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JapanSalesCollection2022初代優勝者 クラウドサイン 米川かえで「12時を超えたシンデレラ」 #CloudSign_Astronauts #JSC2022

クラウドサインを創っている社員を、クラウドサイン責任者・橘がインタビューする企画「Astronauts(アストロノーツ)」。今回は番外編として、第2回に出演した米川かえでさんがJapanSalesCollection2022の初代優勝者となったため、緊急インタビューを実施。

JapanSalesCollection2022参加前のインタビュー前編は、こちら

JapanSalesCollection2022優勝で終えて

激動の日々を終えて

橘:いやー、本当に終わったね。改めて、お疲れ様。

米川:本っ当に、お疲れ様でした!!

橘:あれから数日経ってみて、どう?

米川:とにかく全部終わったんだ、本当に終わったんだ。と、一回燃え尽きました。この1ヶ月取り憑かれたみたいに、許される時間はJapanSalesCollectionの事を考えて過ごしていたので、今燃え尽きてます。

橘:米川さん、本当にのめり込んでましたもんね。特に日中は、期末の時期でもあり営業的には最終受注を迎えるシーズンですし、罪な時期にセレブリックスさんも開催しましたね(笑)。自分も予算策定シーズンで、最も忙しい時期でもあって大変でした。

米川:来年からは是非4月にお願いしたいです(笑)。でも本当に贅沢な時間を過ごせたんだなと思いました。

橘:贅沢な時間って?

米川:この大会に参加すると決まってからの1ヶ月間、取締役の橘さんや(事業統括)部長の坂元さんと、クラウドサインのこれまで歩んできた軌跡について話せた時間があったことが贅沢だったなと思いました。普通こんな時間いただけないですもんね。

橘:それは米川さんが真剣だったからだと思いますよ。ついつい忙しくて本大会にかける時間が確保できなかったのですが、米川さんが粘り強く何度も当ててくれたから。

米川:今までクラウドサインに入社してから営業に没頭してきましたが、営業以外の仕事でも、自分自身こんなに仕事に没頭することができるんだと驚きました。

橘:だからこそ、優勝という形でこの物語が完結して本当良かったと思う。優勝で決まった日はやはり連絡とかありました?

米川:あの日はTwitterの通知が鳴り止まなかったです。本当にたくさんの方に見ていただけたんだなと。あと、実は家族も配信で見ていたので、終わった後に連絡ももらえたり、少しだけ親孝行もできたのかなって。

橘:自分もお客様やパートナー企業の皆様から、たくさんのおめでとうの言葉をいただけました。本当に日頃どれだけの方々に支えられているのか実感しました。

本番当日の舞台裏

橘:当日までの様子は米川さんもnoteに書かれていましたが、本番当日はどんな心境でしたか?

米川:許された時間の中で、事前にできる事はやり切っていたので本番はいつも通り発表したら良いと言い聞かせていました。よく言われますが、練習は本番のように、本番は練習のようにと言い聞かせ続けていました。けど、やっぱり不安で爆発しそうでした。

橘:夕方の17時から本番なのですが、リハーサルが当日の朝10時入りでした。有明セントラルタワーとわりと遠くに会場があるので、自分は兎に角当日は眠たかった記憶があります(笑)。

米川:会場は豪華だったので余計緊張しました。カメラの位置やスイッチングの手順を確認して、歩きながらプレゼンするとカメラも移動しなければいけないとかも確認していました。

審査員席からの見え方もチェックする米川さん

橘:リハーサルが終わると夕方17時まで暇で仕事してましたが、15時くらいから最終予選の内容がJapanSalesCollectionで配信され始めて、控え室でもパブリックビューイング的に流れていました。

米川:改めて自分たちのプレゼンの反響を見ようと私たちも視聴開始したのが本当心臓に悪かったです。

橘:米川さん、凹んでましたもんね。配信内に視聴者の方が匿名で感想を書けるのですが、米川さんがプレゼン始めると視聴者の皆様から書き込みをいただけて、有難いのですが少し不安になって途中で消しましたね(笑)

