Chie

◆教材編集者。ここでは教育や海外の文化に関する文章を書いています。 ◆趣味は、歌と踊り…

Chie

◆教材編集者。ここでは教育や海外の文化に関する文章を書いています。 ◆趣味は、歌と踊り。東欧の民族舞踊や日本の盆踊りを踊ったり、各国の民謡を歌ったりしています。

マガジン

  • 旅の記録

  • 私の語学遍歴

    これまで私が学んだ言語について書いています。

記事一覧

"聴覚優位の夫"と"視覚優位の妻"の語学勉強法の違い

私たち夫婦は、どちらも言語学専攻出身です。先日、夫と話をしていて、お互いの語学の勉強方法や暗記方法の違いがわかって面白かったので、備忘録として残しておきたいと思…

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1か月前
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|旅の記録|竹富島・石垣島 #2

島を歩く  竹富島で一夜を明かし、2日目は島を歩いて回る一日となった。  まず行ったのが、島で観光客に人気のスポット「西桟橋」。天気の良い日は美しい夕日が見える…

Chie
2か月前
2

|旅の記録|竹富島・石垣島 #1

 2024年2月、2泊3日で沖縄県の竹富島と石垣島へ行ってきた。 1日目  関空から約3時間のフライトで、石垣空港に着いた。降りた瞬間、湿気を感じる。気温は20度程度。…

Chie
3か月前
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私の語学遍歴⑪ブルガリア語

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ブルガリア語との出会い~学び  ブルガリアというと日本ではヨーグルトのイメージが強く、それ以外の印象はあまりないかもしれない…

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3か月前
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私が今年読みたい学びの本 3選

 「今年学びたいこと」という特集に乗っかり、私が今年必ず読みたい!と思っている本を3冊、ご紹介します。以下に挙げるキーワードが気になる方にとって、何かの参考にな…

Chie
3か月前
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私の語学遍歴⑩ロシア語

 ずいぶんご無沙汰していた「私の語学遍歴」シリーズ。ついに二桁台まできました。今回はロシア語についてです。 ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ロシア語との出会…

Chie
5か月前
1

旅行の記録◆マケドニア(スコピエ・オフリド)

2012年6月、バルカン半島のマケドニアを訪れたときの記録です。 当時、私はポーランドに留学中でした。ポーランドからブルガリアのソフィアに飛び、そこから陸路でマケドニ…

Chie
5か月前
3

モンゴル武者修行の記録(写真)

2023年8月4日~11日の一週間、モンゴルへ行ってきました。 草原のツーリストキャンプでは、4日間で乗馬やゲルの組み立て方などを遊牧民から教えてもらったり、モンゴルの…

Chie
6か月前
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私の語学遍歴⑨モンゴル語

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 モンゴル語との出会い〜学び モンゴル語を初めて学んだのは大学2回生のとき。履修するならなんか珍しい言語をやりたいな、と思って軽…

Chie
7か月前
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アウシュビッツ収容所博物館を見学してから10年以上、心に抱き続けていること

 私は人間の性質や感情について、オセロの駒のようなイメージを抱いている。「怒りっぽい・怒りっぽくない」「思いやりがある・ない」などの様々なパラメーターがあり、ほ…

Chie
8か月前
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私の語学遍歴⑧ポーランド語 その2

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ※この記事は、「ポーランド語 その1」の続きです。 ポーランド語学習の楽しさ② ポーランド語学習の楽しさの2つ目は、性・数・格…

Chie
10か月前
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映画「夢みる小学校」を観て

映画「夢みる小学校」の上映会に行ってきました。知人に勧められて、観たいと思ってた映画です。 全国各地の“自由な”学校を追ったドキュメンタリー。 国語や算数などの…

Chie
10か月前
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私の語学遍歴⑦ポーランド語 その1

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ついにきましたポーランド語!私が大学で専攻した言語です。 ポーランド語との出会い~学び 私のいた言語学専攻では、第二外国語以…

Chie
10か月前
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自由とはどんなものか

あなたにとって「自由」とはどんな状態ですか? 私は子どものころから漠然と「自由になりたい」とずっと思い続けていました。最近になって、自分にとっての「自由」を少し…

Chie
10か月前
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公教育以外の選択肢。"デモクラティックスクール ASOVIVA!"を見学してきました

こんにちは。Chieです。「主体性」「探究学習」などをキーワードに、これからの教育について考えています。 さて、2023年6月中旬に、大阪にあるデモクラティックスクールA…

Chie
10か月前
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私の語学遍歴⑥バスク語

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 バスク語との出会い~学び バスク語との出会いも合唱から。中学2年のとき、スペインのバスク地方で行われる合唱コンクールに出場す…

Chie
11か月前
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"聴覚優位の夫"と"視覚優位の妻"の語学勉強法の違い

