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d__jiro
2021年3月26日 00:32
3 出発「ヴァディトの居場所知ってのんか…?」アナトが恐る恐る八代の顔を見る。「ま、あ、ね。私を誰だと思ってんの? 情報通の八代よ?」おお! アナトとニコが顔を合わせ歓声をあげる。「お前の親分さすがだな」ニコがカゴに入ったカメレオンに向かって話しかける。「親分って…」八代がニコを見ながら笑った。「私が知ってる人は、初代ヴァディトの孫」「ほぉ…、うん…」ニコとアナトが真剣な顔つき
2021年3月24日 20:32
2 捜索「で、どうすんの」眠い目を擦りながらニコがアナトに尋ねる。「どうすんのって、何が?」アナトが布団の中で寝返りを打ちながら低い声を出す。「は?? 昨日盛り上がったじゃん。まさか覚えてない…?」「何それ? そんな盛り上がったっけ?」アナトはまだ眠そうだ。「マジかよ…。早起きして損したじゃん」ニコがむすっとしながら身支度していた手を止める。「嘘嘘。冗談だよ。覚えてまーす」「覚
2021年3月23日 23:26
気が触れそうな時代だよ。こんなことになるなんて誰が想像したさ。本当に滅茶苦茶な時ってな、誰も滅茶苦茶だなんて思わない。後々振り返って、変わり果てたどうしようも無い状況を見ながらふと思うのさ。滅茶苦茶だなって。1 狂乱アナトが口から濃い煙を吐き出しながらボヤく。「何だお前、もう飛んじまったのか。眉間に力入ってんぞ」ニコはアナトのことを揶揄うように笑いながら、アナトの手にある太いジョイント