米川:橘さんと違って、私は登壇の機会なども少なくて皆様からご意見いただける機会もなかったので、コメントに一喜一憂してました。途中から配信視聴をやめましたが「ちゃんとやんなきゃ、できるぞ!」という気持ちと、「不安だな、ちゃんとできるかな」を10秒置きくらいに行ったり来たりしてました。

10秒置きに情緒不安定になってる米川さん

橘:その後、共に決勝進出したマネーフォワードの皆様とLayerXの皆様も同じ控え室にやってきまして、これから戦う相手と同じ控え室なんだと驚きました(笑)。

米川:そうですね。初めましてでしたので、名刺交換などもしましたね。

橘:でもすごく謎の緊張感がありました。パブリックビューイング会場になってたので「あの時どんな気持ちでした?」とか緊張感和ます意味でも話ふったりもしたのですが、皆本番当日だったのか重い空気感が流れていました。

米川:私もやけに早口で饒舌になったり、急に無口になったりを繰り返していました。当日本番に坂元さんが到着してくださり、安心した記憶があります。

パブリックビューイング会場でも10秒置きに情緒不安定な米川さん

優勝した、その瞬間

橘:発表の瞬間は、あの時のあの表現が全てだったと思うので多くは語りたくないですが、優勝した瞬間はどんな気持ちでした?

米川:もちろん嬉しかったんですが、「安心した」という気持ちが強かったです。クラウドサインの皆やお客様からの期待を背負っていたので、優勝を持って帰れなかったら顔向けできない気持ちでした。

橘:プレッシャーかけますね。楽しもう、くらいの気持ちで良かったのに。

米川:挑戦する時に「絶対優勝する、優勝させる」と思ってやってきたので、優勝できるという内容になるまで練習とかを積み重ねた自信はあったのですが、司会の今井さんが封筒を開けて読み上げるまではドキドキでした。なので、優勝者に弁護士ドットコムの名前が呼ばれた時、「よかったーーー」と心から思いました。

橘:自分はプレゼン終わってから「優勝した」と余裕綽綽でいました(笑)。

余裕綽綽でLayerXのプレゼンを控え室で見ている橘と坂元さん

橘:終わってみて、ズバリ優勝の秘訣はなんだと思いますか?

米川:はい、今振り返ってみて3点あると思います。

橘:順にどうぞ。

米川:まず1つ目は棒読みになるので、発表者ノート、つまりカンペを用意しない事です。

橘:最後まで米川さん、カンペ用意しないと本当にフリーズリスクがあって用意したがってましたよね。

米川:でも本当にカンペ用意しなくて良かったです。失敗してもいいから堂々と審査員の皆様にプレゼンできることから逃げなくて良かったです。

2つ目はプレゼン内容の準備だけでなく、その表現に至る背景事情を対話し続けたことにあると思います。社内では「SideB」と呼んでいる、裏側の物語です。今回でいればクラウドサインはコミュニティセールスをプレゼンしたのですが、コミュニティを創るまでの血と汗が混ざった努力、背景がありました。

橘:「SideB」は自分が社内で良く使ってる言葉ですね。「SideA」は売上や利益に現れる結果でそれがよく共有されるけど、社内にいる人たちはそこに至るまでの「SideB」を共有していく事が重要だと。結果に至るまでの苦労、工夫こそが社内にいることの財産だと。

米川:はい。その背景を知れたからこそ、深みのある説得力あるプレゼンを頑張ろうと思えました。

そして3つ目は、こんな質問が来るかもしれないと予測し発表内容を多角的にみるようにする事です。

橘:今回も事前の想定問答からの質問も多く、本当準備しておいて良かったですよね。

米川:発表の2日前に橘さんに、Professional Selling Skillsに解説しましたがそれを橘さんが回答していたときは準備して良かったと思いました。お客様が営業の言葉だけでなく、比較検討しながら製品選定する時代にはサポーティングよりもプロービングが重要だと言う話をしていて、早速自分のものにしてましたね。

12時を超えたシンデレラ

橘:この後は、何に挑戦しましょうか?