私たち夫婦は、どちらも言語学専攻出身です。先日、夫と話をしていて、お互いの語学の勉強方法や暗記方法の違いがわかって面白かったので、備忘録として残しておきたいと思います。 まず、簡単に私たちの自己紹介を。 私たちが出会ったのは、大学の民族舞踊サークルでした。卒業して10年以上経った今でも、一緒に民族舞踊のパーティへ行って踊ったり、語学の知識や合唱経験を活かして各国の民謡を歌ったりしています。 【夫】 言語学者。専門は認知言語学・アイヌ語。 ネイティブと間違えられるほど

|旅の記録|竹富島・石垣島 #2

島を歩く  竹富島で一夜を明かし、2日目は島を歩いて回る一日となった。  まず行ったのが、島で観光客に人気のスポット「西桟橋」。天気の良い日は美しい夕日が見えるらしい。夕暮れ時でもなく、晴れてもいなかったが、海から離れた京都市在住の私たちは、まず海を見に出かけた。  土壌に恵まれない竹富島では米作りができず、かつては舟に乗って西表島へ渡り、稲作を行っていたそうだ。  とにかく風が強くて、桟橋の先のほうまで行くと飛ばされそうだ。髪の毛を振り乱しながら夫婦で写真を撮り合っ

|旅の記録|竹富島・石垣島 #1

 2024年2月、2泊3日で沖縄県の竹富島と石垣島へ行ってきた。 1日目  関空から約3時間のフライトで、石垣空港に着いた。降りた瞬間、湿気を感じる。気温は20度程度。思ったほど暖かくはない。初日の宿は竹富島でとっているので、まずは竹富島へのフェリーが出ている離島ターミナルへ向かう。空港から路線バスで30分ほどだ。  離島ターミナルに着き、竹富島までの往復切符を買う。買った後で、フェリー運行会社には2社あり、同じ行き先の時刻表が2つあることに気づいた。価格はそれほど変わ

私の語学遍歴⑪ブルガリア語

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ブルガリア語との出会い~学び  ブルガリアというと日本ではヨーグルトのイメージが強く、それ以外の印象はあまりないかもしれないが、私が大学時代に所属していた民族舞踊研究会では、かなりの存在感をもっていた。そこでは、ブルガリアの踊りと言えば、7拍子や11拍子などの変拍子の曲に合わせた激しい動きと複雑なステップだった。「ブルガリアの踊りが好き」と言えば、それは「激しい運動が好き」というのとほぼ同意だった(なお実際は、ゆったりとした踊りもあ

私が今年読みたい学びの本 3選

 「今年学びたいこと」という特集に乗っかり、私が今年必ず読みたい!と思っている本を3冊、ご紹介します。以下に挙げるキーワードが気になる方にとって、何かの参考になれば幸いです。 1.『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』  「NVC(Nonviolent Communication)」をご存知でしょうか。米国の心理学者マーシャル・B・ローゼンバーグ氏が提唱したもので、日本語では「非暴力コミュニケーション」と呼ばれます。  私は昨年(2023年)、とある講座でN

私の語学遍歴⑩ロシア語

 ずいぶんご無沙汰していた「私の語学遍歴」シリーズ。ついに二桁台まできました。今回はロシア語についてです。 ※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ロシア語との出会い〜学び  ポーランドに語学留学していたとき、ウクライナ人とカザフスタン人のクラスメートがいた。その二人がロシア語で話をしているのを聴いたのが、ロシア語の音を初めて認識した機会だった。ポーランド語と比べてイントネーションが強く、ウクライナ語に比べて発音が硬い感じがするな、と思った。何だかロシア語は発音がとっつ

旅行の記録◆マケドニア(スコピエ・オフリド)

2012年6月、バルカン半島のマケドニアを訪れたときの記録です。 当時、私はポーランドに留学中でした。ポーランドからブルガリアのソフィアに飛び、そこから陸路でマケドニアに入りました。 6月とはいえ30度を超える気温で、とても暑かったのを覚えています。「真夏になれば40度を超えるよ」と宿のおじさんはニヤリと笑いながら話していました。 スコピエ オフリド オフリド湖はヨーロッパ最古の湖とされており、その湖畔にある都市オフリドとオフリド湖が合わせて世界遺産に登録されています。

モンゴル武者修行の記録(写真)

2023年8月4日~11日の一週間、モンゴルへ行ってきました。 草原のツーリストキャンプでは、4日間で乗馬やゲルの組み立て方などを遊牧民から教えてもらったり、モンゴルの伝統歌唱であるホーミーや馬頭琴の演奏を聴いたりと、全身でモンゴルを味わう旅となりました。 その旅の写真を紹介します(随時更新)。 旅の詳細は、ZINE『草原を全身で味わった』にまとめました。 500円(税込)+送料で販売中。 お問合せはchie.kyoto★gmail.com(★→@)まで。 草原にて

