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映画感想「YOSHIKI :UNDER THE SKY」(Filmarksより)
28年前、ミュージックステーションスーパーライブでX JAPANを観た時からのファンとして鑑賞に赴いた。
若い頃の破天荒イメージが未だに強い人だが、日本から出たことのない日本人から見るとここまで凄い人だったのかと感服する、記録映像。
このバースデイライブは「やる、というのを聞いた気がする」程度の認知だった。おそらくはここ数年の活動の拠点が日本ではなかったので、ファンといってもそういう人は多かったのではないか。この映画によってそれを届けてくれたので大変有意義だったといえる。
思ったのは、この人は「今もまだ生きている」が冒頭と最後に出てくるように、間違いなく生きているのだけれど現在はまるで神仏のような雰囲気があり、生きている人間の生気が感じられないという事。
ある有名な戦国もの漫画に、「生死を恐れていては戦えない、だから戦場では死人になる」という言葉がある。
YOSHIKIさんも、音楽という武器で戦場に立つサムライなのではないか、と思った。戦っている相手は、戦争や災害による悲しみである。
生まれの国である日本では今でもバンドマンとしてステージに立つ事をファンから渇望されているが、彼はX JAPANを胸に抱きつつファンと共に歩いているんだ、というのをこの作品で感じ取った。我々ファンもX JAPANという壁を壊さなければいけないのではないか。
映画で披露された楽曲たちはXの頃より洗練されていると感じる。SixTONESの「imitation rain」は複雑な構成だなと思ったし、他アーティストの曲のアレンジ、YOSHIKI色への染め上げ方が見事である。そんな楽曲が並ぶ中でラストのEndless Rain、さらにはwithout you。これだけアーティストとしての進化を見せて、数十年前の「馴染みの曲」が聴き劣りしない事がX JAPANファンとして誇らしく思えた。
彼があと何年、我々に音楽を届けてくれるかはわからない。けど生きてる限りは…と彼が言うのだから、こちらも生きてる限り、聴き続けようと思う。
正直、Endless Rainは歌いたくて仕方がなかった(笑)。
「音楽をやっていて良かった。」
この言葉に、癒される気持ちがあった。
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