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産後1ヶ月での百貨店出店を終えて vol.2

made in Walesのモノを集めたLife style shop 「cymry(カムリ)」です。前回から書き出した出店を終えての記事の続きです。

生後1ヶ月の赤ちゃんのお世話をお願いするべく、実家から母に来てもらおうと思いましたが、まず自分がcymryをスタートしていたことから伝えなければいけません。「大学まで行ったんだからちゃんとした企業で働いた方がいいんじゃない?」「産後1ヶ月でそんな大変な仕事をするなんて!」と怒られるだろうなぁと予想しながら(その前に、母と同居する姉に話したところ「あぁママなら反対するだろうね・・・」と同じ予想でした)電話をしたところ。

「すごい!楽しそう!手伝えることは言ってね。」
と、こちらの予想を裏切る反応が返ってきてとても拍子抜けをしました。

私が出産してからの約1ヶ月間。
母にとっては、生まれて以来人生をずっと過ごしてきた場所を長期間離れて私の家に来て助けてくれ、蚤の市のための値札やPOP、ディスプレイの準備などの時間を私がとれるようにと、家事と赤ちゃんの面倒を見てくれました。

18歳で家を出て以来、母とこんなに長く暮らしたのは初めてでした。
70歳を過ぎている母にとって、慣れない土地で“暮らす”ことはとてもストレスになるだろうと心配していましたが、少し時間が空いたら自らウォーキングに出たり好きな掃除をしたり犬とボールで遊んだりと、自分で楽しんでくれていることにも驚きました。一緒に過ごす間、たくさん話し、今後私のやっていきたいことに興味を持って自分がどう手伝えるかを考えてくれ、楽しみにしてくれました。

子供だから母のことはなんでも知っているつもりでしたが、全然知らなかったのかもしれません。私が“こういう人だろう”と決めつけていた母。どんなきっかけで変わったのかはわかりませんし、とくに特別なきっかけなんてなかったのかもしれないし、そもそも反対するような人ではなかったのかも。

離れて暮らしてきたこの約20年間という時間の中で、彼女自身が一人の人間として変化していること、母という人の考え方も変わっていくのだということを想像もできていなくて、なんだか申し訳なくなりました。そして、私のやりたいことを母がちゃんと元気なうちに実現できるように頑張ろうと思えたし、改めて実家から遠方に嫁にきた自分が母と過ごせる残された長くはない時間を大切にしていかなければと思ったのです。

今回の出店のお話が、こんな気づきをもたらしてくれるなんて想像もしていませんでした。きっとお話を頂かなかったら、母に対する私のイメージは古いままだったし一緒に過ごす貴重な1ヶ月という時間はなかったでしょう。そう思うだけで、改めてお声がけしてくれたチエさんに感謝しかないのです。


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