私の語学遍歴⑨モンゴル語

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 モンゴル語との出会い〜学び モンゴル語を初めて学んだのは大学2回生のとき。履修するならなんか珍しい言語をやりたいな、と思って軽い気持ちで選んだのが始まりだった。 学び始めてまず苦労したのが発音だった。なにせ「ありがとう」(Баярлалаа)が発音できない。初めて先生の発音を聞いたとき、「なんやこの音は⁉︎」と思った。最も特徴的なのはエル(л)の音だろう。英語のエルとはまったく違って、当時の私にはsの音に聞こえた。摩擦音っぽいのだ

アウシュビッツ収容所博物館を見学してから10年以上、心に抱き続けていること

 私は人間の性質や感情について、オセロの駒のようなイメージを抱いている。「怒りっぽい・怒りっぽくない」「思いやりがある・ない」などの様々なパラメーターがあり、ほんのちょっとしたきっかけで、1つ1つの駒が表になったり裏返ったりする。基本的な性格の傾向はあるとしても、思いやりがあるように見えた人が突然暴言を吐いたり、冷徹に見える人が突然感動の涙を流したりすることもある。その時々でどのような性質が現れるかは、誰にもわからないのではないかと思う。  このイメージは、夏目漱石の「ここ

私の語学遍歴⑧ポーランド語 その2

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ※この記事は、「ポーランド語 その1」の続きです。 ポーランド語学習の楽しさ② ポーランド語学習の楽しさの2つ目は、性・数・格の一致です。 文法的性は、単数では3つ(男性・女性・中性)、複数では2つ(男性人間・非男性人間)の区別があります。 格は、7つ(主格・生格・与格・対格・造格・前置格・呼格)。 名詞も形容詞も動詞も、これらに従って変化するので、変化表がかなり複雑になります。まず、ここでつまずく人は多いかも…。でも、これこそ

映画「夢みる小学校」を観て

映画「夢みる小学校」の上映会に行ってきました。知人に勧められて、観たいと思ってた映画です。 全国各地の“自由な”学校を追ったドキュメンタリー。 国語や算数などの教科学習ではなくプロジェクト学習を中心に学ぶ学校や、通知表のない学校、校則を一つずつ無くしていき、最後には校則も定期考査も無くした学校。どれも、文科省に認定されてる私立学校や公立学校です。 いい意味での驚きや疑問がたくさん沸いた映画でした! 以下、感想をぽつぽつと書きます。 「評定」は義務ではない なにより驚い

私の語学遍歴⑦ポーランド語 その1

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 ついにきましたポーランド語!私が大学で専攻した言語です。 ポーランド語との出会い~学び 私のいた言語学専攻では、第二外国語以外に語学を8単位(つまり、たいていは4つの言語)を履修しなければ卒業できない決まりになっていました。そこで、なるべく珍しい言語や似ていない言語同士を履修したほうが違いがわかって楽しいだろう!と思って私が選んだのが、スワヒリ語・ラテン語・ポーランド語・モンゴル語だったわけです。 ポーランド語を選んだのは、所属

自由とはどんなものか

あなたにとって「自由」とはどんな状態ですか? 私は子どものころから漠然と「自由になりたい」とずっと思い続けていました。最近になって、自分にとっての「自由」を少し言語化できるようになってきたので、ここに記録したいと思います。 私にとって自由とは、 "自らの意思で選び取り、その選択の責任を引き受けること" です。 例えば、就活でリクルートスーツを着る場合。 「就活では黒のスーツを着るものだ(着るべきだ)」 と思って着るのではなくて、 「就活では志望する企業にこういう印象を与え

公教育以外の選択肢。"デモクラティックスクール ASOVIVA!"を見学してきました

こんにちは。Chieです。「主体性」「探究学習」などをキーワードに、これからの教育について考えています。 さて、2023年6月中旬に、大阪にあるデモクラティックスクールASOVIVA!さんを訪問し、スタッフのお一人、古元かおりさんにお話をうかがってきました。 子どもが学校に行きたがらないとき、公教育以外にどのような選択肢があるのか。ずっと公立学校に通って育った私にとって、今回うかがったスクールの様子は想像もしなかったことばかりでした。この記事を読んで、こんな場所もあるという

私の語学遍歴⑥バスク語

※語学遍歴シリーズindexはこちら。 バスク語との出会い~学び バスク語との出会いも合唱から。中学2年のとき、スペインのバスク地方で行われる合唱コンクールに出場することになり、コンクールの課題曲としてバスク語の歌が課されました。練習風景で覚えているのが、ネイティブの方が録音したバスク語の歌詞の発音を聴いたこと。そのときの声の響きやアクセントは今も耳に残っています。英語と比べて一音一音をはっきりと発音する、ちょっと硬い感じの言葉だなと感じました。 大学生になったあるとき