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「カレー」を詠んでみた。

最後まで使いきれない人生だ明日の鮭より今日のカレーを

ピロシキをカレーパンだと言い張ってさびしからずや水を飲む君
神官も僧侶もみんな妻帯すビーフカレーのような日本だ

2022年8月14日のNHK短歌、テーマは「カレー」でした。
私の投稿歌を紹介します。
一首目はカレーが成人病を招く、という医師のアドバイスを無視してしまう中高年をイメージして詠みました。

小麦粉が苦手な私は、外食でカレーをめったに食べませんが、スープストックのカレーには小麦粉が入っていないキーマカレーなどがあるので、助かっています。
3首目は、本場インドではあり得ないビーフカレーを日本の宗教家になぞらえて。ヒンズー教は牛を神の使いとみるので、インドではビーフカレーを食べませんね。仏教の僧侶は海外では結婚しないと聞きますし日本でもある時期までそうでしたが、妻帯が許されるようになりいまに至っています。

カレー味も必要ですとコンサルは断言しをりシャーベット店

給食のカレーのシミがついている流れ作業でいじめは進む
一週間おきにカレーを食わせれば満足という楽な亭主だ

4首目は、コンサルタントという因果な職種についてアイロニーを込めて詠んでみました。カレー味のシャーベット、食べたくないなあ。
5首目は小学校の時のいじめについて。見えないように、ばれないように分業でいじめをする小学生と、給食当番の配膳の姿をダブらせてみました。
最後は、あまり味がわかっていない夫と結婚した料理上手の妻の嘆きです。どんなに凝ったおいしい料理を出しても、カレーがいい!と言われたらがっくり来るんじゃないかなあ。楽ですもん。(終わり)


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