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変更料金250円

昔、ある女性とランチをして、驚いたことがある。
「ランチメニュー」と書いてあるペラじゃなくて
彼女はスタンダードなメニューの冊子から選んで注文していたのだ。

それも主食だけじゃなく、
サラダやおつまみ系の揚げ物などを選んで。

私ならできない、
というか、そういう選択肢があることにすら気づいていなかった。

・サラダが食べたければ、ランチにサラダセットをつける。
・飲み物はセットドリンクの中から選ぶ。

ランチというものは「ここから選んでくださいね」と
示されているものから、選ぶのだと思っていた。

彼女はエスニックな麺と野菜たっぷりのサラダ
おしゃれな唐揚げに似た揚げ物
何やらスペシャルな茶葉が浮いているお茶を頼んでいた。


私は店員さんから「ここから選べ!」と
メニューを渡されたと思い込んでいたので
ランチメニューの中から
ガパオライス(サラダとドリンク付き)を選んでいたのだが


サラダをモリモリ食べている彼女を見て
「なんて自由なんだ・・・」と思った。

セットサラダじゃないサラダのボリューム。
茶葉の浮いたドリンクと、名前のわからない揚げ物が
彼女の前に並んで豪華だった。

お客様満足度。
同じテーブルの上、こちらとそちらでは雲泥の差だ。

私は「ドリンクは以下から選べ!」と言われた通り
アイスコーヒーを頼んだ。
でも本当はカフェラテが飲みたかった。

というか、午前中の仕事中ず〜〜〜〜〜っと
カフェラテを飲みたいと思っていた。
というか、家を出て電車に乗っている時からカフェラテ飲みたかった。
というか、前日寝る前も「明日はカフェでカフェラテ飲も〜」と思っていた。

なのにだ。
「以下から選べ!」との選択肢の中からアイスコーヒーを頼んだ。

トイレに立って、店内を歩いている時
大きなカフェオレボウルで、綺麗なベージュ色を飲んでいる女性がいた。

美味しそう。
あと250円出せば、私も飲めたのに。
なんで、私は細長いグラスのアイスコーヒーしか飲めないんだろう。

***************

私はそれから、ランチで「食べたいもの」を注文するように頑張った。
「頑張った」なんて大げさなんだけど、結構頑張らないと、本当に好きなものって注文できない。

「安いから」「お得だから」「せっかくだから」で選ばないで、「好きなものを選べている自分」ってなんだか上流階級の人間っぽくていいなって思った。

え?
もしかしてみんなは当たり前にやっていた?


これは本音を書こうと頑張るが、どうしても良く見られたいという欲が出てきてしまう人間の偽日常日記である。
(今回の自分解放率55%)



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