう方もいるかも知れないが‥。あの中で、こんなにピュアでストレートな歌を作って、人々に届けようとするのが、このジョンという人なんだな、と思うと、何かしら伝わってくるものがある。
◯Legendary /‘24
そして2024年、ボン・ジョヴィの最新アルバム「Forever」より。
私は先述の番組でニューアルバムの発売を知った。60歳を超えてすっかり白髪になったボーカルのジョンが、「伝説の(legendary)」歌を歌っている。
声も少し変わっている。
小林氏の解説によると、ジョンは22年に声帯の手術を受けたらしい。
記事に貼るための彼らの動画を探して見ていると、最近に近づくにつれて、声、特に高音が出にくくなっている彼のライブ・パフォーマンスを指摘しているものがあった。
歌を生業にしているミュージシャンが、自分の喉に異変を感じ、手術を決めるまでには、どれほどの不安や葛藤があっただろう。
でも、私が目にしたコメントの多くは、それを非難したりあげつらったりするものではなくて、むしろ、今までの作品や活躍に感謝を寄せたり、変わらないリスペクトを綴っているものだったことに、私は本当に嬉しくなった。
日本でも世界でも。
匿名で言いたい放題好き勝手に書く人はどこにでもいる。
中には、2024年の今、誰がこんな(昔の)歌手を聞くの?みたいな、悪意のあるコメントもある。
でもそこに、「Me!」とか、
「あなたは私のlegendです」と書かれているのを見ると、40年という間活動し続けているバンドに、今もまだ沢山のファンがいて、ファンと呼べるほどではなくても、やっぱり好きでよく聞いていた自分がここにいることに、ものすごく嬉しさと興奮を覚える。
◯Just older/‘00
「It’s my life」と同じアルバム「Crush」(2000)に収録。
実は、私はこの曲を忘れていた。
この記事を書くためにアルバムを聞き直していたら、すっと耳に入ってきて、思わず歌詞カードを読み返した。
2000年には、私は20歳だった。
いい曲だとは思っていても、その時の私は、年をとった感覚とはまだまだ無縁、歌詞まで覚えていなかった。
ジョンは当時38歳。
いわゆるアラフォーに差し掛かる頃だ。それこそ、体力や気力といった自分の変化、環境の変化もあったかも知れない。
その時に、これは古いとかじゃなくて、年を重ねただけ、そしてそれは今の私にぴったりのものなんだ、と、正々堂々明るく歌えることの素晴らしさ。
YouTubeの動画に寄せられていた、あるファンの英語のコメントが、改めて心に沁みる。
「ロックバンドは上質なウィスキーのようなもの、年をとっても、彼らの音はますます良くなっていく」
私も、今の44歳の自分に、堂々と歌おう。
#ミエハルカラオケ残暑バージョン に、チェーンナーさんよりバトンを受け二度目の参加をさせていただきました。
🏃♀️➡️バトンリレー企画は明日まで→大盛況のうちに終了したそうです!お疲れ様でした!
この記事はアンカーになります。ありがとうございました🙇♀️
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