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朝早い仕事の電話

朝早く、新施設長からの電話が鳴る。

 
いい電話ではないことは明らかだった。

 
どうやら、職員が陽性になったらしい。

 
ある利用者が陽性になり
その次の日に別の利用者も陽性になり
その更に次の日に職員が陽性になったらしい。

 
私は陽性の利用者(マスクをつけられない)の送迎をしたり、一緒に過ごしたりしていたが
他の職員と比べたら関わった時間は短かった。

というのも
私は最近外部での一日販売が多く、ほとんど施設で過ごせていないし、利用者と関われていなかったからだ。

 
陽性になった職員は
陽性の利用者とよく関わっていて危ないとは言われていたが
それでも私は驚いた。

 
コロナ禍になって3年。

私の職場は、今まで感染者は一人だけしかいなかった。
しかもその感染者は施設が休みの時に発症し
施設営業には支障がなかった。

 
だけど今回は違う。

新施設長から電話が会った日は週6勤務の最終日で
朝から会議の予定だった。

だけど
会議は延期になった。
施設の営業もしばらく取り止めるという。

 
 
最近はこの1年の中で一番忙しく
毎日残業していた。
仕事が終わらなかった。

 
会議の前日の日
仕事は終わらなかったが
「明日も仕事なんだから休まないと。」とリーダーに言われ
一緒に帰った。

リーダーと一緒に帰るのは久しぶりだった。

 
「誕生会もクリスマス会も、今月はできないかもしれないね。」

そうリーダーは言っていたが
翌日の新施設長からの朝の電話で
それは確定に近づいたように思う。

 
私は電話を切った後に慌てて抗原検査をしたが
結果は陰性。熱もなかった。

 
仕事の予定だったのに、仕事が急になくなり
なんだか肩透かしだ。

私のたまっている仕事は
誕生会やクリスマス会関係のものもあるし
延期ならば別の仕事に取りかかれる。

だが
施設が営業していないのでは動きようがない。

 
来週は今までと異なる動きになるようだ。
もしかしたら明日また感染者が増えるかもしれない。

私がなるかもしれない。

 
明日がどんな日になるかなんて
誰にも分からない。

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