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本の感想。読んだ時の気持ちを思い出すための記録。

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読書記録。
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#読書感想文

本の感想 「つながるための言葉」 勝浦雅彦

社内SNSがうまくいくといいなと思って、読んでみました。読んだのは社内SNSに参加する前。それから数ヶ月経ってます。心構えとして読んでおいてよかったかなとは思いました。 覚えておきたいなと思った言葉をいくつか。 あまり気負わずやらないと…と思わされ、心構えとしては、事前に見ておいて、役にたつ一言だったかなと。 なんでも(世の中にあるあらゆる道具、ソフト、いろいろなルールなどなど)、問題が発生することしばしばありますが、そもそもそれぞれの仕様はあらゆる背景を加味した結果決

本の感想 「くらべてけみして」 こいしゆうか

新宿紀伊國屋書店の1階推しコーナーにあったマンガ。 何が正しいか、どう判断するか、判断するための材料集め、判断を作者に求める時の伝え方の難しさに葛藤している姿(たまに酷く落ち込む主人公)に共感しましたT_T 今年は文書を書いたり、文書を訂正したりと言う事をしたので、真似っこして、訂正表をとりあえず作成しました。(デジタルコンテンツだと即修正か?) 漫画の帯の「三浦しをん」つながりで、NHKで放送されたドラマ見ました。(この前の「仮想儀礼」が面白かった流れもあり) 辞書

本の感想 「みんなのねがいでつくる学校」 奈良教育大学付属小学校編

先生方がいかに子供の「ねがい」に応えられるか、考えて、考えた授業をされている実践とその時の先生の思いがまとめられている本です。 印象に残ったフレーズは 鉄棒が苦手な子供の気持ちはとてもよくわかるので、「苦手」だと正直最初には主体的な態度も取れないと思いますし、最初から「うまくなりたい」という気持ちには向かいにくいかなと、思います。 紹介されていた実践では、苦手な子供は確かに最初は嫌々。でも、ステップを刻むんだ取組にする。各ステップで子供たちがどうやっているか「話す」「聞

本の感想 「6カ国転校生 ナージャの発見」キリーロバ・ナージャ

中学校の司書の先生がおすすめしてくれたので、図書館で借りて読んでみました。 当時ソ連(ロシア)生まれの女の子が、日本、イギリス、アメリカ、カナダ、フランスの学校へ転校して気づいた各国の教え方の違いを紹介してくれている本です。 全部、面白かったですが、記憶に残ったのが、席の配置とテスト。 席の配置 日本、ロシアは、黒板の方を見て座って、先生の話を聞く。 イギリスは、日本の給食の班のような座り方をして、子ども同士で話し合いをしたり、教え合いをする。 フランスは、口の字

本の感想 「技術書」の読書術 IPSIRON 増井敏克

「技術書」が読めるとかっこいいなぁということで読んでみました。 印象に残ったのは(実践できるかは別として) とにかく、1度読み切る 読み始めた日と読了日を記録しておく 再読に発見あり 読んで理解できなかった本は、「その当時(読み始めた日)」の時点では難しかったかもしれないけれど、時が過ぎた後(その間にも読書や実践を重ねていたならば)、簡単に読めるようになっていることもあるよ、と、エンジニアから出たお言葉とは思えぬ、励ましの言葉も印象に残りました。(偏見か… -_-;

本の感想 「とんこつQ&A」 今村夏子

アメトーク読書芸人2023で紹介されていたので読んでみました。 4月にテレビを見ている最中に図書館で予約して、順番が来たのが7月。予約した経緯もすっかり忘れてましたが、読んでよかった! ちょっと変な登場人物の心の中の独り言を聞いている感じで、何かの正しさにやられそうになっている時とか、焦っている時に読むと気分転換になりそうな本でした。 とんこつQ&A コミュニュケーションが苦手な今川さんがある中華料理屋で働く話。大将も小学生の坊ちゃんもすごくおおらかで今川さんがいっくら

本の感想 「ディープフェイク ニセ情報の拡散者たち」 ニーナ・シック (著), 片山 美佳子 (翻訳)

インターネットなどで情報を収集するときに、「間違えた」情報をつかみたくない…という思いがあります。でも、どうしたらいいのかなぁということで、新聞で紹介されていた「ディープフェイク ニセ情報の拡散者たち」を読んでみました。 世界中で起きている事件の背景が紹介されているので(知らないと自分も巻き込まれて危険だよ!と)、人に話したくなる内容の本でした。 ニセ動画が簡単につくれるようになっている 「ディープフェイク」は、AIによって、顔の差し替えなどを行った動画。技術の進歩によ

