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きゃんつー集い2022秋輩の旅装

さぁ、今年は秋もやってしまったきゃんつー集い。
指定したキャンプ場に思い思いのルートでキャンツー装備で自走してくるというものですが、今回は自転車フレンドリーな山梨の琴川キャンプ場https://kotogawacamp.jp/にて実施しました。

それでは、秋のキャンツー輩の旅装、現地到着順に振り返っていきましょう。

大東氏の場合

自転車:チネリ クロモリ 700c

琴川キャンプ場の管理人である大東氏。
かつて北米横断も成し遂げた相棒とともに参戦です。オルトリーブ主体のシュッとしたパッキングとフレームのカラーリングがマッチして渋いんですが、それ以上に目を引くのがベルトドライブのシングルスピードという駆動系。
材料調達からしても独特のノウハウがありそうですが、耐久性はバカ高いらしく、世界一周系の方の間でも選択肢の一つになりつつあるという噂もあります。みんな興味津々で、試乗しまくり。
わたしも跨りましたが、反応に変なラグは無く良好でした。ためしてぇ、、

チェーンを使ったカンティブレーキ周りのセッティングもイカしてます。BMXなどで用いられる方法らしいですが、剛性+メンテナンス性も良さそうです。シマノキャリパーにヨシガイのシューというのもなんなすごい。
天幕:パーゴワークス フロアレスシェルター

天幕は、パーゴワークスのニンジャタープを自転車で立てるというスタイル。
自転車の取り回し次第で、ハンドルが腰に刺さったり、、なども有るようですが、こういう必然性の宿った天幕には一定以上の美しさがあると思います。
大東氏個人は、沢登りの経験もあり、この手の外寝に関しては慣れているようでスムーズな設営でした。
さっすが。

醍醐漫の場合

自転車:柳サイクル クロモリ 650b

私は柳サイクルのオーダー車で参戦。車体+ハンドル周り+フォークレッグに寝床関係をまとめたのを除くと、あとはザックに荷物を集約するスタイルで参戦しました。
寒いから背中のザックが暖房代わりになるかなと思いましたが、汗だく、さらに鍛えてなかったからか腰にきました。反省。
しかしながら、フレームバッグを除くと積載ギアやザックはすべて自作でこられたのである意味満足。

フォーククラウンには新しく作ったフロント積載システムを搭載。ベルトをサポートして、タイヤへの干渉を避けるもので、うまくいきました。
天幕:ヘリテイジ シングルウォールシェルター

毎度おなじみヘリテイジのクロスオーバードーム。居住性と携行性のバランスでこれを超えられるものはなかなかないのではないでしょうか。
寝具はペラペラの化繊キルト(ハイカーズデポのトップキルト)+ソルのエスケープビビィと、建材を転用した薄めのウレタンシートでしたが、地面が落ち葉でふかふかだったのに加えて、内部にタイベックシルバーのシートを敷いていましたんで、快適にあったかーく眠れました。

pon氏の場合

自転車:フルダイナミクス クロモリ 650b

PON氏はフルダイナミクスのオーダー車で参戦。おなじみの積載ですが、冬でもこのコンパクトさ。流石ですね。写真に加えて5リットル程度のウエストポーチを身に着けるのみと、非常に身軽な出で立ちです。フォークレッグのケージやハンドル周りの積載構成など、必ずしもハイブランドなものに頼らない柔軟かつ庶民的な運用には限りなく好感が持てます。

フォークレッグのケージはビニテ固定。これで欧州アルプスなども走破。実績のある装備です。
天幕:ヘリテイジ シングルウォールシェルター

こちらもクロスオーバードーム。運用年数は私(私は2018年から)よりもPON氏が長かったはず。流石にコーティングの劣化などは有るようですが、基本的に使用できなくなるような破損はないようです。
今回は、これに加えて、エアマットとハイカーズデポのダウンキルトを使用されてました。エアマットいいなーとおもう今日このごろ。

へゐ氏の場合

自転車:Prova cycles ステンレス 700c

初参戦のへゐ氏はクロモリのオーダー車で参戦。
極大スプロケットや、ドロッパーシートポストなど現代的なフル装備です。
イケてるフレームバッグ+フォークレッグバッグは自作!尊敬すべきカッコよさのmyogです。
機能性+ビジュアル+完成度を兼ね備えた完成品をこさえるにはかなりの試行錯誤が背景にあるはずです。それらをナチュラルに落とし込んで実戦運用される様は素敵です。憧れます。
ボトルの使用性を損ねないフレームバッグなどは、自作ならではでしょう。
パッキング自体もかなりキレイで、走行性を損なわぬように考えられています。やはり、安定の前方荷重。

右が走行中のへゐ氏、身に着けたウェストポーチも自作です。反射素材を用いていながら落ち着いた色合い。カッコいい。


天幕:ハンモック+タープ

天幕はタープ、そして寝床はハンモック+キルトという集いでは初めてのパターンでした。
冬の露営時、地面からの冷えが気になりますが、このパターンだと全身をロフトを維持したインサレーションで包むことができ、なかなかに暖かそうです。重量から解放されることにより得られるメリット、体験してみたくなりました。

