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大谷資料館(栃木県宇都宮市)

あれはコロナ禍初めての夏だった。2020年だ。

無職独身30代の私にはありあまる時間と遊びに行けるくらいの貯金があった。
ただし、コロナ禍のため、他県にはとてもじゃないが行けなかった、あの年の夏。

私は久々に大谷資料館に行こうと思った。

 
大谷資料館は宇都宮市にある石採場跡地で
様々な映画やPVのロケ地(例えばるろうに剣心の実写映画等)にも使われている。

 
ヒンヤリとした石の神殿のような場所で
外が35度以上だろうが、そこは15度以下なのだ。
夏に来るにはもってこいの場所だ。

いや、むしろ下調べしないで来る人は洗礼を受ける。
涼しすぎて寒い。上着を忘れた人は洗礼を受ける。
中はなかなかに広い。
一通り回るのに一時間くらいかかるだろう。

 
大谷資料館は駐車場がたくさんあるが
たくさんあるだけに
駐車場から大谷資料館まで歩くだけで汗が垂れる。

予約は特に必要なく、当日券で十分入れる。

 
久々に入る大谷資料館はやはりヒンヤリとして涼しかった。
上着を持ってきた私は正しかった。

異空間のような石の世界はひたすらに神秘的でキレイだった。

 
そこから外に出ると気温差でメガネが曇った。

 
大谷資料館の近くには平和観音や大谷寺、お洒落な飲食店やいくつかの土産屋があり
近年ではベルテラシェもできたのでオススメだ。

近くの道の両側も大谷石の迫力があり、楽しめる。

 
この日、本当は日光に日光天然氷かき氷を食べに行こうと計画していた。

ただ、行く前に調べたら
有名店は整理券をもらうために並び
整理券をもらえてもかき氷を食べられるのは数時間後と知り
行き先を大谷資料館に変更した。

すると、たまたま日光天然氷のかき氷を販売していた。
この日が最終日だった。なんとラッキーだろうか。

 
人生とはこんな風に思いがけない場所で道が繋がることがある。

どうか今私が歩く道も
素敵な未来に繋がっていてほしい。















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