本の感想 「そして、星の輝く夜がくる」 真山仁

東北旅行に行ったときに、星空の話を聞きました。そのことを思い出すタイトルだったので、読んでみました。 東日本の震災、阪神淡路の地震で起きたこと、大人が感じていたこと、子供が感じていたことを物語通じて教えてもらえた感じがしました。 主人公は小学校の先生。神戸で働いていたけれど、震災をきっかけに東北に異動希望を出して東北の小学校に赴任してきました。静かな子供達、「わがんね新聞」の発行で抗議する子供、盛り上がる子供、困惑する大人、見守ってくれる上司などなど1つの出来事に対しても

本の感想 「GIFTED(ギフテッド)」 藤野恵美

発達障害に関係する小説とのことで読んでみました。 T大卒の独身女性、凛子ちゃんが主人公。その姪っ子が中学受験に挑んでいくお話。主人公の妹と有名私立大医学部卒夫の間に生まれた子供(姪っ子)はちょっとずれていて、多分ギフテッド。なかなか学校も塾もうまくいかないので、凛子ちゃんが家庭教師をすることに。 T大を卒業したけれど、短大卒の妹の暮らしの方が充実しているように見えて、自分の人生に疑問を感じたり、有名私立大学卒業して子供も3人いて医者をしている義理の弟はT大卒義理姉にコンプ

本の感想 「百年法」山田宗樹

自分の体が不自由になったとき、どの程度まで自分の体に手を入れていいものなのだろうか、とか、際限なく手を入れた時に、何が起こるのか、恐怖っぽい面に興味があって小説「百年法」を読んでみました。 「老化しない医療処置(いつまでも処置を受けたときの年齢でいられる)を受けた人間は処置を受けた時点から100年目に基本的人権を失う」という法律のある世界の話。 国を治める人(老化しないからずーっと君臨できる)が暴君となってしまったら? 統治者が意識不明の状態になってしまったら、その人が治

本の感想 「続 うちの火星人」 平岡禎之

発達障がいに関するお話で、子どもの学校の図書館便りで「人権週間」に合わせて紹介されていたので、読んでみました。小学校高学年でも、子どもによっては読めると図書館便りに紹介されていました。 作者の平岡さんの家族の物語。発達障害を持つ家族たちの日常や、大変さを乗り越えるための工夫を漫画と解説で表現されています。 発達障がいでない人たちが「地球人」とすれば、発達障がい当事者の奥さんの言葉で「日本人と外国人以上に遠い存在、言うなれば火星人ね」というぐらい感覚が異なる、という事例が盛

本の感想 「あの人にイライラするのは、部屋のせい」米田まりな

年末の本屋さんに、平置きされていたこの本。タイトルのストレートさに、ぐっときたのと、「東大卒「収納コンサルタント」が開発!心理学的片付けメソッド32」という副題で「ときめき」と違う何かが掴めるかもという興味で読んでみました。 「あの人」というワードがある通り、相手がどういうタイプか診断し、どうして片付けられないのか、どうしたら片付けられるのか、を、教えてくれます。あとは、家族巻き込みでやるメソッドがいろいろありました。 この本を読んで、 子ども2人の個人スペースを明確に

教科書の感想 小学5年「冬の朝」

この「冬の朝」の単元は、清少納言の「枕草子」の紹介や「木枯らし」「粉雪」など冬に関する言葉と俳句の紹介がある「季節の言葉」パート。 大人になると簡単に情景を思い浮かべることができる言葉でも、子どもは見たことも聞いたこともないから、子どもは読み間違えます。具体的なイメージが湧くように話してあげるとか、一緒に出かける機会があれば、「あの木に雪がくっついているのは『樹氷』って言うんだよ」とか伝えてあげることって、必要な事なんだということに改めて気づく機会になりました。 古文は、

本の感想 「芙蓉千里」 須賀しのぶ

須賀しのぶの「荒野に白百合にありて」の幕末の会津の運命に翻弄される男女の話と「また、桜の国で」の昭和はじめのポーランドで戦争回避に奔走する男の話がおもしろかったので、読んでみました。 ひどい生活の中でも、自分のもっている才能をしてモテてる主人公がいるお話ってファンタジー感があり。 ハルピンで、ロシア人、中国人、日本人が混在して暮らしていた時代があったの? 戦争の匂いって? 見ていて涙が溢れてくる舞ってどんなもの? ということが、気になりました。 いろんな文化を取り込ん