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#7 自分の考えが偏っていないか、立ち止まって考えてみる🚶情報摂取における「健康」のお話💬

こんにちは!今日も前回に続きスズナが担当します🌟


前回は、私が高校生だった時の経験を踏まえて、デジタル空間に今どのような課題があるのかについて紹介させていただきました💁‍♀️

今回は、前回の続きで「デジタル空間における情報摂取」という視点で書いていきたいと思います🌱

🌱🌱🌱

「食べ物を摂取する」ということ🍕

まずはじめに….とても当たり前なことを言います笑
私たちはご飯を食べます。そして、その在り方は人によって様々です。

  • 筋肉をつけたい人:筋肉をつけるためにたんぱく質を多く摂取する

  • モデルとして働く人:スタイルを維持するためにカロリーや栄養分の摂取に気を使う

  • 健康に気遣いたい人:信頼できるスーパーでオーガニックの食品を選択する

食品においては栄養素、カロリー、生産者といった情報が比較的見える化されているため、仮に自分が「どう在りたいか」という目標を持っていた時、それを達成するために何を摂取するのかを主体的に(自分の意思で)選択することができます。


「情報を摂取する」ということ🗞️

「食べ物」に対して「情報」はどうでしょうか?

情報には様々な種類があり、雑誌、ニュース、テレビ、本、人との会話、インターネット、ソーシャルメディアなど様々な接点から得ることができます。

その中で、特にデジタル空間においては「アテンション・エコノミー」のもとで、より多くの広告を見せたり、サービスを使ってもらおうとするために、アルゴリズムによって選ばれた情報が表示されます

つまり、自分の意志とは関係なく特定の情報を摂取させられている状態に陥り、その結果、「情報偏食」の状態にさせられてしまうのです…😢


このような「情報偏食」の状態にまつわる概念で、「エコーチェンバー」というものがあります。

これは、ソーシャルメディアで自分と似た興味関心を持つユーザーをフォローすることで、似たような意見ばかりが表示されるようになる現象です。逆に、自分と異なる考え方が遠ざかり、自分の視野が特定の方向に偏ってしまうことがあります。

これは、食生活における「偏食」のような状態であると言えます🥺

エコーチェンバー


前回のnoteでも紹介した「監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と」というドキュメンタリーに出てくる、「AI・ビックデータの罠」著者:キャシー・オニールは以下のような発言をしています。

情報を偏食しないように心がけて。私は意見が違う人もソーシャルメディアでフォローするようにしている。違う視点にも接したいから。

キャシー・オニール「AI・ビックデータの罠」著者|監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影


このような状態を100%回避することは難しいですが、概念を理解し、自分をメタ認知することで、影響を軽減できるかもしれません。


「情報的健康」という考え方🧠

食生活にも「健康」という概念があるように、「情報」にも「健康」という概念があります💡

それを「情報的健康」といいます🌱📱

私がこのnoteを書くにあたって参考にしていた「デジタル空間とどう向き合うか 情報的健康の実現をめざして」という書籍では、以下のように紹介されています。

情報的健康とは情報摂取のバランスをとることによって、フェイクニュースなどへの「免疫」(批判的能力)を獲得している状態です。(中略)

人間は健康維持のために食事をする一方で、楽しみのために食べることもあります。おいしいものを食べると幸せになりますが、どんなにおいしいものでも、そればかりを食べていると健康を害します。(中略)

情報の摂取も食事とよく似ています。情報摂取には、新たな知見を得て、賢くなるという側面と、エンターテイメント、楽しみのためという側面があります。一方で、情報摂取には私たちが食事をするときに働かせているような「抑え」は存在せず、毎日好きなものばかり食べている状態に近いでしょう。しかし、食事については私たち自身をアップデートさせてバランスを考えるようになったのと同じように、情報についても私たち自身をアップデートさせ、バランスの良い情報摂取を実現できるのではないでしょうか。

鳥海不二夫, 山本龍彦:デジタル空間とどう向き合うか 情報的健康の実現を目指して


また、これらを促進するためには、ユーザーが主体的に情報摂取する手助けをする必要があると書かれています。

情報的健康を実現するための第一歩は、ユーザーが主体的に情報を取捨選択する手助けをすることでしょう。

例えば、たばこのパッケージには「喫煙はあなたにとって肺がんの原因の一つになります」と記載されているように、ユーザーに対して、摂取している情報は何か、それによってどのような結果が生じうるのか、何らかの形で示すことができれば、情報的健康の促進につながるかもしれません。

鳥海不二夫, 山本龍彦:デジタル空間とどう向き合うか 情報的健康の実現を目指して


あとがき💬

デジタル空間にまつわるお話を2回にわたって書かせていただきました✍️

個人的に、食事にまつわる「健康」という概念に重ね合わせて考えると、問題を理解しやすくなるなぁと思いました☺️

ここまでのnoteを読んでくださった方で、もし読んで感じたことがあれば、コメントにでも、Twitter宛にでもぜひ送っていただけると嬉しいです📮


参考


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