２０００円縛りで楽しむ非日常（写真散歩　～内牧温泉～）

だいず

2020年12月31日 10:50

突然今日の予定を決める

「今日しかない」

朝起きてそう思った。まだ31日まで数日の余裕があるが、週間天気予報をみた朝、つかんだ事実。快晴は今日だけ。あとはずっと曇りか雨。なんなら雪も降りそうだ。

現在時刻は午前１０時。準備して出かけるには１時間かかるだろう。

年末最後にどこか出かけようと思っていたが、まだ数日先のつもりで、まったく内容を考えていなかった。
しかし、いきなり今日しかない。しかも考えて準備している暇はない。そこでとっさに浮かんだ案。

「今日は２０００円しか使わない」

金額は適当だが、ランチを挟み、それで１０００円程度使うと考えると、あと１０００円あれば、何かしら楽しめるだろう。

ランチ後、ぶらぶらしながら文庫本を１冊選ぶもよし、古書店巡りするのもよし、鈍行電車の旅に出るのもよし。

出した答えはいたって普通。

「近場の温泉地へ行って、ランチして、写真撮って、温泉入る」

阿蘇内牧温泉へ

１時間後、阿蘇の内牧温泉へ着いた。

もっと寂れているのかと思ったが、意外と観光客が歩いている。

持って行ったカメラはFUJIFILMのX-E3。

コンパクトで旅にはもってこい。

熊本の内牧温泉には超有名な食堂がある。「いまきん食堂」だ。

ここの赤牛丼が有名で、平日でも２～３時間待ち。休日となると４～５時間待ちである。初めて内牧を訪れたが、いまきん食堂の前には人だかり。もちろん並んで食べる気もないし、観光客向けの店で食べるつもりもない。地元の方向けの食堂がいいのだ。

しかし、なかなかない。ネットで探すも、１０キロ以上離れたところにいい感じの食堂があるが、それはもはや内牧ではない。

１軒、街中に古い洋食屋さんをみつけた。ここしかないと思い、入ってみたら、８割ほどテーブルは埋まっていた。
カウンターの中で女性が一人料理を作っている。僕とその女性の距離は３メートルほどで、気づいていないわけはない。自分の目の前にひとり立っているのだ。
しかし、目も合わさず、一言もしゃべらない。
「いらっしゃいませ、好きな席へどうぞ」程度は言ってもらえると勝手に期待していたが、全くの無視だった。

もちろん、そのまま店を出た。
そのままテーブルについて注文して、仮に美味しかったとしても、この違和感はぬぐえるものじゃない。

さらにネットで探し、なんとかよさげな店を１軒探し当て、歩いて向かった。