同級生の女子に電気アンマされたら足奴隷に堕とされた 8
江崎さんがエレベーターに乗って部屋に上がってくる前に顔を洗って鏡を確認する。寝癖がついていて髪の毛はぐしゃぐしゃだった。とてもではないが整える時間は無い。洗面台に頭ごと突っ込んで水で濡らしてタオルで水分を拭き取っていると今度は部屋用のチャイムが鳴った。タオルを頭にかけたまま、玄関の扉を開けるとそこには制服姿の江崎さんが鞄を持って立っていた。
「ひ、久しぶり……」
江崎さんは若干ながら気まずそうな表情を浮かべている。気まずいのは自分も同じだ。
「う、うん……プリント、ありがとう……」
彼女は僕が休んでいる間に溜まったプリントを家まで届けに来てくれたのだ。
「あ、あのさ……良かったら……寄ってく?」
僕がそう言うと江崎さんはこくりと頷いた。
彼女を部屋に招き入れ、久しぶりに部屋の窓を全開にすると、湿度の少ない爽やかな秋風が淀んだ部屋の空気を押し流していった。僕は台所に行って冷蔵庫の中を確認して飲み物が残っていないか探した。なので、スティックタイプのインスタントのカフェオレを入れることにした。ケトルに水を汲んでスイッチを付けてお湯が沸くまで待つ。
彼女はいったいどういうつもりで今日、僕の家まで来たのだろうか。彼女の思惑は分からないが、思ったよりも普通に話せていた。いつもの冷酷な女王様モードではない。なによりも、自分の心の中に、<江崎さんが会いに来てくれて嬉しい>という感情はとても無視できるものではなかった。どんなに偽ろうとも、どんなに言い訳をしようとも、それを覆すことができないものだった。
コーヒーカップにカフェオレを注いで盆に載せて部屋へ持っていった。部屋に入るときは緊張で手が震えた。今さら、いったい彼女と何を話せばいいんだろう……
彼女はテーブルの脇に座ってスマホを弄っていた。そういえば女の子が自分の部屋にいるというのも生まれて初めてだった。
「ご両親は…?」
カフェオレのカップを彼女に渡すとお礼を言ってから彼女はそう尋ねた。
「ああ、仕事に行ってる」
「へえ、そうなんだ……」
会話が途切れてしまって沈黙が訪れる。とても気まずい。何か話さなければと思っていると、彼女の方から口を開いた。
「あのさ、もう奴隷になる約束は終わり」
「え……ほんと?」
「それに更衣室でのこともずっと秘密にしておいてあげる」
「どうして?う、嘘じゃないの……?」
「別に私は榎森くんに嫌がらせしたり、悲しませたりはしたいわけじゃないから……」
「そう…なんだ……」
「うん。だからさ、その代わりにさ、私のお願い、聞いてもらってもいい?」
「いいよ」
「あのさ、最後に一回、電気アンマさせてほしいんだよね」
「えっ……でもあんな痛いの耐えられないよ……」
「違うの、絶対に痛くしないから。思いっきり蹴ったり踏み潰したりなんてしないから。それは約束する」
江崎さんは目を潤ませながら、まるですがりつくようにして懇願する。江崎さんの顔が、僕の顔の近くにあった。まるでキスをするかのような近さだった。
「こんなこと頼めるの、榎森くんだけなの……最後に一回だけ。お願い?そしたらもう一生しないから」
僕は悩んだ。それで全てが終わるんだったら一回だけ、我慢すればいいじゃないか。でも、あの地獄の振動は何度受けたって慣れるものではなかった。それに、あれは男のプライドを最も打ち砕く技でもあった。女子の足で男の大事な所を良いように弄られて喘がされるなんて……でもあと一度で終わるなら……
「うん、いいよ」
「ほんとに?」
「うん、あと一回……なんだよね?」
「そうだよ、これで最後にするから」
