建築学生4年間を通して万年B+男が卒制30選に選ばれるまで成長した話

タイトルにあるように僕は万年B+男と友達から呼ばれていましたが、最後の卒業設計では学内30選に入るまで成長することができました!

正直30選に関しては選ばれる気が毛頭なかったため驚きましたが笑

建築学生1、2年の時は本当に建築に進み続けていいのか悩んでました。

うちの大学は課題を出さないとE(アウト)、そこからB B+ A- A A+となっていて、

まあ、下のほうでしたね笑

時に思い出深いのは入って早々の設計。

普通の高校から建築を学びに来て早速教授たちの「この空間のシークエンスをもうちょっと強調しつつ周囲のコンテクストをもう一回読み直してみて」

はい?

英語もいまいちわからないし、訳したとしても

「この空間の連続性をもうちょっと強調しつつ周囲の文脈をもう一度読み直してみて」

現代文の読解問題か!と言わんばかりの理解不能会話だらけ

最初はもうかっこよく言いたいだけなんじゃないかとすら思ってました。

それでも工業高校出身の人や才能ある人は自然とできていたんですよね。

そのわからない状態が1、2年続き、ますます建築がわからなくなってました。

そんな時、友達が言ってた言葉でかなり考え方が変わりました。

「変なことしてればいいんだよ」

確かに思い返してみれば誰でも考え付きそうなことばっかりやっていたなぁと、

すごい人は実際現実的ではなかったりする人もいましたけど確かに皆独創的なアイデアを持っていました。

それに何より僕には知識がなかった。

建築が意味わからなくて目を背けていた節がありました。

そこで、まずいろんな人の作品を見ました。

学生のから実際の作品まで

さらにネットで調べればいろんな人のプレゼンシートが見れますのでそういうのも保存してじっくり見ました。

さらにさらに、それまではお金第一と思いパワポで作ったり、手書きでいったりと安上がりな方法でクオリティも高くはないものばかり作っていたので、思い切ってadobeソフトを使うようにしたり、ほぼ独学でrhinocerosやgrasshopperを使えるようにしました。

そして、自分に合う設計プロセスは何かを再考しました(それについては別途投稿で)

もちろん、奇想天外なアイデアを考えるようにもしました。

簡単に言えばみんながやらなそうなことをしてみました。

例えばリノベーション課題では

リノベーションって大きく二つ手法があって、増築するか、減築するかなんですよ。

そこで、指定ぎりぎりまで増築しまくってみたらどうかな…ていう感じで

正味、こういう作品って高校とかまでの学生時代と違ってやりすぎで怒られることはないんですよね。

美術とか技術の授業って規定通りのものを作ったりとかでしたけど、建築とかデザイン系ってむしろ型破りなほうがちょうどいいというか独創性に富むというか。

それからはひたすらに皆がやらなさそうなことをやるようにしました。

実際その方針転換をしてからコンペでも入選したりするようになりましたね。

卒業設計ではリアルな話やる気が起きず、結構放置気味でした。実際4年では他大学の大学院試勉強とTOEIC勉強したり、論文書いたり、コンペを個人で4つほどやったりと別のことばっかりやってました。

というか一年間も自分の決めたテーマで考え続けるというのに飽きたみたいな感じはありました笑。

なのでテーマが決まったのも院試後の9月でしたし、敷地が決まったのも11月くらい。しかも楽しつつ皆と違うことをしようということで自大学を設計し直すというものにしました。

そうすれば大学に通うだけで敷地調査ができちゃう!なんて簡単なの!と…

あとはシートや模型を作るだけでしたから、今年はコロナで後輩のお手伝いは無し(それでもズルして手伝ってもらってる人はたくさんいましたけど)だったので、計画立てて黙々とやってました。

でもこれまで、良くも寂しくも7、8個一人でコンペ参加していたのでシートを作る速さはかなり上がったと思います。

現にシートはA1 13枚を二週間ちょいで終わらせました。

模型もやっぱりお金は大事なので上限金額を決めて計画通りに進めました。

最終的には提出一週間前にほぼ全部終わらせてのんびりしてました笑

同じ研究室の仲間からはなんでそんなに計画的に進むの?なんていわれました。

ま、僕自身も家族も卒業できればなんだっていいの精神でしたから、こだわるところはこだわりつつ、手を抜くところは手を抜きましたね。

その結果、ありがたく選考に選んでもらい、大勢の教授たちと自身の作品について会話する機会にも恵まれました。

考えてみればB+ばかりだったので、対面で教授に自身の作品をプレゼンするのは初めてでした。

それでも、四年間でしっかりと自分のやり方、考え方を持てたおかげで堂々とやり取りすることができ、

教授からは力作だねと言われたり、気さくに笑っていただけたり、これが実際にあったらいいねと言ってもらうことができました。

あの時が初めて建築について自分の意見を語り、しっかりと議論できたと思い、とても楽しい時間でした。

友達からも今までA+だった人たちからやるじゃんといわれ、下剋上果たしてやったぜ!的な気持ちでした笑

1年次に教授が

「1、2年伸びない人でも3年ぐらいからぐっと成長する人もいるからみんな頑張って」

と言っていたのが本当だと身をもって実感することができました。

ただの思い出語りみたいな内容でしたけども、

これから建築を学ぶ人に伝えたいのは

石の上にも三年は正しい!というのと、

型から外れたことをしてみる!ということです。

そのためには建築を好きで居続ける気持ちと、常にいろいろなものに目を向け、考えてみることが大事だと思います。

とりあえず大学四年で下剋上は果たせたので、これからスタートラインに立てたと思い、さらなる飛躍を遂げたいと思います。

これを読んでくださっている方、将来家を建てたくなったら建築家になった僕を訪ねてくださるとありがたいです笑

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