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ウルトラマン第一話放送記念日をお祝いします

遅刻も甚だしいですが、7月17日はウルトラマン第一話の放送記念日でしたね。昨年は7月10日にそれにまつわる記事を書いたのですが、今年は素通りしてしまっていました。

今年で58周年、60の大台までもう少しですね。

第一話のシュールさと、まっすぐさ

タイトルもストレートですね

ウルトラマン第一話「ウルトラ作戦第一号」あらすじ
科学特捜隊のハヤタ隊員は、謎の青い球体を追跡中に、竜ヶ森の上空で赤い球体と衝突、墜落してしまう。その球体の中には、M78星雲から来た宇宙人“ウルトラマン”がいた。心ならずもハヤタに瀕死の重傷を負わせてしまったウルトラマンは、彼と命を共有し、地球を守るため共に戦うことを誓う。
(ツブラヤイマジネーションより引用)

まさに伝説の始まり、記念すべき第一話ですが今見返すとツッコミ所満載です。生死不明になったハヤタ隊員の安否についてドライすぎる科特隊の面々、戻ってきたハヤタがベムラーがどうとかベラベラ喋ってすぐに作戦が始まったりと、なかなかのシュールさを持っています。ちなみに第一話のイビツさ、という点ではセブンも大概なので、この頃の特徴ともいえますね。要因としては実は制作が最初ではなく、先に数話撮ってからの第一話なのでまず提示すべき情報の詰め込み方が不自然になってしまったのでは…と分析しています。

…が、それはそれとして、とっても面白い第一話なんですね。

「M78星雲」のアクセントが平板になっているハヤタ隊員
間違っているようで、初めて聞く名前がゆえに、とも解釈できますね
記念すべき初のスペシウム光線
この頃は聞きとられ方の違いで「スペシューム」と書かれたりもしていたそうです

怪獣を倒すための作戦、に終始するシンプルな話ですし、ピンチに陥った主人公が変身して敵を倒すという王道の展開。そこに余計な思惑は入ってきませんし、科学特捜隊の面々がウルトラマンの存在を初見で受け入れて応援しているのがなんとも面白い。カラータイマーの意味まで一瞬で理解しているイデ隊員が優秀なのか、ご都合なのか、とは50年以上言われ続けていますね。

とっても可愛い、デビュー戦の相手

実は先日、円谷公式からこんな動画が出ていました。

こうして見ると、ベムラーってそんなに凶悪じゃないよなって思ってしまいます。湖で疲れを癒していたなんて健気じゃありませんか。前足が短く格闘戦が苦手、ってところも可愛げがあります。しかし、口から吐く青い光線がの正式名称がペイル熱線というとは、この動画で初めて知りました。
そして改めて思うのは、宇宙を移動する為に青い球体になれたりする辺り実はかなり器用、というか特殊な技能も持っている生物だなってことですね。イメージ的に、そんなことできそうにないフォルムの怪獣じゃないですか。

耳に残る鳴き声と共に、強い存在感を残している始まりの怪獣ですね。

第一話の時点では、ウルトラマンはかなり怪しい喋り方です

ハッキリ言いますが、ベムラーよりウルトラマンのほうが悪者チックにも見えるのがこの第一話です(笑)。だってハヤタの質問に答えず笑いながら消えていくところなど、完全に悪党ムーブですから。
私が少年期に持っていたウルトラ書籍で、「ウルトラマンシリーズは、怪獣も主役である」と書かれていたのは今でも覚えていて、この第一話のベムラーの存在感を思えば納得だな、と感じられます。

科学特捜隊という猛者たち


ベムラーは、ウルトラマンとの戦いでダメージを負い再度球体になって逃げようとしたところをスペシウム光線で撃たれ、爆散します。
ムラマツキャップが「宇宙人が追っ払ってくれたよ」なんて呑気に言いますが、あれは追っ払ったというより完全に闇に葬っていますよね。
近年のウルトラマンでは「あの巨人は本当に我々の味方なのか?」という要素が必ず出てきます。昭和のウルトラマンではそんな話はほぼ出て来ず、最初から怪獣をやっつけてくれる頼もしい存在として扱われているんですね。これは昭和の緩い部分だ、といえる訳ですが…


見方によっては、たとえば科特隊は歴代防衛チームの中でも屈指の戦闘力を有しています。仮に謎の巨人…ウルトラマンが人類の敵だったとしても
「倒せる自信」
があったのでは、と受け取ることもできますね。セブンのウルトラ警備隊もそうですが、昭和の防衛チームはメチャクチャ強い。
今一度、ウルトラマン最終回を観てみると、ゼットン星人の円盤群をビートル二機でほぼ全滅に追いやっていますし、兵器開発担当のイデ隊員が戦闘中に「キャップ、援護ありがとうございます」と笑顔で通信する余裕まであります。さらにはウルトラマンを倒したゼットンを一発で葬る新兵器を作った岩本博士。
ムラマツキャップはウルトラマンの去り際に
「地球の平和は、我々科学特捜隊の手で守り抜いていこう」
と言いますが、充分可能だと思わせてくれます。

ウルトラマンをノリノリで応援する姿にそんな強者の片鱗が見えたりもする、第一話なのでした。

ベムラーと戦うウルトラマンを見ている科特隊は、
完全にプロレスを観ている子供でしたね

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