見出し画像

【マレーシア留学】テイラーズ大学の国際関係何を学ぶ?

こんにちはdawuです。
現在私はマレーシアのTaylor's University Bachelor of Social Science in International Relations(略してBSS IRなんて言ったりします)に在籍しています。日本語にすると、テイラーズ大学社会科学部国際関係と言った感じでしょうか。
全体的に海外に文系で進学するとなった場合、国際関係やグローバルスタディ、ジェンダー学などを学びに行くという言う人は意外と聞くのですが、マレーシアで国際関係を専攻しているという学生はまだそこまで多くはないように感じます。そこで今回は、私が在籍するテイラーズ大学を中心に社会科学や国際関係という学問領域でどのようなことを学んでいるか、またどんな人に向いているかなどを紹介したいと思います。これからマレーシア留学や海外留学を視野に入れている人、ファンデーションが終わり学部選びに迷っている人などの参考になればうれしいです。


そもそも社会科学って?

まず初めに“Social Science”(社会科学)という学問がどういったものか、簡単に説明したいと思います。日本だと社会科学部として設置している大学としては早稲田大学などが有名ですね。この定義は難しくて私も完璧には説明できません。
また、私自身も今まさに学んでいる段階であり専門的に間違っている可能性もあることを重々承知の上読んでください…
簡単に言うと、社会科学とは字の通り、社会(人々の集まり)を科学的に分析していくということです。
よく似たような言葉で、「社会学」を耳にすることがあると思います。日本の大学でも社会学部の方が多いように感じます。この社会学は実は社会科学の一分野で、社会にフォーカスした学問です。いわば、社会を科学的に分析していく中で出でくるあらゆる分野が社会科学に含まれているとも言えるでしょう。国際関係もその一つとして分類されます。

国際関係では何を学ぶ?

社会科学についてざっくりと説明したところで、次に国際関係とはどんな学問か簡単に説明していきます。
最近私も国際関係に関するオックスフォードから出ている専門書を読んでいるのですが、この“International Relations”という定義、学問領域としてかなり難しいです。
“International Politics”や“International Affairs”とも言及され、学問領域との重複や、何学に属すのかなど学問としての存在を理解するのが1番難しいかもしれません笑
ただ、わかりやすく日本語的な説明をすると、これも、「国際関係」という字のごとく、現在の複雑に絡み合う、グローバル化して国と国、色々な社会に属する様々な人々が交わり関わっていく世界の中での関係性などを、上で述べたように学問的にも幅広く横断する形で分析していく学問です。
つまり、対象は国や組織、影響力のある人々の集まりなど(これらは国際関係における行為者として習います)で、これらがどのように関わりどうやって交わっていけばいいかなどを幅広く突き詰めていくような学問と言えるでしょう。

国際関係をやる上で求められもの

これは後に述べようと思っている、どんな人に向いているかにも繋がるのですが、国際関係のような学問をやる上で、個人的に必要だなと思うことをいくつか紹介します。

  • 世界史の知識

  • 高校までの社会科目全体に関する教養

  • 世界情勢などに対する興味関心

1つずつ見ていきましょう。
まずは、世界史の知識です。
今の国際情勢が必ずしも世界史の通りに進んでいるわけではありません。しかし、大前提として、人々が国家という概念を形成し、それぞれの社会を作り上げていくという過程一つとっても、世界史的な知識は必要不可欠です。今を分析するためには世界史的に過去の出来事を知る、もっと言うと人々が歩んできた道を知ることが求められます。

そして、世界史のみならず、国際関係や社会科学系の学問をやる場合、当然ながら日本の高校までの社会科にくくられる科目はある程度、バランスよく教養があると楽です。
例えば、国際関係の講義の中でも、政治の仕組みや国際組織など、公民的な常識的知識は当たり前のように出てきます。また、国単位で見るといった時に、そもそも位置がわからないなどの地理的知識の不足も致命的です。

そしてこれは上2つにも関連する3つ目なのですが、全体的に、世界で起こっているとに日頃から興味関心を持っているかが1番大切なように感じます。昨今のパレスチナ問題の惨状と、その他イスラーム世界の動向を例にしても、こうしたことに興味を持って、その背景や現状を自ら調べられるような人であれば、自ずと世界史的社会科目的な知識教養はついてくるはずです。また、今の社会情勢を見るということは国際関係という学問の根本であり始まりなようにも感じます。

どんな人に向いてる?

