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第29号 人工知能を用いた電気刺激でパーキンソン病が改善する、ブレインテックが爆発的に普及するための鍵は何だと思いますか?

// BrainTech Review
// 2021年12月22日 第29号
// 1. 今週の注目ニュース:人工知能を用いた電気刺激でパーキンソン病が改善する
// 2. 質問コーナー:ブレインテックが爆発的に普及するための鍵は何だと思いますか?

こんにちは、東京大学の池谷裕二研究室で脳・老化・人工知能の研究をしている紺野大地です。

2021年はNeuralinkによる「サルのMindPong動画」やSynchronのFDA承認など、ブレインテックにおける様々なニュースがありました。
そんな中、Neuralinkは2022年中に、Paradromicsは2023年初頭には人間に電極を埋め込みたいとのこと。
ブレインテック界隈は、この先1,2年でさらに大きな動きがありそうです。

では、今週も始めていきましょう!

1. 今週の注目ニュース:人工知能を用いた電気刺激でパーキンソン病が改善する

今回取り上げるのは、
「人工知能を用いた電気刺激により、パーキンソン病が改善した」という論文です。

この研究のすごいところは、「電気刺激のパターンにより、特定のタイプの神経細胞を活性化・抑制できる」ことを示した点です。

このようなことは従来、光遺伝学(optogenetics)を用いなければ実現できなかったことであり、将来的な人間への応用として非常に汎用性の高い技術になると思います。

具体的には、どのような内容なのでしょうか?

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