今回の大会への挑戦は前回の記事にも書いたとおり「日本一の営業へと続く、駆け上ったシンデレラストーリー」でしたが、この後の挑戦こそ重要だと思います。

米川:自分自身、今回の大会を通じて決めた1つの夢があります。

橘:へえ、なんですか?

米川:自分自身、クラウドサインに入社してから信じられないくらいの素晴らしい経験をしてるんです。びっくりするくらいの嬉しい経験を積ませてもらってます。

だからそんなクラウドサインの魅力を外部の方にも伝えられたらいいな、なんて思ってます。どうですか?

橘:ほう。それが心から米川さんが望んだことなのであれば、素晴らしいと思うし、応援したいと思いますよ。格好付けならやめた方がいいと思いますが、心からのやつなら応援する。

米川:心から、思いました。今回の大会で、橘さんや坂元さんと沢山話す事で得られた学びって本当に大きかったので、それを内部にも外部にも伝えていきたい。

実は人見知りなので、緊張しちゃいますが、自分からいろんな人と対話できたらいいななんて今は思ってます。

橘:素晴らしいと思いますよ。それはそれで苦労もあるんだと思いますが、その志さえあれば、苦労も苦労と思わずに突き進めるんだと願います。

米川:あとは今年クラウドサインの営業では新しいビジョンを創って「日本一の、顧客支援型営業組織になる」と掲げたので、その仕組み作りを本当の意味で実践していきたいです。これは夢でなくて、責任です。

橘:今回登壇したコミュニティセールスももっともっと仕組み化して、本当の意味でクラウドサインの最たる優位性にまで進化していけたら。いや、進化していかなければいけないと思います。

米川:そうですね。今は燃え尽きてますが、また明日から自分の仕事を全うしたいと思います!これからも宜しくお願いします。

米川かえで
twitter: @cloudsignkaede
note: https://note.com/cloudsignkaede

JapanSalesCollection後記;
いつかの未来に、それぞれがあの日を振り返るとき

本大会に挑戦する際、自分の他、2名に声を掛けた。橘大地、坂元秋奈、米川かえで。4月からこの3名で新たなチームを発足する事がきっかけだった。新チームの職務内容も本大会の企画と関連する仕組み作りなこともあり、チームアップがてら挑戦した。初めはそんなところから始まったように思う。正直言えば、軽い気持ちだった。

まずは予選。予選の問題は2問あり、1問目は営業に関わる仕組み化、2問目はプロポーズコンサルタントという変わった問題だった。

1問目については少々の議論を経て、クラウドサインのお客様が、商談中のお客様にクラウドサインの良さを営業していただく「コミュニティセールス」にすることとした。坂元さんが予選当日に予定あったこともあり、1問目は米川さん、2問目は橘がプレゼンすることとなった。幾度か準備に集まりはしたが、担当範囲が異なることもあり、スムーズに予選までの準備が進んだ。

コミュニティセールスについて予選プレゼンを行ったとき

予選は無事突破。続く決勝では3組の企業が発表し、優勝企業が決まる。問題は1問のみで、営業に関わる仕組み化のみであるとのこと。

今回は担当範囲が分かれない為、1つの答えをチームで導かなければならない。良いプレゼンをする為の構成はどのようにすればいいのだろう。予選のプレゼンを見直し、徐々にブラッシュアップしていった。プレゼンの練習の日々が続き、その都度厳しいフィードバックをした。それを踏まえ練習し、またフィードバックし、練習し。繰り返した。

