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読書タイム003~1分で話せ~

 今年ハマっているVoicyのパーソナリティの一人の伊藤羊一さん。
この本には、以前から大変お世話になっていた。ビジネスパーソンならホウレンソウしたり、プレゼンをやったりして、人を動かす仕事に携わっている方は多いのではないか。私もその一人である。
 この本の真髄は、やりたいことを実現するために、人を動かすチャレンジをしよう。やれることは全部やってしまおう!というものだと考えている。

 シンプルに伝えるって、実は非常に難しいこと。私は現在のプロダクトマネジャー職を企画職ととらえているが、企画を考え、提案して実行するには、多くの部署の方々に動いてもらうことになる。人に伝えることに関しては試行錯誤を繰り返している。しかし、まだまだ工夫の余地がある。再び、読んでみると、色んな気づきが得られた。時間が経って、変化を感じられる瞬間は読書の醍醐味の一つだと思う。
 この本には線を引いたり、コメントを残していたり、気になるページは折り曲げていたり、戦った跡がある。当時の悩みがわかって面白い読書となった。実際の提案業務にも照らし合わせ、日々実践していることも併せて、あくまで持論を述べたいと思う。

 提案業務をするうえで、私が気を付けている3つのポイントは以下のとおりである。

①聞き手への合意の取り方
 説明する際には、結論を最初に持ってくる。やはり、結論と根拠と具体例を準備する。本の内容をそのまま実践していると言っても過言ではない。うまく活用して、どんどん試して、自分のやり方に合う手段を手にしていくとよいと思う。本の通りで、その表現は、中学生でもわかるレベルということを常に意識をしている。専門分野の話は、極力避けるほうが望ましい。決裁者は方向性を見ているだけで、現場レベルの詳細は求めていないからだ。もちろん、専門分野の知識や経験がある方への説明ならば、話は別だ。
 私自身もSDSやPREPという考え方を持って、普段の業務に活かしている。提案するところまでは、何とか進められるのだが、聞き手の記憶に残せるかとなると、極めて困難な状況である。自分の伝えたいことをキーワード化する術は残念ながら、今のところ、持ち合わせていない。ただ、実際に仕事で進められるプロジェクトを考えてみると、「スッキリ・カンタン」な表現がなされていると思う。もう少し、キーワード化の訓練をしたいと思う。メンバー同士で、合言葉のように、発することができると、雰囲気も和らぐと考えている。 

②提案に至るまでの過程でやること
 やることは2つある。
 
 一つ目は、考え抜く、これに尽きる。本でも詳しく解説があるが、私も考える仕事に携わっているため、強く共感できる。

 「考える」とは、「自分の中にある知識や自分の外にある情報を加工しながら、結論を導くことである。

 二つ目は、どうやってやりたいことを進めるか全体の流れを抑え、周りを固めておくことだ。大切なのは、ある意味ずる賢く準備を進めておき、隙を作らないということだと思う。そのためには、事前にキーマンへ根回しもするし、会議等の席順も決めておくし、会議前後でフォローを入れられるようにしておく。

 よって、人に動いてもらうために、できることはやっておく。これをやらずして、事は進められない。脚本家になり、俳優になり、演じることが重要だと思う。私もできる限り、このような仕事のやり方を行っている。

③伝え方の極意
 言葉で説明しても、ほぼ何を言っているのかわからない。これが現実だと思う。少しでもイメージしてもらうためには、これしかない。

 写真、絵、動画を見せながら、話をすることだ。

 極端な言い方になるが、データ分析なんていうものは、自分自身がわかっていればよく、聞き手がいる限り、グラフや表にする必要がある。これを見てください、こうなっていますよね。だから、やらせてください。ビジュアルで説明する、かつ、具体例を示して、説明する。このやり方も実務に使える内容で、非常に納得できる。

 この本は何度も読んでいて、改めて、読んでみたが、仕事で活かせる手段がたくさん書いてあるし、今すぐに実践すべき内容ばかりだと思う。「1分で話せ」、まずはやってみることからで、やってみたら、こうだったと振り返りもしやすいし、次の一手につながると思う。説明ベタだなだとか、しゃべりベタだなと感じられる方におすすめしたい。

2022年5月 クロ

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