第25号 脳を刺激するとどんな主観的感覚が生じるのか？、今後身に付けたい知識やスキルは何ですか？
// 2021年11月13日 第25号
// １. 今週の注目ニュース：脳を刺激するとどんな主観的感覚が生じるのか？
// ２. 質問コーナー：今後身に付けたい知識やスキルは何ですか？
こんにちは、東京大学の池谷裕二研究室で脳・老化・人工知能の研究をしている紺野大地です。
「若手研究者が学問の道で成功するために何が必要か」を考察した論文を読みましたが、近年、アメリカ国立衛生研究所（NIH）やアメリカ国立科学財団（NSF）では起業家精神が非常に重視され、研究者に対してもトレーニングプログラムを提供していることに驚きました。
また、
「個人にとっての成功と組織にとっての成功はまったく異なるので、"そもそもあなたにとっての成功とは何か？"をよく考えるべきだ」 という言葉も刺さりました。
博士課程も最終学年になり、自分にとって成功とは何だろうか？社会に最もインパクトを与えられる手段は何だろうか？と最近よく考えています。
いきなり少し重めのキャリア論になりましたが、今回も始めていきましょう！
１. 今週の注目ニュース：脳を刺激するとどんな主観的感覚が生じるのか？
今回取り上げるのは、
「脳への電気刺激がどのような効果を引き起こすのかを全脳でマッピングした」という、非常に興味深い論文です。
脳への電気刺激がどのような効果を引き起こすのかを全脳でマッピングした、という論文（2020年7月）。
— Daichi Konno / 紺野 大地 (@_daichikonno) October 27, 2021
特にfigure6では、
「各脳領域を刺激された場合に生じた主観的な感覚」（性的興奮、不安、離人感、視覚体験、...）を詳細にレポートしており、非常に興味深いです。https://t.co/aoJV9OoUcZ pic.twitter.com/ISdoVOkGYd
日経サイエンス2021年12月号の、 「感覚経験は脳のどこで生まれるのか 電気刺激で意識を探る」という記事でこの論文が取り上げられており、図が秀逸です。
（以下の図のためだけに電子版を購入しました笑）
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