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先生の夢は何ですか?

先日、文通相手から手紙が届いた。

こちらが書いた向こうからの手紙への返事に対する返事。
相手は元教え子で、ひょんなことから文通が始まり、なんとなく続いている。
お互い手紙をもらったことすら忘れた頃に返事を書いて、その返事を書いたことを忘れた頃に向こうから手紙がやってくる。

毎度便せん一枚~二枚程度の、近況報告とも言えないくらいの内容だ。

その手紙の最後にあった質問、
「先生の夢は何ですか?」

こんな風に改めて直球を投げ込まれると、なにやらうーん、と考えてしまう。

夢。何だろう?
目標としていることとか、
仕事上でやりたこととか、
そういうものはある。

が、それはおそらく夢ではない。
夢というにはあまりに輪郭がはっきりしすぎていて、物語るにはあまりに事務的すぎる。大脳新皮質でこねくり出された物事の手続き的一連、みたいな感じがする。

夢というのはおそらくもっとふわっとしていて、身体の一部のようなぶよぶよとした、それでいて何か捉えどころの無いような、右脳っぽいなにかだと思う。

そんなわけで、そういうもやもやぶよぶよふかふかとした右脳的作用としての夢について考えてみた。

手紙の返事は、もちろん別途書く。
忘れた頃に。

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