サシ飲み日記 vol.13 現実と夢
飛騨牛繁殖農家(畜産家)
じゅんやさん(下呂市上原 夏焼)
出身:下呂市小ヶ野
口癖:繁殖農家 肥育農家 評価
性格:堅実 夢 家族想い
出鼻くじかれた(前向き)。
いきなり「子牛せり市名簿」ってのを見せられて。
父牛、2代祖、3代祖、4代祖。
血統や過去の評価からの期待育種価。
牛の名前、専門用語、多過ぎる。
正直ついていけない。
オレの基礎知識なさすぎる。
乾杯前から牛物語。
喋る喋る。
そんなじゅんやさん、下呂上原に移住して保育園の保護者会で料理つくったときとか、お米づくり体験のときとか、上原農家の会(宴会)のときとか。
何回か会ってるんだけど、ほとんど喋ったことなくて。
第一印象、そんなに喋らない、寡黙な職人さん。
ギャップ!
今日はこのペースに飲まれよう☆
「そろそろ飲んでもいいかな?」
乾杯!
飛騨牛の歴史。
神戸牛のこだわり。
知らないことを専門家から教えてもらえるのは楽しい。
サシ飲みってある意味、社会勉強。
生産者さんから牛肉の基礎知識教えてもらってる。
こんな超贅沢な時間、なかなかない☆
《サシ飲みインタビュー》
◯牛語り◯
子牛を育て売る。
繁殖農家が育てた子牛を肥育農家が引き継ぎ育てる。
精肉になるまで、最後まで見たい!
牛を始めたとき、県外から牛を持ってきた。
周りから文句言われた、県内の使え!
当時は岐阜県に使いたい牛いなかった。
今は地元の牛買って、県外の牛も買ってやってる。
いい牛つくりたい!
肥育農家さんに喜んでもらいたい!
ただ単純に肥育農家さんにオレの子牛を使って儲けてもらいたい!
託す。
オレの子牛、大成してくれ!
今の年寄衆はそこまで見えてない。
肥育農家さんに売って終わり。
若い衆は違う。
どーゆー過程で精肉になるのか?
どう評価されるのか?
結果出なかった場合、オレの飼い方は正しかったのか?間違っていたのか?
最後まで見るとわかる。
だから見に行く。
評価されることは大切。
いいものを出さないと値段がつかない。
どうせやるなら高く売りたい。
オレがいいって思っとっても、数字出ないとダメ。
リピートしてくれる肥育農家さん。
若い子増えてきた。
こういう血統が求められとる。
それをやる。
美味いだけじゃなく評価され、オレも肥育農家も儲かる牛を育てるんだ!
◯牛の世界◯
牛の世界は長い。
5年後(精肉になるまで)に標準を合わさなきゃダメ。
流行りも時代もある。
流行りに乗ってたら、5年後は時代遅れ。
先読みも時代に左右されないことも大切。
◯値段◯
共励会(きょうれいかい)で評価されることが大切。
牛飼いとしてのステータス。
ボーナスあり!
kg1万アップ、2万アップ。
数年前は㎏10万円アップ!とか。
そんな世界。
肥育農家へ託したあと、1頭あたり4000万円の値が付くこともある。
夢がある世界!
うちら繁殖農家はその土台をつくってる。
そこを目指してる。
去年2頭取った。
トップ1.2フィニッシュ!
牛飼いの誇り。
運もある。
環境もある。
だからこそ次を目指す。
もう1回トップを取る!
オレの牛でもう1回取りたい。
◯結局◯
牛の美のコンテスト。共進会。
かっこいい!憧れ。
思いっきりやった。
結果、イメージと違った。
無理やり運動、食事制限。
不自然に育てるストレス。
牛も苦しんでる。
ただし名誉あり。
新聞、メディアなど露出。
嬉しいっちゃ嬉しいけど、誰のためにもならん。
娯楽みたいなもん。
金にもならん、牛のためにもならん。
共進会辞めた。
牛は健康で、子供産んで育つ。
それだけでいい。
健康がいちばん。
◯漫画 アニメ◯
ワンピース、ジブリ、ディズニー、スラムダンク、幽遊白書、まどかマギカ。
盛り上がった話題のひとつ。
◯子育て◯
ほぼ同級生のこどもいるから、保育園、小学校、中学校など。
これからもっと繋がり強くなるね。
改めてよろしく!
◯印象◯
「なんで?それに尽きる。」
「料理人で自営業やってた人間が、地域の雑用係、地域おこし協力隊になんでなるのか?理解できない。って。」
『それは色々あるんだけど、自営業は期間限定だったしね。上限6年。出産とか狩猟とか。』
『もう知ってると思うけど、地域おこし協力隊ってある意味自営業だからね。起業準備期間。地方で起業し継続する。これだけで地域のためになるんだよ。間違いなく長い目で見たら。それを成功させなきゃいけないのは絶対なんだけど。』
「その辺の話、最近知って。そんなやり方もあるんだって。」
「新規就農と似ている。」
「新規就農で農家さんが面倒見て起業して。だけどうまくいかないから帰るって人多過ぎて。それこそが税金の無駄遣いって思ってて。」
「地域おこし協力隊ってのも似たような制度だね。」
「だったら、起業して商品つくってお金産んで、地域やいろんな人に還元して、更にそれを継続して。1代で終わらせるんじゃなく後継者育てて。」
「税金使ってやるんだから、そこまでやらなきゃダメだよね。」
『そーだね。だいたい似た考え。だからこそ、意地でも特定の組織に所属して雑用ばっかりやる。ってのは断固拒否。それこそが税金の無駄遣い。結果、誰のためにもならない。それは地域おこしでもなんでもない。そんなことをやっているようでは地域つぶしに加担することになってしまう。人も育たない、誰も得しない。だから意地でも雑用はやらない。その先は定住に直結しないって目に見えてるから。草刈りとか害獣対策の柵立てとか、地歌舞伎とか伝統行事とか。みんなの生活や生き甲斐に直結する部分はやるけど。』
『誰もそんなこと望んでない。国税なんだ。来る前からそー思ってたんだけど、ギャップあるよね。まだまだ。こき使いたいなら正式に雇用しろ。話はそれからだ。みたいな?オレは誰かに雇用される気一切ないけど。そんなこと言われたら即辞める。だから起業準備期間として、田舎暮らしをより安定した状況でスタートさせるために地域おこし協力隊という制度を活用している。それだけ。定住、起業こそが地域おこしだからね。』
『まぁ、なんとかなると思ってるよ。オレの計算では。だからこそのサシ飲みなんだし。』
『サシ飲みやって良かった?』
「良かった。」
『それが聞けただけで嬉しい。』
『飛騨牛の歴史や繁殖農家の想い、聞けて最高だったね☆』
「『今日はありがとう!』」
オレの主音声はグダグダだから、サシ飲みやったみんな!
facebookで副音声アップしてね☆
1行でいいから!
それで完成する。という妄想。
タグ付け必須☆
みんな!
時代は『サシ飲み』だね☆
ということでvol.14へ。
to be continued
*参考資料*
『サシ飲み』
https://note.mu/cyu/m/m77de18d4b3db
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?