上で述べたことを踏まえて、国際関係はどんな人に向いてる学問なのかを私の主観ですが述べたいと思います。
端的に言うと、
1番は 世界史や社会科目の変態
です笑
変態は言い過ぎかもしれませんが、少なくとも言いたいのは、世界史や社会科目が好きで、興味を持って勉強してきたという人が1番合っているように思います。
たしかに社会科学といった広い学問括りで見たら、もう少し違った見方ができたり、時に理系的な分野にもまたがった興味関心に結びつくこともあります(ジェンダー論や心理学など)。
しかし、国際関係というものに絞るなら、やはり世界史や現代の国際情勢に関する興味があり、自分から調べたり学ぼうとできる人が向いています。逆に、そうした知識がなく興味が薄い人はやっててもつまらないと感じたり、人によってはついていけないかもしれません。
日本だと、就職で有利だから、楽そうだからといった理由で、社会科学系の学部や国際関係といった国際系の学部を選ぶ人がいます。
それは日本なら問題ないのかもしれません。
しかし、“海外で”国際関係をやるとなった場合は、やはりどんな学問か理解して、自分の興味関心学んできたことが合っているか、よく考えるべきです。国際関係は想像以上に世界史や公民です。しかも海外なので英語です。日本語での知識もないまま英語で詰め込むのは無理があります。このことも考慮して自分に向いてるのか考えてみてください。

テイラーズ大学ではどんなことをしている?

最後にここまで学問としてどんな感じかを紹介してきたので、私の在籍するマレーシアのテイラーズ大学ではどんなことをしているか、まだショートと合わせて2セメスター目ですが、紹介します。
最初のショートセメスターはMPUという、マレーシアの大学に留学してる学生には必須の科目がほとんどで、国際関係や社会科学に関する専門的な科目が社会心理学しかなかったので、詳しくは割愛します。社会心理学では行動に関する知識などをやった記憶がありますが、私はあまり興味が持てず正直もうやりたくはないです笑
現在のセメスターで、国際関係の導入や、社会学、政治哲学といった社会科学に関連した学問の授業があるのですが、これらはやはり高校までの世界史や公民分野の知識がかなり活きています。
例えば、国際関係の導入や政治哲学の授業では、理想主義と現実主義などが出てきました。これらは、世界史や倫理の背景知識がないと厳しいよなと感じます。
一方で、これはテイラーズ大学全体に言えることでもあるのですが、全体的にグループワークなどが多く、それらはこうしたアカデミックな知識の詰め込みではなく、社会奉仕的なプロジェクトを考えてプレゼンしたりなど実践的で、座学的なことと並行して永遠と続きます…
ある意味知識がなくても、こうしたグループワークなどが得意で、マークを稼げば、テイラーズの仕組み的に、知識面が問われるテストがそれなりでも単位は取れるので楽なのかもしれません。
私はもう少しアカデミック要素を増やしてほしいとは思うのですが、マレーシアの大学全体にそれは求めてはいけないようにも感じます…泣

最後に

どんな学問にも言えることですが、大学に行くならやはり自分の好きで興味あることに関連した学部を選ぶべきです。
日本は特に文系の場合、あまり大学で学んだことが重宝されなかったりするためか、あまりよく学部などを考えずに、いい大学に行ければいいといった見方で大学学部を決める人もいます。確かに日本ではそれも一つの受験的戦略であり、ここでそうしたことへの是非に対する議論をする気はありません。
しかし、海外となった場合はやはり、自分の好きなこと興味関心、本当にやりたいことをもとに、それができる正しい学部を選ぶべきだと個人的に思っています。私は他の大学や他の学部のことはわかりませんが、マレーシアで国際関係という学問を学んでいる身として、今回の記事を書きました。少しでも、国際関係という学問がこんな感じなんだと、学んでいる生の声の一つとして参考になったらうれしいです!
質問や意見などはコメントやXのDMなどにお寄せください!
読んでいただきありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?