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ミャンマーでアイドルグループをつくってみた

はじめに

どうもGomaです。

前回のNote投稿から、気づいたら1年半が経っていました💦

この1年半で特に何かが大きく変わったということは無いのですが、、、

前回の投稿直後の21年2月1日にミャンマー軍事政変が起こり、同年翌月に本社からの帰国命令を頂いたタイミングで退職しました。

日本に帰国せずそのままミャンマーに留まり、ニートとなりました。

40歳手前でニートになることは、全く想定していなかったのですが、まあ一度の人生だし色々あるよなと。


いや、普通ないだろ!!


なに急に勝手に辞めてんだよと、関係各署とは大揉めしたのですが、それは過去の良い思い出になっています。

と、信じたい😢


勢いよくニートになったものの、サラリーマン中流家庭で育った私は、生きていくためには働かねばならず。。

ミャンマーで起業することを選択しました✨

通常の起業であれば、確たる事業アイデアがあって、副業でやったりしてみて成功の確度を上げながら、成功を確信して起業されるものだと思います。


サラリーマン時代、起業することを全く想定せず、何の準備もせず。コロナ在宅勤務期間中に、Netflixを見まくっていた自分を恨みました。(お陰様で韓国ドラマに非常に詳しくなりました。)


自分の話はこれくらいにして、、、


ミャンマーでアイドルグループをつくってみた

の話に、移っていきます。

(21年6月)
勢いよく起業したものの、毎日、閑古鳥が鳴いている状態。スタッフと話をしていても、結局は政変に関する暗い話題ばかりに帰結する。

スタッフが言うには、若い人たちは、国の将来に明るい未来が見出せず、隙があれば海外に脱出したい人ばかりだという。

そんな暗い話題ばかりの我々でしたが、唯一のオアシスが、ランチ時間中に見るアイドルグループNiziUのオーディション番組でした。


ふとしたときに、スタッフに質問してみた。

私「ミャンマーで人気のある女性アイドルグループって誰?」

スタッフ『ミャンマーに女性アイドルグループはいないです。これまで過去にも一切存在していないです。』

私「何でみんなBlack PinkとかKPOPアイドルが大好きなのに、女性アイドルグループがミャンマーに存在しないの? 若い女の子は、アイドルになりたいと思ったりするものじゃないの?」

スタッフ『ミャンマーで女性アイドルグループは無理です。若い女の子はアイドルになりたいと憧れるけど、ミャンマーにはそういう受け皿が無いです。ミャンマー人に生まれてきた限りそういうものだと、みんな諦めているのです。』

私「いや、アイドルグループが居ないのだったら、自分達でつくってみたらいいじゃん! 若者を少しでも明るい気持ちにさせるのためにはアイドルが必要だ。諦めないで頑張れば、成功できるかもしれないと思わせる等身大のアイドルがいるべきだ。そんな若者たちの目標になれるようなアイドルグループをつくってみようよ。」

スタッフ『う、うん。。。(この人、本気か?)』


と、とりあえず言ってみたものの、これまで芸能関係の仕事などやったこともなく。ましてやアイドルに詳しいわけでもない。どうやってアイドルグループを誕生させれば良いのか?何から手をつけたらよいものか。。。

JY Parkさんや秋元康さんとコネクションがあるかと、思い返しても1ミリも出てこない😢


本当にこのときラッキーだったのは、、、

中学時代の同級生がアイドルプロデューサーで、現役でバリバリ頑張っていることをたまたま思い出せたことだ。

中学卒業以来、疎遠になってしまっていたが、20数年ぶりに急に連絡をすることにした。

「ミャンマーが大変で、そのためには女性アイドルグループが必要なんだ!!」という、意味不明なぶっ飛んでいる話を急にされて、彼も相当困惑したことと思う。

『なんか良く分からないけど、仕事の成果が人のためになるようであれば、協力する』と、その場で即断即決してくれたことに本当に感謝でしかない。

また、ミャンマーと日本で事業展開をされている方にも、同様の話をして、スポンサーとして快く受け入れてくれたことに本当に感謝している。



JPOPアイドル路線を目指すことにした

(21年7月)
善は急げということで、連日のように3人で話し合い、方向性を決めていった。

ここミャンマーでもKPOPが大人気でKPOPアイドル路線でいったほうがよいのでは?!という考え方もあったが、敢えてJPOPアイドル路線を取ることにした。

ご存知の通り、KPOPは世界中を席巻しているが、それには確たる理由がある。

KPOPアイドルは、幼少期から事務所に入って、毎日、涙も血も枯れるような絶えまない努力をし続けてきた人たちの集団。それでもデビューできる人はその中から一握り。デビューしても成功できる人は、更にその中から一握りの、非常に厳しい世界。ダンス・歌・ルックス・コミュニケーションスキル・語学力。グローバルで活躍する前提で英才教育を与えられ続け、それに打ち勝ち続けてきた人たちである。

