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プログラミングを始めてからフリーのエンジニアとして食えるようになるまでにやったことを書く

「プログラミングを始めて1人前になるまでどれくらいかかるの?」
最近この質問をよく受ける。

1人前の定義は分からないけど、プログラミングを始めてちょうど3年が経ったので、1つのサンプルとしてぼくのエンジニア人生をふり返って考えてみよう。

◆   ◆   ◆

ぼくは2017年12月に独学でプログラミングをかじった後、翌年1月からスタートアップ企業でエンジニアインターンを始めた。
5社くらい応募して面接まで進んだのが2社、採用されたのが1社だった。

当時大学を休学していたぼくは面接官に
「最初の3ヶ月はまだ休学期間中なので週5で来て早く仕事に慣れたいです」
と言ったんだけど、それが
「ずっと週5で来れる」と間違って社長に伝わっていた。
「採用されるためにウソをついた人」みたいな感じで見られ、めちゃくちゃ幸先の悪いスタート。

当時まだ立場が弱くて、誤解を解くために強く反論することができず、これから仕事をがんばって認めてもらうしかないか、と飲み込んだ。

環境構築をなんとか終えて、最初の仕事は、APIを使って他社サービスとの連携機能を作ること。
だけど、まずAPIがなんなのかわからないし、GitもVirtualboxもわからないし、サーバーという概念すらよくわかっていない。
そもそもProgate上でしかプログラムを書いたことがなかった。

何から手をつけたらいいかわからないし、どんなキーワードでググれば良いかも分からない。
社長への進捗報告であまり進んでいないことがわかると、「自分で実装できないんだから、ちゃんと周りに聞け」と怒られる。
エンジニアの先輩に聞くと、ものすごく嫌な顔をされる。

そんな日々が3ヶ月続いた。この時期が一番キツかった。たぶん嫌われてたし、すぐやめると思われてたはず。

◆   ◆   ◆

なんとか3ヶ月頑張ったもののまだ分からないことだらけだったので、インターンと並行して、プログラミングスクールに入ることにした。
費用は3ヶ月で10万円ほどとそんなに高くなかったけど、当時すでにリボ払いの借金苦の中にいたので、36回払いの3年ローンを組んで入学した。
(今も払い続けているw)

プログラミングスクールのカリキュラムを修了すると、スクールで学んだことと、今までインターンでやっていたことが頭の中で繋がって、楽しくなってきた。
何が分からないかも分からない状態から、分からないことが明確な状態に変わり、夢中になって勉強した。

大学を卒業する頃には「技術も分かる何でも屋」的なポジションで重宝されるようになっていた。インターン開始当初から考えると、社員や社長からの扱いが笑っちゃうくらい変わっていた。

大学を卒業し、そのまま正社員として入社する。
決め手は初日から即戦力として現場で働けること。
「実力がないとゴミみてえに扱われる、実力があると自由に振る舞える」ということを強く実感していたので、できるだけ早く現場に入って、経験を積んでいける環境がよかった。

◆   ◆   ◆

そして入社から半年後に退職して、フリーランスになった。
もともと会社に依存せずに稼げるようになりたいと思っていたし、うまくいかなかったらその時に転職すれば良い。

まずはネットで広告を出したり知り合いに紹介してもらったりして、LP制作やホームページ制作をやってみた。

なんとか納品はできたものの、安定した収入がないと精神的にキツいと感じたし、また仕事の回し方とか案件の取り方とかをもっと学びたいと思い、家の近くのweb制作会社に業務委託で常駐することにした。

そこでは元々web制作を手伝うつもりだったんだけど、ちょうど参画したタイミングでその会社のクライアントにシステム開発の要望があって、しょっぱなからRailsでシステム開発をすることになった。

web制作より楽しいし、単価もずっと高いことがわかったので、もうweb制作の仕事はやめて、システム開発にシフトすることに決めた。

その会社で働きながら、独学で勉強したり、エンジニアのオンラインコミュニティに入って繋がりを増やしたり、技術記事を書いたり、フリーランスエージェント7社くらいと面談をして今の自分が参画できる案件のレベルを確認したりした。

それらを続けているうちに、
・近所の会社に1日4時間常駐すれば最低限の生活費を稼げて
・仮に契約を切られてもすぐに他の仕事が見つかる自信があり
・知り合いのエンジニアと案件を紹介し合うことができる
ようになった。

◆   ◆   ◆

プログラミングを始めてちょうど3年が経った。
大儲けとはいかないが、やりたくない仕事を断れるくらいの余裕はできた。

「プログラミングを始めて1人前になるまでどれくらいかかるの?」
最近この質問をよく受けるようになったのは、ようやくぼくが1人前のエンジニアに見えるようになってきたからかもしれない、とか言ってみる。

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この記事はエンジニアと人生 Advent Calendar 2020 9日目の記事です。8日目はMiyama Yutaさんの「エンジニアと人生:2020年が私に与えた影響」、明日はkitabatakeさんの記事です。お楽しみに!

最後まで読んでいただきありがとうございました!