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私の語学遍歴⑪ブルガリア語

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ブルガリア語との出会い~学び

 ブルガリアというと日本ではヨーグルトのイメージが強く、それ以外の印象はあまりないかもしれないが、私が大学時代に所属していた民族舞踊研究会では、かなりの存在感をもっていた。そこでは、ブルガリアの踊りと言えば、7拍子や11拍子などの変拍子の曲に合わせた激しい動きと複雑なステップだった。「ブルガリアの踊りが好き」と言えば、それは「激しい運動が好き」というのとほぼ同意だった(なお実際は、ゆったりとした踊りもある)。
 私も入部当初からブルガリアの踊りが好きで、先輩が配ってくれる歌詞カードを見てはブルガリア語の歌詞を覚えた。キリル文字は読めなかったので、カタカナ表記か日本語の空耳で歌った。

 4回生のときにポーランド語やスラブ諸語を専攻するようになり、どういうルートだったか、中古のブルガリア語-ロシア語辞書を入手し、歌詞の意味を調べるようになった。ロシア語とどこか似ているが、まったく意味の類推ができない単語も多かった。今思い返せば、文法もわからずに単語の意味だけを調べて、ハチャメチャな解釈をしていた。

 そして、大学院生のころ、ブルガリア人の方からブルガリア語を学ぶ機会が訪れた。その方とは、インターン先の国際交流協会で知り合った。ブルガリア語の勉強会を開いているというので、私も参加させてもらうことになった。
 月に1回ほど、カフェの片隅で、数人の日本人とともにブルガリア語を教わった。何よりネイティブの発音を耳にできることが貴重だった。文法はあまり覚えていないが、ブルガリア語の音の雰囲気は覚えている。私はたびたびロシア語風に発音してしまい、よく注意された。

 勉強会は数年続いたが、ブルガリア人の方が帰国することになり、終わってしまった。それ以来6年ほど、学ぶ機会はなくなっていたが、昨年になってブルガリア語の歌を歌う機会をいただき、発音の練習をするようになった。どこでどういうご縁が巡ってくるのかわからないものである。今後もご縁を大切に、語学や歌に取り組んでいきたいと思う。

番外編(ブルガリア料理の紹介)

 ブルガリアへは2度訪れる機会があったが、ブルガリア料理の「タラトル」という冷製スープがとてもおいしいので、ご紹介したい。

夏になるとよく自宅で作る

 6月末のブルガリア・ソフィア。気温は30度を超え、非常に暑い日だった。そのときに入ったレストランでいただいたこのスープが美味しくて美味しくて。忘れられない味になっている。
 水・ヨーグルト・塩少々・にんにくチューブ・刻んだキュウリ・オリーブオイルがあれば簡単に作れるので、夏になったらぜひ作ってみてほしい。

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