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鯛の味変。フェットチーネを鯛のバジルソースで。和伊折衷のカルパッチョと共に。

 時々お目にかかる極安の鯛のアラ。安い、身はしっかりとついてる、美味しいお出汁もでる、癖がない、と4拍子揃った優れものですね。ただ、どうもここ一年くらい、朝一で行かないと売り切れていることが多く、なかなか手に入らなかったりしてます。鯛のアラに目覚めたライバル(?)が増えたのかも。

で、ひさびさにお目にかかった鯛のアラさま。久々に鯛飯もいいかなあ〜なんて思ってたら、「パスタを所望する」と天つ声が聞こえてきて。
あら〜、とか言ってる場合ではないんですが、で、トマトソースにするか紫蘇風味にするか、と迷って、前回の蛸さまのバジルソース、いけてたので、鯛でもやってみしょう、ホトトギス、と心を決めたのでございます。うち、みんなバジル大好き麺大好きなんで連続してもこれは大丈夫です。

ちなみに表題の味変は、味の変化(トマトor紫蘇→バジル)という意味で味が変ではありません。変なのは私の頭、趣味、志向、の三つで、完全制覇すると完全変態になりますので、お間違えのないよう(笑)。

作り方はほぼいつもの通りですので、これまたいつも通りのエスプレッソ(特急)でまいります。

パスタを作る

うちの好み、どうももちっとしているよりシコシコしている方だとわかってきたので、ここんところあまり薄くしないようにしてます、って何年パスタ作っとるん、今頃わかったんかい、と思し召しのあなた。その通りなんですが、見た目は一緒でも捏ね方と厚みで変わる食感、やっと少し自由に調整できるようになってきたところですので、って時間かかり過ぎ(笑)。師と仰ぐ生パスタのシェフ曰く、毎日やってないと手が鈍る、だそうで。週1〜2回では思い出した頃には作り終わってて、進歩が遅くなるのもむべなるかな、ですね。

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鯛のバジルソース

アラさまは偉いですが、生臭みが出やすいのが唯一の欠点。湯引きするのとしっかり血合を除くのがコツ、というのが和の師と仰ぐ野崎洋光さんの教え。

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ここからはほぼアクアパッツァの作り方と同じ、ということでアクアパッツァといえば、の日高良美シェフのやり方を真似て。

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あまりバジルが多すぎると、鯛の香りが消えてしまうのでほどほどに。ジェノベーゼにしなかったのは、鯛から良いお出汁が出るのと、やさしい味わいにしあげたかったので。チーズや松の実が入るとバランスが崩れるかも、とびびったせいです。

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鯛のカルパッチョの仕込み

鯛のパスタだけではお寂し山のたぬきさんですので、と、アラだけ買うのを厳しく止められているので(ご近所の噂になったことがあるようで(笑))、柵も買ってカルパッチョなども添えることにいたしました。

以前にもご紹介した酢橘の風味を纏わせた和伊折衷の感じのカルパッチョ。酢橘昆布〆にすると余分な水分が抜けて爽やかな香りがついていい感じに。シチリアのレモンが手に入ればレモンでもいけそうな気がしてますが。。。

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付け合わせは秋茄子のグリル。

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グラン・フィーネ

秋茄子のグリル

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焼き目がつくくらいまで焼いて、オリーブオイルと軽く塩胡椒するだけが好きです。

鯛のカルパッチョ 酢橘昆布締め造り

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仕上げに軽く塩とオリーブオイル振って、酢橘の皮すりすりして振りかけて。昆布さま、いい仕事してます。余分な水分吸ってくれて旨みも加えてくれて。この昆布、利尻昆布の切り落とし(?)っていうか端材で、きれいなものの1/10以下のお値段だったので心置きなく使えます。

鯛のバジルソース

パスタは海水くらいの塩入れた湯で茹でて、茹で汁とともにソースに入れて、黒オリーブを加えて和えて。

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鯛と昆布出汁が入ると、バジルが入っているのに完全に和の感じ。不思議とバジルとも調和してて、残りやすい魚くささが消されてていい感じに。これも定番になりそう、ということは、また代わり映えのしないものを作り続けることになりそう、、、というオチでした。ち〜〜〜〜〜ん。

今日も最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。
明日からも素敵な日が続きますように。

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日の出がどんどん遅くなっていますね。冬がもうすぐそこまできている感じです。

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