マガジンのカバー画像

#愛について語ること

114
自分がいったい何について愛を感じているのか、きちんと言葉にしてみる。言葉にするために、愛の対象となるものを写真に残す。私が傾ける愛から、派生した様々なものや人とのつながりを考える。
運営しているクリエイター

#人生を変えた出会い

故にわたしは真摯に愛を語る

 か細く浮かぶ月を何気なく眺めているときに、ふと夏目漱石が口にした「月が綺麗ですね」とい…

107

#3 旅についての愛を語る

 昔わたしが物心つくかつかないかの折に、ふと母親から「貴方はね、昔橋の下で拾ってきたのよ…

#4 カレーについての愛を語る

 「郷に入りては郷に従う」  ことわざの意味そのままに、まずは旅をする上ではその国のこと…

#6 救済に連なる愛を語る

 時々、グッと見えないものから無言の圧力を感じることがある。何に対してわたしは恐怖を感じ…

#7 山についての愛を語る

 全身がじわじわバキバキになり始めているのがわかる。いわゆる遅れてやってきた筋肉痛という…

#9 桜についての愛を語る

 ハラハラと散りゆくピンク色の花びらをそっと拾って「風流だねぇ」と嬉しそうに呟く彼女の姿…

#10 音楽についての愛を語る

 ふとYouTubeを眺めていたら、平井堅さんの「切手のないおくりもの」が流れてきて、思わず釘付けになってしまった。相手に語りかけるような優しい歌声に対して、ジャズベースの楽しげな音楽が流れている。懐かしいけれど、新しい。  小学生当時の記憶が、駆け巡る。仲の良かった子が引っ越すことを知った時、クラスの担任の発案でみんなで歌った日のことを思い出す。その時は、あまり歌詞の意味をまじまじと考えたことがなかったけれど、改めて読んでみると深いなぁと思った。 * チープなカラオケ

#11 タイについての愛を語る

 あのなんとも言えない独特の匂い、排煙ガスに取り込まれた道、澱んだ河の水が流れる光景。今…

#12 レトロについての愛を語る

 なんだかんだ言っても、わたしは昔懐かしいものが好きだ。  果たしてどう表現すればよいか…

#13 家族についての愛を語る

 相手をひたすら愛しいと思う。一緒にいるだけで、なぜだか活力が湧いてくる。しっかり生きな…

#14 アナログについての愛を語る

 先日の「#12 レトロについての愛を語る」の続編。  ふと懐古主義の話になった時に、今の人…

#15 商店街についての愛を語る

幼少時の揺れる記憶  人が息をするように、共に歴史を刻んできた商店街。昼時だというのに、…

182

#16 夜についての愛を語る

 夜更けの空、辺りには誰もいなくてただポツンと灯りがついている。いったいわたしは今どこを…

#17 星についての愛を語る

 先日の「#16 夜についての愛を語る」の続編。  本当に、夢だったかのような美しい音が響いた夜。 *  あれは確か小学生の頃だったと思う。わたしの学校には定期的にバントラックに乗ったおじさんがやってきて、希望者に対して一人ひとりに何やら雑誌を渡していくのである。だいたい来る日が固定で、その当時まだかまだかと楽しみにしていた記憶がある。  あれはなんという雑誌かなぁと思って調べていたら、その名前が出てきた。学研から出ていた「科学」と「学習」シリーズである。どちらのシリ