往復が続いた後、プレゼンの練習は少し中断し、クラウドサインのこれまでの6年間の話をするようにした。坂元さんと米川さんと、誰もいないオフィスの中で3人で24時まで話した。

クラウドサインのお客様との歴史。お客様は文字通り「お客様扱い」するのではなく、できないことはできないと伝え、でもその理由までを開示して説明責任を全うする。その繰り返しの中でお客様との信頼関係を築き、鍛えていただき、少しずつ事業が改善されていった。その繰り返しで今、クラウドサイン事業がある。そうして強くなっていったこと、これからもそうであること。

厳しい質問に、チームで立ち向かったとき

その途中、何回か意見がぶつかった。1つは担当パートを巡って。どうしても品質に納得がいかず、米川さんのパートを削ろうとした。週明け、米川さんは後悔したくないと自らが担当したいと相談してくれた。一度はそれを了承したけど、全体最適を考えて自ら担当を降りた。その過程の中で、坂元さんが常に支えてくれた。

もう1つはプレゼンの締め括り内容について。米川さんが営業のイベントなのだから営業の未来は明るいような締め括りにしたいと主張した。自分は結論ありきなら挑戦する必要がないと反論した。それでも納得いかないと頑固に言い出すから、少しだけ衝突した。時間もないから翌日には忘れて前に進み出した。

議論を積み重ね、プレゼン内容を大胆に「営業産業史」を加えることにした。営業の仕組み化のプレゼン内容に直接関係のない、営業のこれまでの歴史を振り返り、しかも持ち時間の半分を使うことにした。コミュニティセールスが当社の仕組み化だけでなく、戦後の行商から始まった営業産業史の中で、時代の必然性が在ることを伝えたかった。

そうして当日を迎えた。当日のことは多くは語らない。あの時生み出したプレゼン内容が全てだ。

当日プレゼンを始めた瞬間

優勝したとき、前日に交わした言葉が想い出された。「結果として優勝する以上に、今日まで歩んできたこの日々が宝物で、大切なものだ」。優勝者のアナウンスがあった時に思い出し、顔を上げたら涙が出てきそうで、立っていられなくて少しだけうずくまった。

当日に至るまでの時間。不安で一杯になり、緊張に震えた。意見がぶつかり、感情が混ざり合った。お互いを尊敬し合い、最後はそれぞれの役割を完璧に任せあった。プレゼンの準備よりも、これまでのクラウドサインでのお客様と交わした日々を語り合った。

でもきっと、そんな大切な時間たちも時を経て風化し、それぞれの記憶の奥底に消えていく。大切な青春の日々だって、今は。

いつまでも同じ仲間達で仕事ができるわけではないし、悲しいけれど、いつか離れ離れになる瞬間は訪れるもの。これまでも各々が違う場所で生まれ、過ごしてきた。全員が全員そうで、いつまでも一緒にいれるわけじゃない。

だからこそ僕たちは、一緒に入れる瞬間を大切にし、かけがえのない素晴らしい時間にしたいと願う。今を一生懸命に生きて、後悔のない毎日を過ごしたい。燃焼した日々が不思議と心が厳しいとき、支えてくれる記憶に変わっていき、未来を支える過去となる。

いつか離れ離れの場所で、順風満帆ではないときに記憶の奥底からこの日を振り返る時が来る。- いつかの未来に、それぞれがあの日を振り返るとき。

自分の中に有るかけがえのない記憶。自分の中でそうで有るように、誰かを支える記憶に自分自身が在りたいと願うから、一生懸命に今を燃やし続けていく。いつかの未来にそれぞれがあの日を振り返るとき、あの日に向かう3人で過ごした日々。きっと、誇りに思うよ。ごめんね。さよなら。


あの日の3人。

総合企画・ライター・編集:橘 大地
デザイナー:笛田 満里奈、佐伯 幸徳
写真撮影:長浜 裕子
テーマソング:欅坂46、けやき坂46「W-KEYAKIZAKAの詩」

お読みいただきありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