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Vinca Petersen/No System 2nd edition2020

こんにちは、CYROのジュンジです。

1999年の初版からおよそ20年振りの今年2020年8月に再度発売となりました「Vinca Petersen/No System 」。

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うれしいことにCYROでもお取り扱いさせていただいてます。

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本の紹介はONLINE SHOPで書きましたが、こちらのnoteで彼女のこと、この本のこと。少し追記で紹介させてください

Vinca Petersenは写真家・アーティスト・活動家です。

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ヴィンカは17歳の時に家を出てロンドンに渡りました。稼ぎのためにファッション・モデルを行なっており、そのときに出会ったのが伝説の女性写真家Corrine Dayでした。
コリーヌはヴィンカの写真を賞賛し、励まし、もっと撮ることを勧め、フィルム、時にはカメラまで買い与えたと言います。
当時ヴィンカはFree Partyに出入りをして、その記録として写真を撮影していました。パーティーシーンのムーブメントがやがて規制で衰退していくと、DJや若者たちはヨーロッパ本土へと流れ、野外フェスをしたりして、旅を繰り返します。ヴィンカも彼らとともににヨーロッパ全土を旅して、彼らと過ごした日常をカメラに記録していきます。そんな90年代を生きた若者たちと一人の女性の記録が1999年出版の「NO SYSTEM」です。初版の出版はSteidl。編集は現在イギリスの出版社MACKを主宰するMichael Mack。
当時ゲルハルト・シュタイデルが出版したアーティストの中では、ヴィンカが最年少でもあったそうです。
初版から20年後「NO SYSTEM」は2019年にイギリスの現代美術館テート・モダンで展示されます。その作品はイギリスの国立博物館であるヴィクトリア&アルバート博物館の写真コレクションとなり、その後Martin Parr Foundationが現在は保管しています。


また、彼女はいくつかのプロジェクトを行っております。
そのひとつに「Future Youth Project 」があります。

Future Youth Project 
Vinca Petersenは2010年にFuture Youth Project を始めました。このプロジェクトは学習困難な子どもたちに「身体的にも感情的にも、彼らを旅に連れて行く」という目的でスタートしました。
ヴィンカはバルーンの大きなお城をトラックに積み込み、ヨーロッパ大陸からアフリカ大陸を横断します。このお城はヨーロッパ、モロッコ、西サハラ、モーリタニア、セネガル、ガンビア、マリ、ブルキナファソ、ガーナ、そして後にルーマニアとウクライナを通って孤児院と学校に持って行きました。
彼女は「このお城は最も必要としている人々に「無尽蔵の」喜びの源を提供している」と言います。それは一時的な出会いの場であったり、焦点となる場所、特に子供たちが自由な遊びと一心不乱に喜びの中に集まることを可能にする空間的な装置として機能しました。

そして、ここ数年のFuture Youth Projectの活動 は、ウクライナ東部にある国営の「孤児院」で、障害を持つ男性と子供たちの小さなグループの生活を変えることをメインとしています。
数年前、この孤児院に慈善団体が入ったとき、子供や大人たちが裸のまま暗い部屋でビニールマットレスの上に縛られているのが発見されました。彼女が初めて訪れたときには、少しは改善されていましたが、まだまだ酷い状況が目の前に広がっていました。その状況を目の当たりにした彼女たちFuture Youth Project のメンバーは、彼ら47名の障害者を支援することを決めました。

2013年からは教育者を雇い、彼らにいろいろなことを教えています。絵を描いたり 刺繍をしたり 歌を歌ったりしています。 中には文字を習う人もいます。バスにボランティアの方たちを乗せ、何度も訪れて活動を繰り返しています。そしてこれらの活動は今でも永続的に続いています。


その他にも、「DR JOY AKA ARTNURSE+」をはじめとする様々な活動があります。そしてそれらヴィンカ の作品には常に遊び心と楽しさがあります。
それらの活動は彼女のホームページで紹介されています。よろしければぜひ、彼女のホームページをご覧ください。

https://vincapetersen.com/



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