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「山奥ニート」やってます/石井あらた

以前、テレビ「世界一受けたい授業」でやっていて、本を購入。

 
和歌山県の限界集落(高齢者5人しか住んでいない)にある廃校に、全国から集まったニートの人が現在男女合わせて15人暮らしているらしい。
 
 
・その廃校は最寄り駅から車で二時間。
・個室があり、リビングもある。 
・ネットもできる。
・生活費としておさめるのは、18000円。
・家賃は0円。
・保険料や年金等は各自負担。
・共用で使う軽トラ一台あり。ガソリン代は折半。
・個人的に自家用車がある人が複数人。
・事前見学OK。
・見学の際、最大二週間泊まりOK(有料)。
・生活費滞納と暴力をふるった人、および問題行動がある人は、石井さん含めた役員三人による判断で、退去してもらう。
・住人は短期のバイトをして収入を得ている。旅館住み込み、林業や農業、販売員など。
月2~3万程度。
・畑がある。
・家畜を飼っている。
・とった魚や鹿なども捌いて食べる。
・食事は食べたくなった人が全員分作る。
・大抵月二回位ご飯当番。
・食器洗いは食べた人がやる。
・住人は頭がよかったが落ちこぼれたり、働いていたが上手くいかなかったり、ニートになった理由は様々。
・山を出て行く時は、大抵就職だったり、家に帰らなければいけなくなったから。
・お互いに本名は知らず、ニックネームで呼ぶ。お互いの過去は詮索しない。
・村の行事には参加する。

要点はこんなところだ。
 
   
   
なるほど、と思った。
一生は私なら嫌だが、長い人生の中でこういった生き方もありだろう。
合う人は合うと思う。

 
世間が所謂普通とみなすことができない人間は劣等感があるし
周りから色々言われたりもするから
山奥で自分達が生活できるだけのお金を稼ぎ
ご飯をみんなと作ったり食べたり
自然に触れる生活も
合う人には合うだろう。

 
著者の石井さんは山奥ニート歴5年だが、結婚している。
奥さんは別居しているが、仲良く暮らしているらしい。

 
そうなってくると、もはや羨ましい。

 
私の友達の弟がニートだったが、ニート中にシングルマザーと結婚し、結婚を機に家を出た。
奥さんの実家に婿入りし、血の繋がらない子どもをかわいがり、今では主夫をしているらしい。

 
私が知っている他のニートも彼女がいた。

 
恋人ができたり、結婚するのに
必ずしも年収は必要ないのだろう。

 
 
どん底にいる人に対して、その場限りの優しさは時に残酷だ。
優しさより環境の変化が、新しい道を照らしてくれると私は思っている。

 
だから、色んな生き方があっていいと知ることは、人に希望を与えると思う。
選択肢があるとは自分を追い込まないために大切なことだ。


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