我々がKPOPと同じ路線を取った場合、どれだけの年月が必要か?アイドル文化が一切無いミャンマーにおいて、それらと同じレベルで努力をしてきたアイドルの卵たちは存在していない。

JPOPアイドルの定義につき、、、我々はこのように定義した。

とにかく明るく元気。
歌もダンスもプロフェッショナルには叶わないが、
身近な存在に感じられるような親近感を感じられる人たち

このコンセプトであれば、短期間でも、ある程度の形には持っていける筈である。(実際にはそんなに甘くないと思い知らされるのだが。。)

それでも頑張ってKPOPアイドル路線を追求することも出来たが、どうやっても四流か五流のBlack Pink崩れが出てくるのが精一杯で、彼女達のファンをつくることが出来ない、と判断した。


とりあえずこのアイドルグループ名どうする?という話に上がった時に、今回のプロジェクト名の仮名としていたJapan Dream Idol Projectをそのまま活かすことにした。長くてちょっと呼びにくいので、J-DiPという名前にすんなりと決まった。



オーディションを開催してみた

(21年9月)
エンターテイメントをやること自体が不謹慎という一部の世間の雰囲気もあり、一体どれだけの子たちが応募してくれるのかという不安はあった。

Facebookだけでオーディションの募集をかけたが、結果としては我々の想定を上回る応募を頂くことが出来た。

やはり我々の読みは当たっており、アイドルになりたい夢を持つ女の子たちは沢山いるのだ。しかしながら、それを受け入れてくれる土壌が無いために、必然とあきらめざるを得なかっただけなのだ。

(アイドルオーディション二次審査当日)

実際にオーディションに来てくれた子たちは、本当に個性豊かな女の子ばかりで、何でこれまでミャンマーにアイドルグループが存在しなかったのか?と思わされる次第であった。

共同通信/NNAにも当日取材を頂き、オーディションの様子を記事にして頂き多くの反響を頂いた。

第二次審査オーディションに参加した22名

同記事を読んで頂いた日系企業の数社からお声がけを頂き、現在まで活動を支援してくれているに至っている。

本当に多くの方々に支えられて、海とも山とも知れない同PJを現在まで継続出来ているのは感謝でしかない。


メンバー選出に向けて

(21年10月~22年3月)
2次審査オーディションでは13名まで絞り込んだ。

(二次審査通過者13名のトレーニングの様子)

ここから約半年かけて、ど素人の集まりである女の子達を歌・ダンスだけでなく、コミュニケーションやバラエティスキルも含めて多面的に育てていく。結果、将来性が見出せる子だけを最終メンバーとすることにした。

すべてのプロセスをYouTube番組にて公開することにした。

本人はアイドル活動を継続したくても、親の許可が降りなかったり、家族で海外に移住することが決まったり、本当にありとあらゆる理由でメンバーの選出は困難を極めた。

約半年も一緒にいるとそれぞれの候補者に情が湧いてきて、全員をメンバーにしてあげたくなる気持ちになることもあった。

(メンバー選出最終オーディション)

それでもアイドルグループとして、成功できる確率が一番高いと判断を下さねばらならず、4名を正式メンバーとして選出した。


デビューに向けて

(22年4月~8月現在)
メンバーを選出したものの、それでも実力はまだまだ素人に毛が生えたレベルで、到底ファンの皆さまからお金を頂けるレベルには達していない。

22年9月のデビューを目指して、ひたすら日々トレーニングを行っている。

(トレーニングと並行し、バラエティ番組を試行錯誤しながら作っている)

デビューに向けて・・・

歌・ダンスのレベルアップに加えて、コスチューム作成、楽曲レコーディング、MV(ミュージックビデオ)撮影、デビューイベントの準備、グッズの作成等々、怒涛の日々が彼女達を待ち受けている。


彼女達の挑戦が、ミャンマーの一般の人たちに少しでも勇気や元気を与えられるようになることを信じて。


さいごに

ミャンマーの治安に良化する傾向があまりみられないのが実情です。

街中で爆弾が爆発したり、夜間外出禁止令があったり、インターネットが急に遮断されたりと、アイドル活動どころか、日常生活に不安を抱えながら、皆がその日を何とか生きている。

ミャンマー一般の方から、こんな時期にエンターテイメント活動を行うのは不謹慎だという声が出てくることを心配していたが、有難いことに一件もそういった声は上がってきていない。

彼女達の挑戦を、皆さまが前向きに受け止めてくれていることが何よりも我々にとって大変有難いです。

アジア西端にいるミャンマーの女の子たちのチャレンジを、何かの会話のネタとして、ご家族やご友人にお伝え頂けることがあれば嬉しいです😊

当noteを最後まで読んで頂きありがとうございました!

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