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大企業で働くこと(1)

こんにちは。前回投稿記事の「転職活動 若手社員にとって」https://note.com/daiki1121___/n/n87a4a2f79791で予想以上の好評を頂いたので今回もキャリア関連での記事を投稿しちゃいます。

ちなみに本記事の写真は内容と何ら関連のないものですが、昨年ベトナムのPhu Quacに行きましたので現地写真をアップしちゃいました(写真はフーコック刑務所で、南北戦争当時に捕虜されたベトナム人(所謂、ベトコン)が同じ米国派ベトナム人によって拷問されていた場所)。

目次

  1. やりたい事を会社の看板を使って出来るようになるかどうかは運次第

  2. メタ認知力の大切さ

  3. そもそも論「人生はコントロールできないもの」に対する心持ち

初っ端から「運次第」と言われ読む気が薄れた方もいらっしゃるやに思うのですが、少なくとも大企業で3年も働いていれば同じ感覚を持たれる方が多いのではないでしょうか。私のこの感覚は現体験から得た感覚であり、決して薄っぺらい内容で終わらせられないものの1つです。また会社組織を批判したいというものではなく、社会情勢やマーケット環境、プロダクトライフサイクルに多分に影響されることが往々にしてあるとおもいます。
私の例で言えば、石油(プラスチックやガソリン、灯油、軽油、船舶燃料)のトレードを約6年間行っておりこの仕事が大好き、且つ1組織を運営するには十分な収益をあげれていたと自負しております。一方で、昨今の脱炭素化トレンドに追いやられ今や斜陽産業化。所属する会社としても、収益の観点だけで判断できないとし、同事業の縮小・撤退を決断しました。これは正に上述の経済トレンドの変化(環境重視の資本主義)、プロダクトライフサイクルの衰退に該当し、私のスキル・能力・想いから乖離したところでの判断となります。これを入社時(6年前)に判断できたでしょうか。後述する「コントロールできないもの」の代表例であり、「運次第」としか言い尽くせないと個人的に思っています。

次に、「メタ認知力の大切さ」です。言い換えれば、立場・人種・時代をすり替えて物事を判断できるか、です。
私は今社会人6年目になりますが、正に20代後半〜30代前半にかけて自分のキャリアはこのままで良いのか、無意識にも自分の人生設計について俯瞰して考える方は少なくないのではないでしょうか。
そうした中で、「人生は一度きりだからやりたい事に挑戦して悔いのない人生を生きよう!」、「私のパフォーマンスに対する対価に見合った報酬を得ていない、年功序列はもうウンザリ!」、「1つの会社だけに帰属するのは逆にリスク、若いから失敗しても人生の糧になる!」といったような素晴らしい心持ちで退職・転職・起業される方も多いとおもいます。このような思いは本気で素晴らしい事だとおもいますし、ぜひ前向きに自分で判断して頂きたいと思います。
一方、とある社長の発言に触れ、はっとさせられる場面がありました。それは「連結ベースで働く社員やその家族、またその親や孫まで含めると何○万人となる党首として判断をせざるを得ない」という言葉です。
考えてみてください。上述の思いの主語、「人生は・・・・」「年功序列は・・・・」「1つの会社にずっといるのは・・・」。これ実は全て一社員の第一人称、つまり利己的な判断に基づいてるんです。誤解のないように言いますが、この思いを持つことは決して悪いことではありません。むしろ今の社会(時代)にあった至極真っ当な考えだと思います。然し、ある組織の、それも事業を展開すればする程大きくなる組織のリーダーの立場になって、この先100年・200年も組織の発展・維持を考えていかなければならない立場になって物事を想像してみてください。
会社組織とは不思議なもので、経営権や代表権を持つほどに一人称が会社組織と同化していくんです。そして会社組織はある一定数の、人々の生活の責任を背負っている人格を有しているのです。そんな人が「人生は一度きりだから・・・」とか「年功序列は・・・・」とか考えるでしょうか。
この章ではあくまで「メタ認知」の大切さをお伝えしたいので、決して何かを批判するものではありません。ただ、立場・時代等々によって考える角度や意見・思いは変わるということの気づきになって頂ければと思います。

最後に、「人生はコントールできないもの」です。これは第一章で触れた「運次第」に通ずるものですが、人は意図して自分の意図した物事を実現することはできないのではと考えます。中世のルイ14世だって、ナポレオンだって、近代のヒトラーだってスティーブ・ジョブズだって、みんな当初思い描いていたシナリオ通りに物事が展開された訳ではないのは世界史を読めば一目瞭然です。何かしらのきっかけ(時代背景や人脈、天災や外部環境等々)とそれらの人々の才能がビタっとマッチした瞬間に花火が打ち上がったかの如く展開されたものだと私は考えます。
その文脈で言えば、リスクヘッジも分散もありません。その時その時のベスト判断が積み重なった結果として、振り返ってみてどうなっていたか(どう捉えられるか、どう意味づけ出来るか)に尽きると思います。

大きければ大きい組織ほど、長ければ長く所属するほど悩みや不満が溜まると思います。決して悩みすぎず、一方で愚直に向き合っていけば何かしらの意味やヒント(きっかけ、運)を得られるのではないでしょうか。

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