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「ストーリーテリングで魅せる」介護事業所の広報デザインアプローチ

ストーリーテリングの重要性とその効果

ストーリーテリングは広報デザインの世界ではスーパーヒーロー。
なぜ?それは「放っておくと単なる情報」で終わってしまうものを「感動的な物語を創り出す種」に変えることができるからです。介護施設にある情報を生き生きとしたキャラクターや感動的なエピソードに変えることができるって寸法です。

介護施設の広報デザインにおいて、ストーリーテリングはまさに「ベスト・サポート・アクター」。シンプルな情報だけでなく、その魅力や個性、そして何より大切なそこで生活する人々の日々の物語を伝えるんです。小さな小さなコミュニティで毎日上演している舞台・ドラマを見るようなもの。もちろんNetflixやHuluで見ることはできない貴重なドラマなわけです。

ストーリーテリングってなに?

金星から来たエイリアンでなければストーリーテリングという言葉を聞いたことがあると思います。ストーリーテラーでもいいです。ただ、それが具体的に何を意味するのか、またはなぜ広報デザインにとって重要なのかまで把握する機会がなかったとしたら、今日はちょうどいい機会ってことになります。

ストーリーテリングは基本的には…

情報やメッセージをストーリーの形で伝える技術のことです。

それは、話し手と聞き手(視聴者も)の間に強いつながりを作り出す力を持っています。

ストーリーテリングにはいくつかの基本要素があります。

① キャラクター
② 設定
③ プロット
④ コンフリクト
⑤ 解決

これらが共鳴して心に響くストーリーを作り出します。ただこれらの要素があればいいというわけではないんです。料理を台無しにしないように、ストーリーテリングでもバランスを保つことが重要です。

そして最も大切なことは、ストーリーテリングは決して一方向的なコミュニケーションではありません。それはダイアログであって、読者や視聴者とのインタラクションを通じてストーリーが生まれて発展していきます。

ストーリーテリングのメリット

あなたがハリウッドの脚本家ではない限り(もし、そうだとしたら、先にサインをもらっておこうかな?)、毎日ストーリーテリングを使って人々を惹きつける機会はそんなにないでしょう。しかし、ここで重要なのは、ストーリーテリングが介護施設の広報デザインにどのように活用できるかということです。
「介護施設」と言っているのは便宜上で、もちろん訪問介護などの居宅系サービスも含んでいます、念の為。

ストーリーテリングは施設やそこで提供されるケアの価値を具体化、視覚化する役割を果たします。これはあたかもパズルのピースを組み合わせるようなもので、各エピソードが共存してひとつのストーリーを生み出します。そしてストーリーテリングの醍醐味は「足りないピースはなにか」を確認することもできるということなのです。

さらにさらに

ストーリーテリングは、施設のメンバーやスタッフの個性や経験を強調し、施設と視聴者との間に深いつながりを作り出します。叙述化は大事なのです。

そして最も大きなメリットは、読者や視聴者が介護施設に対して共感や信頼を感じることを可能にします。これは、施設が提供するサービスや価値を単なる宣伝ではなく、人々の生活や経験と結びついた形で伝えることができるからです。言い換えれば、ストーリーテリングは施設をただの建物ではなく、人々の生活が織りなすひとつのコミュニティに変える技術なのです。

ストーリーテリングの具体的な方法と例

さて、ここまで来て「ストーリーテリングすごくね?でもどうやって使えばいいわけ?」と思っているあなた。以下を読み進めてください。もうちょっとだけ続くんじゃ。

まず、確認すべき要素はこれ。

・どんなストーリーか
・そのストーリーが誰に向けて語られているか


です。わかりやすすぎる。

具体的には、介護施設の広報デザインにおけるストーリーテリングは施設の日常生活やエピソード、スタッフや利用者の声などを通じて施設の特色や価値を伝えることができます。これはまるで、質の良いVR体験のようなもので、読者/視聴者はその場にいるかのように施設の雰囲気や生活を体験することができます。

たとえば、スタッフの一日を追う動画(G○Proとか)を作ることで、観る人は施設のサービスやケアの質、スタッフをリアルに感じ取ることができます。もしくは、施設で生活する利用者の日常を描くストーリーも有効です。
(もう少し気の利いたことを書こうと思いつつ、一般論を書いている次第)

ストーリーテリングを効果的に活用するために

まず一つ目は、誠実さ。これは運転するときのシートベルトと同じく、必ず必要なわけです(人間性がどうのじゃなく、広報デザインでは)。施設の現実を正確に反映して、観る人に偏った印象を与えないこと。誇大広告は一時的な注目を集めるかもしれませんが、長期的には信頼性を損ないます(あるあるです)。

二つ目は、感情への共感。ストーリーテリングは、読者/視聴者がストーリーの登場人物と共感することを可能にします。もちろん、個人情報やセンシティブな問題には特に注意が必要。

そして最後に、視聴者の視点を忘れないことが重要です。メッセージを正しい方向に進ませるためにも、視聴者がどのような情報を求め、何に共感し、どのように感じるかを常に考えることで、ストーリーはより鮮やかに、より深く、より効果的になります。

最後に

さて、施設の素晴らしいストーリーを伝える時がきました。あなたはもう一人のJ.K.ローリング、あるいはスティーブン・キングになる必要はないんです。あなたが必要なのは、あなた自身の施設のリアルなストーリーを伝える能力だけです。

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