宮田氏の場合

自転車:柳サイクル クロモリ 650b

宮田氏は、遂に完成した柳サイクルのオーダー車で参戦。ジオメトリを煮詰めまくり、リキの入った自転車ですが、独特の世紀末感がほんわか漂います。
パズルのようなパッキングと、小型のランニング系ザックを身にまとい、軽やかにゾゾゾゾ落ち葉を散らしやってきました。
現代的なバッグ群の中で目を引くのは、クラシカルなフロントバッグ。こいつが曲者で、独自のコンプレッション機能を盛り込むべくカスタムを施したバッグです。{旧世代機の皮を被った、見たことのない何か}ですね。

フロントバッグ。内部には型を整えるウレタンシートとコンプレッションベルトを備え、単なる箱とは異なる柔軟なストレージになっている。
天幕:ニーモ フロアレスシェルター

宮田氏、毎度おなじみのフロアレスシェルター。
三角形のゆったり座れる高い天井の居住性は魅力的です。
朝起きだすとそこにはシェルター内で座っている宮田氏ってなこともあるし、半身シェルターに入れて調理されてる様子を見るにつけ、広くて屋根のある土間的な空間は、野営全般の営みをシームレスにやるには具合いいのかななんて思ったりします。

てらこ氏の場合


自転車:コナ カーボン 700c

てらこ氏は新兵器のカーボン車で参戦。フォークレッグには、野辺山グラベルチャレンジ2位の証であるビール容器、勿論中身もたっぷり。
バランス良く配置したラックレス積載の他に、ブラックダイヤモンドの小型ザック+omm のウエストポーチをみにつけ、見事に分散された実戦的パッキングでした。
ダウンチューブのダブルボトル、なんかものすごく戦闘的な印象を受けます。この辺のパッキングパズルセンスがいいのがてらこ氏です。
そしてなにより、集い翌日に一緒に走りましたが、、ゴリゴリに登っていくその体力には圧倒されました。強い。

林道をバンバン踏んで登る姿。
天幕:モンベル タープ+OR ビビィ

タープ+ビビィという寝床。これもまたおなじみですが、広い居住スペースはやっぱり魅力的ですね。
タープは野の営みをする屋根とし広い空間をとり、寝るのはビビィという玄人感が漂います。

それあれ氏の場合

自転車:サーリー クロモリ 700c

それあれ氏は、サーリーのツーリング車で参戦。クロスチェック!ディスクモデルも出てる息の長いモデルですね。
年季の入ったオルトリーブのフロントバッグも、アピデュラのバッグ群も素敵です。
前回参加いただいた2019年とおなじ感じのパッキングに中型ザックを組合せて、秋の寒さに対応されていました。
目を引くのは、フォークレッグのストロングスタイル積載。オンロードでないと運用がきついらしいですが、重心がステアリングに近いため、バランスは良さそうです。

林道を転がすそれあれ氏
天幕:モンベル シングルウォールシェルター

モンベルのULドームシェルター、クロスオーバードームと双璧を成す国内ブランドの自立式シングルウォールシェルターではないでしょうか。
このシェルターに加えて椅子+テーブル持参というラグジュアリーさ。

ファナティック遠藤氏の場合

自転車:キャニオン カーボン 700c

それあれ氏と連れ立って参戦してくれたファナティック氏は、キャニオンのこれまた新鋭機での参戦。フロントサスペンションにドロッパーシートポストですよ。絶対に速いやつ。
ハンドル+フレームバッグの積載以外は40リッタークラスのザックに集約。
今回は、標高が高く11月ということもありザックを背負う人も多かったように思います。
グラベルバイクにザックを背負い跨がるファナティック氏の威容は山賊のそれでした。

ショートストロークサスペンション、かなりの威力を発揮しそう。
天幕:モンベル ダブルウォールテント

ラックレスが主流になってきているからか、ここ最近の集いでは少数派になっているダブルウォールテントですが、生地の性能だけでなく、構造で暖かさや耐候性を担保できる強固な家たれる存在ですよね。
本当のタフな長期旅行では、高確率で採用する可能性が高い存在ではないでしょうか。
リアルツーリングファイティングハウス。

総括

今回はキャンプ場の方のご厚意もあり、案内していただいた林間サイトは広く、強いプライベート感があって良かったですね。
参加頂いた人たちも筋金入のツーリング野郎で、非常に楽しい夜になりました。

テント村

森の中の自転車テント村。これが集いの好きなところです。自由なルートで集った輩が天幕を思い思いに張り巡らせるロマンがあります。

自転車たち

集いの意義は、当初は大陸横断や日本一周をした自転車野郎が冒険心を忘れないようにする決起集会のようなものでした。しかし、今となっては、バカ話にノセて、微妙にベクトルの違う冒険心がぶつかり混ざり合う空間が醸成されればいいかなと思っています。

ずーっと自分のツーリングばかりしていると、いつの間にやら不自由になってしまうこともあるかもしれません。そんなときに、集いのことを思い返すと、別の発想が出てくるような、そういう場になればいいなと思います。いや、少なくとも、自分にとってはそうなんですよね。

また、なにか肴になるツーリングをして、集いましょう。

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