そう言った時の江崎さんの瞳の奥がギラリと光ったように見えた気がした。「じゃあほら、ベッドに上がって?」と指示されて素直にベッドに上がって寝転んだ。軽く足を開いた間に制服姿の江崎さんが割って入って腰を下ろした。
そろそろと紺ソックスが股間に近づいていく。あまりの恐怖に思わず股間を手で覆ってしまう。そうすると、江崎さんは不服そうにして頬を膨らませて、
「最後なんだから抵抗しないで、男らしく股開いてよ」
と抗議をする。いや、男だから苦しいんだけど…と思うが反論はせずに彼女の言う通り、手をどけて大の字に寝転がった。
「うわあ、怖いよ~」
「そんなに怖がらなくてもいいのに」
そう言って江崎さんは笑う。この紺ソックスはもしかして、この一連の全ての元凶である更衣室に置いてあった紺ソックスなんじゃないかと思った。その紺ソックスが僕の股間に迫ってきて、陰茎に沿ってぴったりとくっついた。薄いパジャマの生地を通して生温かさと湿っぽさを感じる。あと、もう少しであの地獄の振動が始まる。そう考えると本当に怖い……
「ふふ、ほんっとその反応、可愛いんだけどなあ。じゃあいくよ?」
「え、ちょっと待っ…」
言い終わらないうちに足が震えだした。何度受けたってこの刺激に慣れるということはなかった。強烈なくすぐったさと快感が股間を襲う。
「うひひひひいいい」
我慢できずに声が漏れてしまう。頭が真っ白になりそうな強烈な感覚が身体を満たして支配していく感覚。雑念や思考といったノイズは消え去り、ただただ彼女に送り込まれる振動にだけ反応する生き物になる。この瞬間、僕は彼女のことしか頭になくなった。
「あひひひいぃっふぅあ」
恥ずかしい声が抑えられない。逃げようと思っていなくても自然と身体が左右に捩れるが、江崎さんがガッチリと足首を抱えるようにして掴まえているのでビクともせず、度を超えた快感に耐えきれなかった僕は背骨が弓なりになる。
今日は彼女が先ほど言った通り、陰茎への刺激が多く苦痛は一切感じなかった。ただひたすらにくすぐったさと快感が入り交じっている。それはあきらかに僕を感じさせるための動きだった。
長い間笑わされて息が苦しくなってきた頃、ぴたりとその振動が止まった。終わったのか…
「ねえ、ちょっとそのパジャマ脱いでもらっていい?」
「ふぇ?」
いい?と許可を取っているが、もう既にズボンの腰の部分に手が掛かって下ろし始めていた。「ほら、腰上げて?」とさも当然かのように言われたためにうっかり協力してしまった。ただ、協力してもしなくてもきっと彼女がそうと決めたら抵抗しても無駄なのだろう。ズボンをするするっと脱がされると下半身はパンツ一枚の姿になった。
「あ、パンツの先っちょ、めっちゃ濡れてる」
そう言って人差し指で陰茎の先の部分をぷにっと押した。
「はうぅっ」
突然の新たな刺激に変な声が出てしまった。あまりの恥ずかしさに顔が真っ赤になる。
「ふふ、榎森くん、可愛い。そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに。私は裸になるつもりはないんだけど、うーん、そうだなあ。靴下だけは脱いであげよう」
そう言って、彼女は靴下を脱いだ。そこには、電車の中で見た真っ赤なペディキュアがまたしても施されていた。毒々しい色のペディキュアはこれでもかというくらいに美しかった。
「ねえどうよ?ほら?」
そう言って陰茎の上でぐにぐにと足の指を動かした。
「てかさ、いっつもめっちゃ勃ってるよね」
そう言って足の親指と人差し指で陰茎をつまんだ。
「あ、ああふぅ」
たったそれだけのことなのに、全身に力が入らなくなるくらいの快感が身体中に広がる。
「じゃあ、いくよ?」
「え、ああ、あ、も、もう、やめえ」
