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私の語学遍歴⑥バスク語

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バスク語との出会い~学び

バスク語との出会いも合唱から。中学2年のとき、スペインのバスク地方で行われる合唱コンクールに出場することになり、コンクールの課題曲としてバスク語の歌が課されました。練習風景で覚えているのが、ネイティブの方が録音したバスク語の歌詞の発音を聴いたこと。そのときの声の響きやアクセントは今も耳に残っています。英語と比べて一音一音をはっきりと発音する、ちょっと硬い感じの言葉だなと感じました。

大学生になったあるとき、部室の大掃除をしていると、古本を捨てに行こうとしている先輩の手に『バスク語入門』があるのを発見。すぐに「それ、捨てるなら私欲しいです!」と言って、ラッキーにもテキストを入手しました。そして早速、独学で学び始めました。

バスク語は周辺のヨーロッパの言語とは全く文法が異なっていて、系統不明とされている言語です。「能格」という、あまりなじみのない特徴を持っているのですが、これがややこしい。とりあえずWikipediaを見てみます。

能格言語(のうかくげんご、Ergative language)とは文法において、自動詞の主語(S)と他動詞の目的語(P)が同列に扱われ、他動詞の主語(A)だけが別の扱いを受けるという性質(能格性、ergativity)をもつ言語のことである。

Wikipedia「能格言語

例えば
(A)「私がボールを転がす」(他動詞を用いた文)
(B)「ボールが転がる」(自動詞を用いた文)
という例文で考えると、日本語の場合、(A)「私が」と(B)「ボールが」の2つが主格で、「ボールを」(A)が対格です。

いっぽうで能格言語の場合、(A)「私が」にあたる部分が能格、(B)「ボールが」と(A)「ボールを」にあたる部分が絶対格、という区分になります。
(詳しく知りたい方は、wikiなどでお調べくださいませ)

バスク語を学んだ感想

  • 独学だったし勉強不足もあるけど、能格のしくみをパッと理解できるようになるところまで到達できず、確か1年足らずで挫折しました。でも楽しかった!

  • CD無しのテキストで勉強したので発音は学んでないけれど、昔バスク語の歌を歌ったときの感覚としては、発音は比較的やりやすかった覚えがあります。基本的にローマ字読みで、日本語ネイティブにはとっつきやすいかも。

最後に、バスク地方について。
海の幸・山の幸に恵まれ、とても食事が美味しい地域として知られています。中学生のころに訪れたときは、"人と自然が対立するものではなく、自然とともに生きる"という空気感が感じられて、なんだか日本と雰囲気が似てるなあと思いました(日本語とバスク語が似てる説とか、いろんな刷り込みのせいかもしれない)。もう一度行きたい場所の一つです。

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