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支援者の資質

第3回公認心理師試験の結果が発表されて1週間。あちこちで、「こうすれば受かる」的な公認心理師試験の勉強法を目にするようになりました。かく言う僕もを書いていますが。

ただ、合格して書いてる人も、これからの受験のためにそれを読む人も、あくまで「その人の合格体験記にすぎない」ことを忘れてはならないと思っています。
受験者は、知識も経験もまちまち。年齢も、性格も、地頭も、体力も、勉強に割ける時間や予算も違う。特にこの「公認心理師試験」は現任者が受けられるので、それぞれの知識・経験・地頭の差は、他の一定の学歴等の基準のある資格試験より大きいと思います。

受験する人は、それらを踏まえて自分でどんな勉強をどれくらいやるのか、考えて欲しいです。

カウンセラーに限らず、誰かの支援をする場合、その相手が
・何に、どうして、どの程度苦しんでいるのか
・何を、いつ、どのように伝えればこちらの言葉が届くのか
・どんな支援を、どのように行うのか
を一生懸命考えます。考え抜き、また常に考え続け時には修正だってします。

これは、支援を生業にする上で重要な資質だと思います。上っ面だけで判断し、同じ支援を事務的に提案。実行するだけ。そんな支援はどうかと思います。

自分の勉強に対して向き合い、自分の「個別支援計画」を立てることは、支援者としての資質を磨く絶好の機会。そして、実務者にとってそれは、試験の合格以上に大切なことではないか。

だからこそ、これから受験する人には、誰かの勉強法を安易に鵜呑みにせず、それらを参考にしっかりと考え抜いて欲しいです。また、情報を発信する側は、そのメッセージを受け取るのは自分とは違う人、自分の成功体験がそのまま通じる人ではないことを念頭に、何をどう伝えるか考え続けて欲しいとも思います。

成功体験なんてあてにならないし、使い方を間違えるとリスクにすらなり得る。
自分も気をつけなきゃ。

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