言い終わる前に足指で摘まれたままでの電気アンマの振動が再開される。まるで陰茎を上下に扱くように弄られると、まさに電気を流されたみたいなビリビリとした快楽が送り込まれる。
「ぐぅああああっ」
赤く塗られた五つの爪が僕の股間を捉え責め苛む。その五枚の爪は形よく切り揃えられていて女性らしい美しさと色気を際立たせていた。どうして江崎さんは爪先までこんなに美しいのだろう、とぼんやりとした頭の中で考える。そんな美しいペディキュアの爪が僕の醜い陰茎を踏みつけにしている。男性の象徴とも言える陰茎はまるでライオンに食い殺される草食動物の姿を連想させる。
「はぁ……はあ……はあうぅ……」
彼女のその責めはそれまで受けた電気アンマとまったく異なっており、強烈な未知の快楽が湧き起こってくる。腰全体が浮き上がるような快楽だったが、しかし、それは先ほどまでのものとは違い、耐え難いものではなかった。
気持ち良い……
もっと、ほしい……
そう思った。
思ってしまった。
全身の身体の力が抜けていくと、身体全体が快楽を受容する器官へと変貌する。今まで感じたことがない強烈な快感が、理性を押し流していく。もう何も考えられなくなって、
「あぁ、ああん、んぅ、はぁっ、くはあっ」
と彼女の足の動きに併せて喘ぎ声が出ていた。快楽はこれでも無いくらいに、二倍、四倍、八倍、十六倍とどんどん大きくなっていく。
その時だった。全身が散り散りになりそうなってしまいそうになるほどの爆発的な快感が股間に生じ全身を突き抜ける。
「ぐあっ!あぐっ、あぐぅぅ!」
腹筋と下腹部の筋肉があり得ないほど収縮し、その収縮に併せて陰茎の先から何か得体のしれないものが噴出するのを感じた。江崎さんの足の責めに同期するかのように腰がぶるっぶるっと痙攣する。絞り出すような足の動きが終わると江崎さんは足を陰茎から離した。
「うっわ……イッちゃったね。足が濡れてるんだけど」
呼吸が乱れて自分に何が起きているのかまったく分からなかった。彼女がパンツのゴムを持ち上げてじっと覗き込むと、
「うわ~どろどろだ……てかさ、どうしたの?」
僕自身の身に何が起きたのか分からず放心状態のままぐったりと寝そべっている僕を不審に思ったのか、江崎さんが尋ねてきた。
「わ、分かんない……」
息も絶え絶えになりながらなんとか答える。
「え、もしかして精通ってまだだったの?」
とびっくりしたように聞いてきた。精通というのは授業で名前だけ聞いたことがある。だけどそれが自分はまだ先のことだと思っていた。
江崎さんがベッドを一度降りて僕の顔の横に腰掛けた。そうして僕の髪の毛を撫でていた。その顔は今まで見たことのない顔をしていた。優しそうな微笑を浮かべながら、はっきりと見下している。この数カ月間、江崎さんの色々な表情を見てきた。掃除をサボったときに叱りつけるような顔、電車のボックス席で向かい合った時にしていた僕のことを探るように見てきた蠱惑的な笑顔、更衣室での怒ったときの顔。彼女の様々な表情を見てきた僕は、彼女の本当の顔はどれなのか分からない。ずっと、彼女に翻弄されてきた。
僕が落ち着くまでそうやってずっと髪を撫で続けてくれていた。彼女の細い指が髪を通り抜ける感触は僕を落ち着かせてくれる。僕の息が整ったのを確認した彼女は、
「今まで、ありがとね」
そう言って汗ばんだおでこに口づけをした。「じゃあそろそろ帰るね」そう言って靴下を履き直して部屋を出ていった。
「また学校でね」
「うん……」
愚鈍な僕はこの時はまだ気が付いていなかった。自分の中で決定的に何かが変質してしまったことに。その変質は不可逆で、絶対に元に戻らないということを。
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