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日の目を見ない読書感想文

全国の子供に、最後まで残されてしまうであろう夏休みの宿題。
それは『読書感想文』

子供の通っている小学校は、作文か読書感想文を選ぶことができ、どちらか必ず提出のスタイル。
もちろん両方提出してもOK。

省エネの息子は、毎年迷いなく作文や詩、俳句を提出。
詩や俳句は、コンクールで入賞も数回あったらしい。
後日先生から聞いた。)

「時間が余っているなら読書感想文書いたら?」
「時間はないし、感想文はやりたくない」で6年間終わった(笑)

図工大好きの娘は、図工関係は全部提出している。
自由研究も張り切っている。
みんながやるような自由研究は面白くないと、毎年自分で考えてまとめている。

そんな娘なので、国語関係も全て提出かと思いきや、作文、習字、詩、俳句と兄と同じ。


最後ぐらいは、読書感想文に挑戦するのかと思っていたが、今年もそんな気配は感じられない。(笑)
娘は、「感想を書くより、自分の思っていることを自由に書く方がいい!」と。

~~~~~~~
息子が中学生になると、夏休みの国語課題で『読書感想文』が出された。
小学生時代に書いたことがない感想文、簡単にスラスラ書けるわけはない。
しかも原稿用紙5枚以内の指定がある。


国語の先生が、「最後の一行まで書いて提出すること」と生徒に言ったらしい。
これは、なかなかのプレッシャー。
案の定、原稿用紙は、3年間夏休み最終週まで出番はなかった。

好きな本ならともかく、課題図書3冊から選ばなければならない。
タイトルから決めるのは難しいと、毎年全て購入してから決めていた。
無駄な出費と思う親もいるかもしれないが、私はそれでもいいと思っていた。


万が一、息子が読まなくても私が読めばいいし、下には妹もいる。
あれば、誰かが読むと思ったから。


そして、誰にも頼まれないのに私も感想文を書いていた。


どこにも提出しないのに、息子と同じように5枚最後の行までPCの原稿用紙様式で書き、満足していた。


「最後までなんて無理だよ!お母さんだって書いてみればわかるよ!」と言われた時に、
「残念でしたぁ。お母さん書いたからね。ほら!」と誇らしげに見せるために。

そんな母の気持ちなんて全く知らない息子は、1日で本を読み終わり、翌日には、淡々と(?)感想文を書いていた。


追いつめられると力を発揮するタイプらしい。

結局、3年間「お母さんだって~」と言われることなく、「残念でした~」と答える必要もなく、私の感想文はPCの中に保存されたまま終わった。


そう、中学生になると、母親とは余計なことは話さないという思春期男子の特徴を私はすっかり忘れていたのだった。




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