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[プロトタイピング]Apple Vision Pro向けコンテンツ作ってみた

こんにちは!CX推進室です。
先日、Apple Vision Proの社内体験会の様子をお伝えしました。

今回は、Apple Vision Proのプロトタイプ制作について、体験会にも参加していたIMG SRC STUDIOのエンジニア・加島が作成したプロトタイプのコンテンツをご紹介しつつ、開発してみた所感をインタビューしてみました!

加島圭悟 (IMG SRC STUDIO 体験創造ユニット デザインエンジニア)
大阪大学大学院 工学研究科 機械工学専攻修了。大手IT企業でのインフラ業務の傍ら、フリーランスとしてインスタレーションやウェアラブルデバイスの開発、オリジナルIPのプロデュースに取り組む。2023年より株式会社D2C ID IMG SRC STUDIOにて、デザインエンジニアとして従事。XR、ハードウェア制御を活用したインタラクティブな体験づくりを手がける。

加島が制作したコンテンツはこんな感じです↓

・ソニー・インタラクティブ・エンターテイメント社のtoioと連携。ピンクのあのキャラがドーナツを追いかけます。

・天井近くに配置したオブジェクトを操作する検証。昔の電気の紐を引っ張る感覚で操作するイメージ。

制作について聞いてみました!

さて、加島にプロトタイプを作ってみての感想をいろいろ聞いてみました。

コンテンツ内容について

ーコンテンツを考える上でのポイントは?

加島:Apple Vision Proが映す高解像度で歪みの少ない映像と、デジタルコンテンツと現実空間がシームレスに融合される点は、visionOS向けコンテンツを考える上で大きなポイントです。
手から腕まで綺麗にオクルージョンされたり、現実の床や机に影を落とすなど、実装側で考慮しなくてもデジタルコンテンツの実在感が底上げされ、XRコンテンツ特有の不自然さがかなり減っている印象です。
現実空間とデジタルをブレンドしたコンテンツこそvisionOSで開発する意味があると個人的に感じています。

toioを使ったプロトタイプはその可能性を試したものです。
バーチャルなドーナツとロボットのtoio、どちらが現実かわからなくなるくらい自然にブレンドされています。

操作方法・UIについて

ー操作感はどうでしょう?

加島:視線と手を使った操作方法は、visionOSの大きな特徴と言えます。
体験会を実施する中で、視線の認識精度が人によってばらつくことがわかりました。
不特定多数の方に視線での操作をしていただくには、よりUI設計に気を付ける必要がありそうです。
一方、手の検出範囲は非常に広いので、画面内に手が映っていなくても操作ができるのは大きなメリットだと感じています。

2つ目のプロトタイプでは、天井などの距離が遠い位置にあるオブジェクトに視線を合わせて操作するのが難しいと感じて試作しました。
近くにあるボールを動かして、遠くのオブジェクトを操作するのが特徴です。
ボールを掴みさえすれば天井を見ながらでも操作することができます。
このように視線操作に慣れていない人でも操作を簡単にする工夫が必要になってくると考えています。

開発環境について

ー開発環境について、何か特徴はありますか?

加島:現在visionOS向けのコンテンツ開発には主にXcodeとUnityを使った方法があります。
普段Unityでの開発がメインなので、UnityのPolySpatialというパッケージを活用させていただいています。
しかし、現状使える機能に制限があり、visionOSの全ての機能を使えないのが難点です。
機能をフル活用するため、Swiftの学習を絶賛進めています。

まとめ

今回は、加島にApple Vision Proのコンテンツ、visionOSアプリの開発についていろいろ聞いてみました。
まだ発売されて間もないApple Vision Proでどんな面白い体験が生まれるか、今後にも期待したいと思います!

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Apple Vision Proを体験してみたい!という企業さんがいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお声がけください。


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