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本にまつわるあれこれ

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本についていろいろ書くところ。
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「いささか」と、凄い小説のこと

「いささか」と、凄い小説のこと

さきほどの掌編小説の自己解説(反省)に少し書いたことなんですが・・・

小説を書き始めて思ったことがあります。読んでいるだけの時にはそんなに気づいていなかったのですが、書いていると、「説明がつかない」ことへの恐怖感みたいなのが出てきます。「この登場人物はどうしてこんなことを言ったのか」とか、全部説明しようとしてしまう。説明文として地の文に書いてるわけじゃなくても、なんか全部読んでたらわかるように書

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饒舌な神の視点 (三人称について思うこと)

饒舌な神の視点 (三人称について思うこと)

三浦しをんさんの「小説の書き方講座」、とても楽しく読んでいます。しをんさんの親しみやすい文章で、小説を書く上でのノウハウや大切なことがたくさん書かれています。読んだだけで書ける気になる恐ろしい本です。少なくとも創作意欲は湧きます。

小説を書く上での基本、「人称」についても具体的に章が分けられていました。

一人称と三人称については区別できてましたが、三人称にも「単一視点」と「多視点」があるのには

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歴史小説のたのしみ

歴史小説のたのしみ

歴史をモチーフにしたフィクションが好きで、よく読む。司馬遼太郎作品はかなり読んだし、大河ドラマも毎年見ている。大河ドラマの時代の小説を読みがちで、今は幕末モードになっている。多分来年は鎌倉時代の本を探すのだろうと思う。

歴史上で起こったことは一つなんだけれど、それを私たちは知らないし、タイムマシンができない限りは、見に行くこともできない。時代が遡るほど史料は少なく、数少ない史料によって、そこに生

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