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二つの立場を経験したから分かる業務意識とは

D’s Baseは、“アプリケーション開発” に携わるディレクターのノウハウ共有や、エンジニアの方々へのインタビューを通して、ディレクターとエンジニアが少しでも仕事が進めやすくなるような情報を発信しています。

第2弾の記事は、弊社開発部で数々のシステム開発や運用保守案件を担当し、現在はディレクターとしても案件に携わっている宝田さんにインタビューしました。

ディレクター・エンジニアとして二つの立場を経験しながら、普段業務を行う上でどのようなことを意識しているのか、リアルな経験談を聞いてみました。

二つの立場を経験する宝田さんについて

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D’sメンバー:本日はよろしくお願いします!まずは宝田さんの自己紹介と普段の業務内容について教えてください。

宝田さん:私は開発部に所属し、エンジニアとして開発業務をメインに担当していますが、案件によってはディレクターとして進行管理を担当することもあり幅広く業務に携わっています。
エンジニアとしては、サーバー内のプログラム修正や問題がおきた場合の原因調査などを、ディレクターとしては、社内外の要望をまとめて外部ベンダーとのテクニカル面のディレクション業務を行っています。
現在は、音声配信サービスアプリや子育てメディアの運用保守をメインで担当しています。

D’sメンバー:ありがとうございます。
それでは、現在の業務内容を踏まえて質問をさせてください。

相手に伝えるということ

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D’sメンバー:先ほど、エンジニア・ディレクターの両面の立場にあるとのことでしたが、自身が相手に伝わるような良い伝え方、逆にこういう伝え方は相手に伝わらないなど「伝えるということ」について、日頃から意識していることはありますか?

宝田さん:ディレクターがエンジニアに依頼を出すときは、たたきでも良いので、要件の仕様を理解した上で提示することが大切だと思ってます。仕様を提示してくる段階で、単に「こういう機能が欲しい」だけではなく「何故こういう機能が欲しいのかという背景や今後の運用方法など」まで伝えていただけると、案件に最適な進め方や実装方法などがイメージしやすくなります。
人によっては箇条書きで簡潔に要件を伝える場合がありますが、背景や今後の運用方法などを想定していないことが多いため、想定とは違ったものが実装されやすくなり、運用フェーズではじめて想定外の事象が発生したりと、認識の齟齬が起きやすくなります。

なお、作業の期限を伝えない方がいますが、エンジニアの場合、並行してさまざまな案件の実装作業をすることが多いため、「いつまでに」ということを明言しない場合は、作業の中でも優先度が落ちてしまいます。
そのため、しっかり作業の期限を伝えて頂けると助かります。

D’sメンバー:ありがとうございます。
ディレクターとして仕様を提示する際は、私たちもしっかりと要件や背景を理解した上でエンジニアに伝えられるように意識していきたいですね。

コミュニケーションで気をつけていること

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D’sメンバー:次に、相手に何かを伝える際に意識してることや気をつけていることはありますか?

宝田さん:エンジニアの立場としてディレクターに伝えるときは、可能な限り専門用語を使わないように心がけています。
これはエンジニアとして作業しているときは、あまり意識していなかったことなのですが、ディレクターとして仕事をするようになりエンジニアがよく使う専門用語は知識を持っていないと、理解できていないまま話が進んでしまうことが多々あることに気が付きました。

特にクライアントなどにそのまま伝えてもわからない場合が多いため、わかりやすいように例を出しながら言い換えたり、図などの資料を用意して説明しています。

また、最近ではチャットを利用して、コミュニケーションをしますが、連絡が来たときに内容は確認できても、会議中などですぐに返信できない場合があると思います。そのような場合に、相手に既読したということを伝えるためにスタンプ機能を利用して、まずは相手に既読が伝わるように意識しています。

特に急ぎの返信の場合は、少しでも早く確認しているということが伝わるようにすることで、相手も確認はしているという安心感を持って頂けますので、その後すぐに返信することでコミュニケーションが途切れないように気をつけてます。

D’sメンバー:忙しい場合でも、相手に既読が伝わるようにするということはとても重要ですね。
私たちも積極的に取り入れていきたいですね。

先輩が教えてくれた言葉

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D’sメンバー:これまでのお話を受けて、宝田さんが思う理想のディレクターやエンジニアはどのような方なのでしょうか?

宝田さん:以前ある先輩が教えてくれた「入口と出口をしっかり管理できるのが良いディレクターである」という言葉が記憶に残っています。

このことを開発案件に当てはめますと「要件定義と成果物の品質担保についてのスキルがあるディレクターが良いディレクターである」と私はこの言葉を解釈しています。

例えば、開発案件においては、入り口である要件定義に不備があると、完成したものにも不備がありますし、その不備による仕様変更でもスケジュールが破綻します。
また、出口である成果物の品質担保を怠った場合は、大きな不具合などが発生し、最悪の場合は損害賠償等の話にも発展するなど大きなリスクをはらんでいます。

この品質担保の方法はいくつもありますが、適切な試験をおこなうか、他の担当者が作成した試験項目を監修できる事があると思います。もちろんスケジュール管理など、その他にも大切なスキルは沢山あると思いますが、制作物を納品する業務上、特に重要なことが「入口と出口である」という言葉は、深く印象に残っています。

そんな私自身も完璧ではないのですが、自身の理想像に近づけるように、より頑張りたいと思います。

テレワークのコミュニケーションで意識していること

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D’sメンバー:最近はテレワークで業務を進めることが多いと思いますが、顔が見えない方との文章のやりとりやテレカンなども多く、対面で話すことが難しい状況だと思います。
そんな状況下で気をつけていることはありますか?

宝田さん:これは先ほどお話したコミュニケーションに関しての延長なのですが、チャットなどのやりとりの場合に、文章から読み取れる相手のテンションに合わせた返信を心がけています。

D’sメンバー:なるほど、、、これはテレワークを行う全員に当てはまりそうですね。

宝田さん:私は顔が見えないからこそ、文章で相手に与える印象が大事であると思います。
例えば、長文で何かを伝えたい際に、その返信が一言のみの場合は、そっけないなどの印象を持たれやすいこともあるかと思います。

気を使ったような長文で丁寧な文章が送られた場合は、こちらも同じように丁寧な文章で返したり、短絡的で要件をまとめて返信が欲しい文章の場合は、要点だけスマートに返信したりなど、常にテキストのやりとりは、相手に合わせた返信を意識しています。

D’sメンバー:テレワークだからこそテキストが与える印象はすごく大事ですね。
その他に、テレカンなどで気をつけていることはありますか?

宝田さん:案件にもよりますが、テレカンでも顔を出す場合と出さないで進めるものがあると思います。私は顔を出して話す場合は、表情やカメラ目線を意識して話すようにしています。

また、音声のみの場合は、相手の顔が見えないためなるべく相手に寄り添った対応を心がけています。声を大きくはっきりとお話しすることや、相手のお話に対してうまく相槌を入れることなどを意識しています。

当たり前のことかもしれませんが、こういった意識を持ちながら話すことで相手に与える印象がすごく変わると思っています。

D’sメンバー:ありがとうございます。テレワークでは相手に寄り添うことが一番大切なことですね。

宝田さん、本日はありがとうございました。

お話を聞かせていただき、改めてディレクター目線やエンジニア目線の業務で意識していることを沢山聞かせていただきました。