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グラディアトリクス

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男の娘って何だ? という話です。
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#格闘小説

【小説】グラディアトリクス #1

 イセマルは男の娘だ。彼は、その言葉の正確な意味を知らない。  だから、彼が自分をそのよ…

脱臼
3年前
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【小説】グラディアトリクス #2

 イセマルとその兄弟たちは、年かさの少年兵たちから”ねずみ”とあだ名された。  彼らの父…

脱臼
3年前
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【小説】グラディアトリクス #3

 〈トーキョー・プライズリング〉で、イセマルが最初に与えられた役割はダンスだった。  綺…

脱臼
3年前

【小説】グラディアトリクス #4

 イセマルはそれから3度、〈舞台〉に上がり、すべての試合に勝った。  とはいえ、最初の2…

脱臼
3年前
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【小説】グラディアトリクス #5

 時計の音だけが、やけに大きく聞こえる。 「……まだ?」  待ちきれず、かすかに体を揺ら…

脱臼
3年前
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【小説】グラディアトリクス #6

 次の瞬間には、相手がすばやく踏み込み、左のジャブを突いた。  イセマルはスウェイで躱す…

脱臼
3年前
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【小説】グラディアトリクス #7

 そのとき、2人は自宅のリビングにいた。  オノキは安楽椅子に座って新聞を読み、イセマルは、学校で出された水彩画の課題に悪戦苦闘していた。  繰り返し塗りつぶした紙に、ついには穴が開いて、天を仰ぐ。  そこでふと、思いついたように、イセマルが聞いた。 「オノキはなんで、おれを買った?」  彼は、ちょうど救いを求めるのに、きっかけとなる話題を探していた。  それに、オノキは何でもないことのように答える。 「剣闘士にするこどもが、欲しかったからだよ」 「少年兵なら、誰で