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#エッセイ

馬、その比喩的存在 寺山修司『馬敗れて草原あり』(角川文庫)

馬、その比喩的存在 寺山修司『馬敗れて草原あり』(角川文庫)

 このところ日曜日になると、寺山修司のエッセイ『馬敗れて草原あり』(角川文庫)を読むことが多い。林静一の装画があしらわれた旧版を読んでいる。寺山修司の文庫というと一時期の角川文庫の、林静一の装画という印象がある。

 日曜日に『馬敗れて草原あり』を読むのは、日曜日には競馬があるからだ。もちろん土曜日にも競馬はある。そんなことを言えば、地方競馬は平日にも開催されている。悲しいことに、にわか仕込の競馬

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