アウトプットと開発組織の関係性

はじめに

株式会社クライドでTPMとPOとして働いている陶山大輝と申します。アウトプットを活性化するための施策を2022年9月から2023年3月まででいくつか実施してきました。この記事では、それらの施策について紹介し、アウトプットと開発組織の関係性について考察します。

アウトプットとは

アウトプットとは「過去のインプットを組み合わせて思考し、新たなアイデアや解決策を生成すること」です。アウトプットは学習に役立ち、自分の理解が正しいかを確認し長期記憶へと定着させる効果もあります。また、アウトプットは拡散的思考を促進し、より多様なアイデアを生み出します。(参考:収束的思考と拡散的思考

また、上記のようなアウトプットの中でも、記事作成や勉強会での発表などの業務に直接関連しないアウトプットをこの記事では指します。

実施した施策

以下に、自分主導で実施した3つの施策を紹介します。

勉強会の企画・運営

以前は定期的な勉強会は開催されていませんでしたが、自主的な勉強会が2022年7月ごろに始まりました。その後、自分が中心となって、7ヶ月間で30回以上の勉強会を企画・運営しました。現在でも、有志の勉強会や一部の部署のLTが毎週開催されています。(参考:弊社の記事

アドベントカレンダーの企画・運営

2022年の年末には、弊社で初めてのアドベントカレンダーを企画しました。約30人のメンバーのうち、自分を除く6人が投稿しました。現在でも、一部のメンバーが自発的に記事作成を行っています。(参考:弊社の記事

Wantedly記事の作成

当初はWantedlyを効果的に活用できていなかったため、24新卒向けのWantedly記事の作成のプロジェクトが始まりました。自分はエンジニアの視点から校正や校閲を担当しました。記事の更新が1年以上行われていない状態から、担当した3ヶ月間で4記事を作成しました。現在でも、月に1記事弱のペースで投稿が続いています。(参考:弊社の投稿記事一覧

考察

施策の結果

アウトプットの重要性については、普段の会話の中でもメンバーから言及されるくらいなので、ボトムアップ的に浸透させることができました。ただ、内部的な効果だけでなく記事投稿のような外部的な効果を自分は目標としており、大きく乖離する結果となりました。

ボトムアップ的に浸透させたこともあり、社内で記事を書こうという機運が個人ベースでも部署ベースでも高まっているようです。協力してくれた同期のおかげでもありますが、良い波を生めたかもしれません。
(2023/07/21更新)

乖離が起きた理由

乖離が起きた理由については、2点考えられます。1点目は、自分が十分に工数をかけられなかったためです。計画上はもう少し長い時間をかけて進める予定でしたが、組織上の都合で工数を割くことが難しくなりました。

2点目は、開発組織の成熟度が予想よりも低かったためです。まず、自分のアウトプットの重要性の布教は組織文化へのアプローチであるため、組織文化における成熟度が低いことを示します。また、技術面で出せるアウトプットがないという理由で敬遠しているメンバーも多く、技術における成熟度が低いことを示します。

最後に

実施した施策と施策への考察についてこの記事では書きました。また、乖離が起きた理由から、開発組織を長い期間かけて構築する過程でアウトプットは自然発生的に生まれる可能性が高いという結論に至りました。そのような組織の構築過程については機会があれば書こうと思います。

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