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創刊号 Neuralinkの最新成果が発表間近、なぜ学部卒で直接大学院に進学せず初期研修をされたのですか?、研究に学歴は関係ありますか?、他

// 2021年3月1日 創刊号
// 1. 今週のトピック:Neuralinkの最新成果が発表間近
// 2. 質問コーナー:なぜ学部卒で直接大学院に進学せず、初期研修をされたのですか?
// 研究に学歴は関係ありますか?
// 大学院に入り研究を始める前にやっておくべきことは何ですか?
// 他


こんにちは、東京大学の池谷裕二先生の研究室で脳・人工知能・老化の研究をしている紺野大地と申します。

本日から"BrainTech Review"として月3回、脳や老化・人工知能についての最先端の研究やホットなトピックをお届けしていきます。

140字制限があるTwitterで紹介しきれなかった話題を深堀りしたり、読者の方から寄せられた質問にもお答えしようと思います。

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そもそも、なぜこのような形でBrainTech Reviewを始めるのかについて、簡単に動機をお話したいと思います。

私が神経科学の道に進むことを決めたのは、大学1年生のときに池谷先生の本を読んで脳の可能性に衝撃を受けたことがきっかけでした。
同年代の研究者にも、池谷先生の本を読んで神経科学を志したという人はかなり多いように感じます。

研究者として良い研究をすることはもちろん重要ですが、池谷先生のように「研究を志す人を増やすこと」、「一般の方に神経科学のファンを増やすこと」も負けないくらい意義のあることだと考えています。

また、最近の神経科学や人工知能の進歩は加速しており、書籍よりもこのようなマガジン形式の方が最新の情報をお届けできるのではないかと考え、BrainTech Reviewを始めることにしました。
140字制限のあるTwitterより少し深掘りした内容でお届けできればと考えています。

BrainTech Reviewの基本的な構成は以下になります。

1. 今週のトピック
気になるサイエンス・テクノロジーニュースを紹介したり、神経科学や人工知能の論文を取り上げ、その内容や注目すべき点について研究者の目線から深堀りしていきます。
時には、私が参加したイベントや学会のレポートをすることもあります。
(ちなみに次回は、先日のブレインテックセミナーで私が発表した「BrainTechの最前線」の動画と資料を公開する予定です。)

2. 質問コーナー
読者の方から寄せられた質問に答えます。以下のメールアドレスに質問をどしどしお寄せください。
質問用アドレス:daichi.konno@kernel-dc.jp

また、しばらくはPeingに寄せられた質問にも回答します。
Peing URL:https://peing.net/ja/daichi__konno

それでは、始めていきましょう!

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1. 今週のトピック:Neuralinkの最新成果が発表間近

記念すべきBrainTech Review創刊号の話題は、やはりなんといってもイーロン・マスク率いるNeuralinkについてです。

1月31日、イーロン・マスクがClubhouse内で
「Neuralinkが開発した電極をサルの脳に埋め込み、『念じるだけ』でビデオゲームをプレイさせることに成功した」
と発言して大きな話題を呼びました。

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